数字で見るデジタルキャンパス2004-2005
2005.03.18 11:43 | by TARO MATSUMURA
OUTPUT | digitalcampus
最終回に向けてのまとめていこうということで、今回は数字で見てみました。メッセンジャーに関する話題が5本だったけれど、キャンパスや場所性に関する話が4本、ライフスタイルが8本。メッセンジャーのことばかり書いていた気がするけれど、実はそんなに多いわけではなかったという事になる。振り返ると色々分かりますね。
まず近況報告から。渡米している間に、おかげさまで2年間在籍していたSFCに設置されている大学院政策・メディア研究科を無事修了することが決まった。修了発表の日に海外にいるというのもなかなかスリリングではあるが、今さらじたばたしたところでしようがないことではある。
SFCの学部に限ったことではないが、大学のウェブサイトで修了者の学籍番号が発表されるようになった。そのため、発表当日に海外にいても、インターネットにつながりさえすれば卒業・修了を確認できる。卒業旅行で海外に行って羽を伸ばしていても、その日ばかりはネットカフェに駆け込んで確認した、なんていう人がいたのではないだろうか。
ここで1つの記事についてフォローをしておきたい。ちょうど1カ月前に書いたSFC CLIPによる取材の記事を紹介した。まだ正式には決まっていないような表現になっていたが、一昨日学校へ行った際に生協の店舗へ入ろうとしたところ、Edyに入金するためのチャージ専用機が正面に設置してあった。SFCでは春からEdyを利用できるようだ。
さて、今回で僕のコラムは38回目になる。今回から40回になるまでの3回は、今まで書いてきた内容を振り返ってみたい。今回は、数字をもとにしてコラムを眺めてみよう。
まずはどんなテーマについて触れてきたのかを振り返ってみよう。ちなみにバックナンバーへのリンクはこちらのページにまとめられている。2004年4月29日にスタートしたこの連載は、特に書く内容についてプランしながら書いてきたわけではなかったが、面白いもので、いくつかの種類のテーマに分類できた。
メッセンジャー(5)
ソーシャルネットワーキング(2)
ブログ(3)
ケータイ・モバイル(3)
ノートパソコン(3)
PowerPoint(2)
キャンパス・場所性(4)
インタビュー・レポート(7)
ライフスタイル(8)
ちょっと分類の範囲が合っていない可能性もあるが、具体的なツールやソフト名が出ているものを優先し、それ以外を3つのテーマに分けている。各項目のかっこ内の数字が記事の本数で、ブログのカテゴリ分類のような感じになっている。後から眺めてみると、自分がどこに力点を置きながら書いてきたのか、どんなことがこの1年間で目についたのかがわかる。
分類したところ、最も記事の多いカテゴリが「ライフスタイル」だった。SFCの学生がデジタルカメラ、iPod、メールアドレスなどのデジタルツール、ネットツールをどのように活用しているかを、キャンパス内での気付きなども加えて書いている。
興味深いことに、このカテゴリに入る記事はすべて夏休み以降に書かれたものだった。休暇中ならではの旅行の話題もさることながら、キャンパスで授業が行われていないからこそ日常との違いが目立った結果だともいえる。また、このカテゴリに属するテーマは、今後コラムを進めていけばデジタルカメラやiPodの新しい使い方なども紹介でき、新たなカテゴリとなるのかもしれない。
次いで多かったのがインタビュー・レポートである。SFCの学生や先生へのインタビューや、実は夏休みに一度しか行くことができていない他のキャンパスのレポート、SFCの研究発表の場であるOpen Research Forum(ORF)の取材をした。一般的な話題というよりは、その人のプロジェクトや経験を詳しくお聞きした内容が多かったが、それでも南政樹先生にインタビューをしたデジタルキャンパスのインフラについてご意見を多くいただいた。
ノートパソコンのアプリケーションやケータイによってネットワークのブラックボックス化が進む中で、インターネットで何ができるかという可能性を、キャンパス内での専門家の減少によって摘まないようにしなければならない。ブログやソーシャルネットワーキングサービスが日本でも普及し始めた中でのそんなメッセージは、SFCに限ったことではないということを表しているのではないだろうか。
具体的なツールやソフトウェアに関する記事では、最も多かったのがメッセンジャーについての5本だった。思えば最初に書いた記事もメッセンジャーに関したものだったが、SFCの学生からすればごく当たり前の使い方にもかかわわらず、珍しがられることが多いテーマでもあった。
ただし、この使われ方については、2005年度も同じように続いていくかどうかはわからない。学年が1つずつ代わり、上の世代がいなくなって下の世代が入ってくるからだ。新しく先輩になった人たちが後輩に、メッセンジャーでのコミュニケーションをどのように伝えていくか。またその後輩も、先輩からの教えをどのように紹介して自分のものにしていくか。
あるいはメッセンジャーがケータイにお株を奪われてしまうかもしれないし、ソーシャルネットワーキングサービスがさらに活用されるかもしれない。僕がこのコラムで昨年追いかけてきたトピックだけに、メッセンジャーの利用がどう変化するのか、大変興味がある。
僕自身で他のカテゴリよりも面白かったのがキャンパス・場所性のカテゴリで、4本にわたって書いている。ときには履修システムについての疑問をぶつけてみたり、あるときには教室を閉鎖してネットのつながる好きなところから学生が授業を受けられる「分散授業」の実験を思いついて、ブログを活用して実施してみたり。実際の場所でデジタル化が進んでいるキャンパスの姿なのか、インターネット上に構築するバーチャルなキャンパスなのか。「デジタルキャンパス」という言葉の意味を考えさせられたカテゴリでもあった。
意外に取り上げていなかった、と少し驚いたのがブログとソーシャルネットワーキングサービスに関する話題だ。自分が研究していたテーマだったにもかかわわらず取り上げることができなかったのは、SFCのキャンパスの中で珍しい動きが起きていなかったからなのだろうか。
SFCではこれまで、多くのネットのツールに関して、コミットしている時間が長くなることで踏み込んだ使い方や珍しい使い方が多いように感じてきた。しかし、ブログやソーシャルネットワーキングサービスに関しては、既存のウェブ日記やメッセンジャーといった以前からあるアプリケーションを活用してきたため、そのことが影響しているかもしれない。
さて、ここまでどんな話題について触れてきたのかをカテゴリに分類して振り返った。記事に付加されているもう1つの数字である、いただいたトラックバックの数も見ておこう。最も多かったのは、2005年3月17日現在で、「ネットの優等生はケータイが苦手?」と「Macに踏み切るきっかけとその後」の14で、それぞれとても参考にさせていただいた。特に「ケータイが苦手」というコラムでは、最先端とされているかもしれないSFCが、実は世の中の若者の中では遅れてしまっている可能性がある、というご指摘は、先に述べたブログやソーシャルネットワーキングサービスの活用状況と重なる部分があるように思える。
ケータイやブログだけでなく、僕が学部に入学した5年前にも同じような事があった。世の中ではWindowsがマジョリティで、他の大学ではきちんとMicrosoft Officeの使い方を教えていたのに、SFCではUnix上でLaTeXによる文書整形を教えていて、学生はMicrosoft Officeの使い方は教わらない。そのため、SFCの友人がWord上の文章に表を貼り付けようとする際、Excelで作成してコピーしてくるのではなく、Word上で表組みをして数字を記入して、電卓で計算した結果を記入しているのだ。いくら同じものができるとはいえ、何だか使い方として感心しない。
自分が見たこと、書いたことへのフィードバックとして、その他にもたくさんのトラックバックをいただいてきました。ここでお礼を申し上げます。記事とトラックバックの数を眺めながら1年間を振り返ってきた。次回はこのテーマ一覧を基にして、デジタルキャンパスで交わされているコミュニケーションについて眺めてみたい。
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