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ケータイカメラによる縦長世界

2003.12.01 00:02 JST - ()

 最近、自分のmoblog「E-NIKKI」で、もう少しクオリティ的にリッチな写真を載せようと思いたった。しかしblogのトップの左側は幅が200pxなので、横幅を広げることは出来ない。「そうだ、縦型の写真にしよう」と思った。

 他のケータイ端末が縦長の画像サイズを採用する一方で、FOMAは当初から一貫して横長の、これまでのスナップに多かった写真を撮影できるようになっていて、画像のモードも横長で揃えてある。その中で唯一縦長の撮影が出来るのは待ち受け画面用の176×196px。ついに縦長のケータイ写真への仲間入りだ。意気揚々となっていたのもつかの間、むしろ“入門”し直す必要があるくらい、違和感を感じてしまったのだ。

 2003年5月頃からmoblogで1000枚程度の横長の写真をケータイで撮影してはアップロードしてきた。僕にとってはケータイで撮影する写真のフレーミングは横長しかなく、低い画素数でどうやったらキチンとその様子を伝えられるか、という“慣れ”が体に備わってきたんじゃないかと思うのだ。ところがそのフレームが横長になって、勝手が違いすぎ、なれるのに一苦労している。

  この違和感から、ここにカメラ付きケータイがあふれ始めた日本では、物事の見方が「縦長になる」なんてことが起きるんじゃないか、と考えた。ちょっと、以下の写真で試しに考えてみたい。



 ペンギンたちの写真に、縦長のフレームと横長のフレームを配置してみた。これはデジタルカメラの写真だが、もしケータイで彼らを撮ることになった場合、縦長のフレームと横長のフレームとでは、撮るペンギンが違ってくるんじゃないか、ということだ。そりゃそうですよね。

 隣のペンギンにくちばしでちょっかいを出しているヤツを縦長のフレームで撮ろうとすると、横長よりも“引き”で撮らなければならない。一方、直立してぼーっとしているペンギンを横長のフレームで撮ろうとすれば、フォーカスを当てたいペンギンは小さくなってしまう。

 例えば僕がmoblogした、このパタパタめくる時計のデザインのスクリーンセーバーの写真。縦長のフレームではここまできれいに時計の数字だけを収めることは出来ない。だとすれば、この「3:33」が象徴的な写真を撮ろう、とひらめいただろうか?

 面白いとは思うだろうけれど、視界から切り取る時、つまりカメラ付きケータイ写真に残す・記録すると言うことを考えた時、果たしてこのカットにシャッターを切っていただろうか? どうしても上下にコンピュータのディスプレイの縁が来たり、コンピュータの背景のモノまで映り込んできて残念な感じがこみ上げてきてしまうような。だったら撮らなかったんじゃないか、と思うのだ。

 これは極端な例かもしれないけれど、日常的に切り取られ、交わされる記録としてのケータイの写真にこの縦長のフレームがあふれてくると、いろいろなデザインが縦長のフレームにしっくりくるように変化してきたり、ワイドなフレームに対する違和感すら生まれてくるかもしれない。だとすれば、12月1日からスタートする地上波デジタルは、番組からコマーシャルまで16:9なので、ワカモノにとっては見難いモノになっているかもしれない、と思うと面白い。

 ただこの流れも、すんなりと醸成されていくかどうか。高画素化に伴ってケータイも“ヨコ撮り”になってきているし、ムービーを撮る時は横長にして撮影するから、ケータイがこれまで通り縦長の画像をとり続けるかどうかは分からないからだ。ムービーがどれくらい流行るか、と言う部分が割と大きな鍵を握っている可能性はある。

 どちらが好きか、でケータイを選ぶところまで行くと面白いが、既にあるんだろうけれど、90度の画像回転が出来る端末も気が利いていて良いかもしれない。タテなのか、ヨコなのか。マル書いてチョン、と。

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