Blogging Day 2005 At SFC
2005.06.21 23:09 JST - IDEA (communication weblog)
昨年の6月、SFC小檜山賢二先生が担当で僕がアシスタントをしていた情報通信文化論で、教室を閉鎖してblogだけで授業を進めるというイベントを行った。今年も同じ企画が開かれることになり、学校へ行ってお手伝いをした。今年はblogやサーバの不調が出てしまっていて、どうもうまくいかない部分が多く、昨年の初回よりもイマイチ段取りや効果が出にくい結果となってしまった。サーバの環境に依存するこの企画の問題点が浮き彫りになった格好だ。
この授業は、遠隔授業ならぬ「分散授業」という言葉を作り出し、学生も教員もスタッフも皆教室へは立ち入らず、それぞれ思い思いの場所から授業に参加するというスタイルだ。先生が授業のblogに課題のエントリーを出し、学生がそれに対しての回答を自分のblogに書き込んで、授業blogへtrackbackを送る。これを90分のうちに3回繰り返して授業が終わる。90分で3回答えると言っても、スタッフ側も学生側もなかなか慌ただしい授業になる。
情報通信文化論は毎年150人近くが履修する比較的人数の大きな授業だ。90分の授業時間で1人5分で意見を言ってもらったら、イントロダクションやタイムロスなどを差し引いてもわずか18人しかマイクを持つことが出来ないのは単純な計算だ。情報通信文化論のような議論型の授業の場合、18人以外の132人は傍観者で敷かなくなってしまう。もちろん意見のやりとりから考えることもたくさんあると思うが、SFCの場合、みんなノートパソコンを開いてメールやチャットをしているから、意見を言わない人が何か考えているかどうか疑問なのだ。
いくらメール書きやチャットに熱中している授業中でも、教室で行われていれば、心と目は授業になくてもかろうじて耳だけは授業へ向いている。教室という場の意味は耳だけでつなぎ止められている感じだ。これにメスを入れようとしたのがblogを使った分散授業だ。分散授業の場合、blog上のエントリーが授業へのコミットの唯一の手段となってしまう(もちろん他のメディアを入れても良いんだけれども)。そのblog上で学生へ質問が投げかけられるのだ。
学生はその質問に3回答えて授業blogへトラックバックを送ってくる。リアルな教室では90分で18人からしか意見を採れなかったところが、同じ時間で150×3=450もの意見が出されることになる。意見の数で25倍の採取率になる。しかもただ採取するだけではない。2回目・3回目の質問に「他の学生の意見を引用して」という条件を付けると、少しずつではあるが、他の学生の意見を受けて更に自分で考えた意見が回答として出そろってくる。
これは150人が教室に一堂に会したときの議論の経過と異質なモノになるのではないだろうか、と考えている。今回はサーバの関係で思うように授業が回らなかった部分は改善の余地があるが、リアルタイムに集めた意見を何らかのカタチで分類する仕組みなどが充実してくることによって、イベント的にやっている分散授業「Blogging Day」が日常的なモノとして使えるようになるのではないか。またこの仕組みを試してみようと思う。
・x-posting to: tarosite.net: Blogging Day 2005 At SFC
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松 村 太 郎