シチュエーションマーケティング
2004.11.26 02:05 JST - KEITAI12 (discussion keitai)
ケータイはこれまでのマーケティングを変えるのか。ある程度の長さの線で人をトレースしながら行ってきたのがこれまでのマーケティングだとすれば、ケータイによってその状況に合わせた瞬間マーケティングが可能になるのではないかという議論。一度バラバラにされてから再構成されるケータイによるライフスタイル変化も?
天笠
大量に広告がばらまける、メディアによるビジネスモデルは、商品やサービスが受動的に記憶に留まって、それが購買行動に結びつく。刺激を受けてから買うまでの、いわば「化学反応」的な部分をトレースできないというのはもったいないと思う。また受動的に情報を摂取するテレビに対して、面倒なことをしないケータイでは、そう言った受動的マーケティングはあまりうまくいかない。せっかくこれから、決済までをも飲み込もうとしているケータイを、マーケティングに生かさない手はない。
松村
いまケータイで良く流行っている着信メロディは、カラオケに近いモデルだと思う。カラオケはマスコミが作り出している音楽のブームを元にして、「歌う」という消費スタイルを作り出している。着信メロディも同様に、ケータイで「使う」という消費スタイルの変化だと思う。ケータイで流行っている着メロも、マス的なマーケティングにたまたまフィットしただけ、と見ることができる。ケータイがニッチの隅々をも対象にするようなビジネスモデルを切り開く装置になる、という可能性がある。
天笠
そこはもっと必要だと思うが、ケータイに対する人手不足があると思う。公、オフィシャルな空間に入ってしまうと、ケータイはどうしても地位が低く扱われがちだと思う。そういった構造的な問題ではないか。
松村
ケータイはキャッチーで派手だけれど、ここまでのブランディングが失敗していると言うこと? それともパーソナルなメディアで、マスのメディアとは違う動きをしている、という意味での構造的な問題なのか。
天笠
ケータイの位置づけは、もちろん周囲とのコミュニケーションによっても影響を受けるが、個人の生活の中で、個人によって規定されている。もちろんマスメディアからの影響でその生活も変化するが、直接的にその形を変えるのは難しいのではないか。
松村
しかしライフスタイル売り、という売り方もある。これはパーソナルな生活に対してパッケージで提案していくわけで、そういうアプローチをケータイに対して行うというはあり得るのではないか。もちろん今までのマス的なモノとは自然に変化してくる可能性はあるが。
天笠
それはとても可能性がある。ライフスタイルで売るというのは細かいセグメントに分けた上でマーケティングを行っていくことになるから、どんな人でも共通の状況に置かれたらその恩恵を受けられる、と言うモノになるのかもしれない。
松村
となると、ケータイではむしろ、ライフスタイルという分け方をさらにジャンプして、場所や状況などに対するマーケティングというアプローチができるはずだ。例えば、野球を見にスタジアムに行ったら、誰が決めたか分からないけれど、多くの人はビールが欲しくなるし、ビールがあったら枝豆か焼き鳥なんかが欲しくなる。そういう場所や状況を切り取った形でユーザーにレコメンドするやり方はあるだろう。逆にそれをチョイスしていくことによって、ライフスタイルが積み上げられていくことになる。
天笠
それはつまり、シチュエーションをつなげていくような、連鎖的なマーケティングという方向性を助ける装置としてのケータイの使い方というのがあると思う。人の動きに様々な軸で仕掛けることができるやり方であって、それは人も場所によって性質を変えるという状況ごとに対応した手法として確立できるはずだ。
TRACKBACK
このエントリーのトラックバックURL:
http://netnomad.org/mt-tb.cgi/1832




松 村 太 郎