八ヶ岳南麓天文台・地震前兆観測センター
2003.09.09 19:47 JST - (weather)
南サン(B-log Cabin TP)が書かれていた地震前兆観測の話題。週刊朝日にも掲載されていて、マスメディアにも出始めた。VHFの電波を観測することで地震の予測に役立てようと言うアプローチになっている。串田嘉男氏は元々流星の観測に電波を利用していたが奥尻島の地震の前日に異常な電波を受信して関連性に気付き、阪神大震災でも同様の異常な状態になって、地震予知の分野に専念する事になったそうだ。以下のリンクで基本的な情報を。
そしてこのほど、8年間の研究で初めて、予測情報を一般公開している(これは9月7日発表分)。このページから9月9日発表文の情報へもアクセスできる。
どのサイトにも書かれていることだけれど、自然現象なので絶対的な予測は出来ない。情報を得たとしても判断は各自で行う、という事を大前提にして頂ければと思う。また予測が当たったから良い、悪いという問題ではなく、日常的な防災意識を持つこと、何が出来るかを考えることだと思う。
・B-log Cabin TP: 八ヶ岳南麓天文台・地震前兆観測センター
・Dog or Caravan: 八ヶ岳南麓天文台・地震前兆観測センター
---
・network styly* 地震。
・DENKADELIC!: 前兆?噂?
・地震来るの?(2chスレまとめサイト)
僕が勉強している気象の分野では、10000km以上からビル風までのスケールが設定されている。範囲が小さい方が予測が簡単化と言われるとそうではなく、基本的には日常の天気の予測に一番役に立つ部分、つまり200km(集中豪雨・海陸風・山岳波)〜1000km(前線・台風・熱帯低気圧)〜2000km(低気圧・高気圧)から予測が発達してきた。それ以外には、大まかな季節の傾向をつかむために10000km単位の長期予報分析も行われている。細かい動きより大きな動きの方が予測はしやすい事になっている。もちろん、細かいことを言わない殻なんだけれど。
ただ日常を振り返ってみると、降ると言っていたはずの雨が降らなかったり、台風がそれたりこちらへ向かってきたりということがまだまだある。誤差が出にくいはずの長期予報も平年並みと言われていた今年なんかは、誤差どころか外れ値だった。平年(30年間)値が予測に組み込まれている予報の手法の限界とも言えるけれど、こういう様子を見るにやはり自然が相手だから確実な予測はないといっても良いのではないか。
毎日変化を繰り返して、晴れ、雨、曇り、強風などの結果がすぐに出てくるような気象でもこういう状況なのに、データの数が少ない地震はどうなのか。さらに被害の状況が気象よりも大きくなるので、なかなか公表できない事で人目に触れないデータとなることも一つ言えると思う。これまでの地震予知研究があまり発表してこなかった一次的なデータを串田氏が公表したことは、一つのインパクトになっているのではないか、と思う。
またこのニュースをうまく扱えないマスコミの姿も気になった。ハマノ君(network styly*)と話をしていたのだが、僕のマスコミが取り上げられていないと言う話に対して一定の同意をした上で、「インターネットなどの他のメディアでも注目すべきではないか」という意見を聞いた(9月10日付けのnetwork styly*「地震。」でまとめられている)。
もちろんマスコミもうまく扱えていないんだけれど、逆に扱えてしまうインターネットでの情報の氾濫は危険だし、あるいはどのようにして流通する姿が見られるのか、注視してみたいと思っている。今回はもちろん2ちゃんねるでもスレッドが立っている(まとめページがあります)し、blogでも取り上げられ始めた話題になっている。
blogで情報をキャッチした瞬間から書き込むまでのタイムラグがあることについて、「書こうかどうしようか迷った」という記述が見られる。僕自身もそうだった。また2ちゃんねるのスレッドに置いても「怪しげなタレコミ」から「裏付けあるテーマ」へと変化していた様子がテキストとして残っていることも興味深い。判断のプロセスを比較する事が出来そうだ。
TRACKBACK
このエントリーのトラックバックURL:
http://netnomad.org/mt-tb.cgi/1092




松 村 太 郎