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ロングテールはもういらない - Apple Wireless Mighty Mouse

2006.08.10 12:53 JST - - - ( )

Wireless Mighty Mouse #08
Wireless Mighty Mouse #08, by taromatsumura

 Appleが夏にリリースしたコンシューマー向け製品は、小さいけれども日々コンピュータを使う上で重要なモノだった、それはマウスである。ちょうど1年前にUSBケービルで接続していたMighty Mouseが、Bluetooth対応になって帰ってきた。リリース時点では残念ながらBluetooth搭載のMacでしか使うことが出来ないが、その極上の操作感は、まるでそれはMacユーザーのための特権のようだ。

・CNET Japan Review: Apple Channel - 他の製品レビューもこちらから


1年かけてしっぽをなくした

Wireless Mighty Mouse #03 Appleがちょうど1年前にあたる2005年8月に、とあるマウスをリリースした。その名もMighty Mouse。Mightyとは、強大な、力強い、並外れた、といった意味である。昔からコンピュータを使っている人は、「マウスはApple Computerの顔」というイメージがあるのではないか。以降発売している全てのMacにこのマウスが付属となり、Mighty Mouseは新しいMacの顔となった。ちなみに、2005年8月のマウスの販売実績のデータを見ると、このMighty Mouseは日本で3週連続で首位を獲得するほどの売れ行きだったそうだ。その理由はこのマウスの使い勝手の紹介で触れる。

 そして2006年7月末に、Wireless Mighty Mouseがリリースされたのである。外観のデザインはケーブル付きのMighty Mouseと同じである。Appleがこれまでリリースしてきた1ボタンマウスと同様、表面のボディにはボタン部分とボディを分ける溝がなく、マウスの前半部分全体がボタンとなっていて、サイドではクリックしたまま親指と薬指でマウスを持ち上げられるようなガイドが付いている。そして中央には、クリックホイールの役割を果たしてくれる小指の爪よりも小さなボールが配置される。一見すると、4ボタンマウスだとは思えないデザインである。


Bluetooth + レーザー対応

Wireless Mighty Mouse #07 ケーブル付きのMighty Mouseからの変更点は、見ての通り、Bluetoothによってワイヤレス化されたこと。Bluetooth搭載のMacで最大9m前後の距離からの操作も可能になる。ケーブルから解放され、完全に独立して操作できる自由さは、昨今ワイヤレスマウスが普及している点で説明不要だろう。そのためマウス本体には電池が必要だ。底面のふたを開けて単三型の電池を入れる。ユニークなのは、電池は2本セットできるようになっているが、1本でも動作する点だ。マウスを極力軽くしたいというユーザーにも対応する。

 電池の収納スペースが追加される、と言う変化があった底面だが、もう一つ進化した点がある。それはこれまでのMighty Mouseが光学式マウスであったのに対し、Wireless Mighty Mouseはレーザー式に変更されたのだ。今までのMighty Mouseでは正確なポインティングが難しかった光沢のある机や木目、布の上でもガラスの上だって、きちんと手の動きにマウスポインタが追従する。ワイヤレス化されたことと相まって、様々な環境でMacを使うノートブック型のユーザーにとって、かなりありがたい進化である。

 幸いなことに、最近リリースされているPowerBook、iBook、MacBook Pro、MacBookにはBluetoothが標準搭載されているので、Wireless Mighty Mouseを買ってくるだけで、すぐに飼い慣らせる(その恩恵に預かれる)だろう。

Wireless Mighty Mouse #16 - mighty mouse setting Wireless Mighty Mouseで特筆すべき点は、Mac OS Xで使用する際のマッチングである。Bluetooth内蔵のMacであれば、使い始めから簡単だ。Wireless Mighty Mouseに電池を入れて、レーザー発行部のスライド蓋を開け、MacのメニューバーにあるBluetoothアイコンから「デバイスをブラウズ...」メニューを開けば、すぐに認識される。これで、クリック、機能付きクリック、スクロールと言った一通りのマウスコントロールが可能になる。

 しかし、絶対に入れるべきはMighty Mouse用のドライバである。付属のCD-ROMからドライバをインストールすると、Macの「システム環境設定」の「キーボードとマウス」の項目にWireless Mighty Mouseのカスタマイズ画面が追加される。これによって、ボタンの機能割り当てやスクロールのスピードなど、細かい設定が可能になる。ちなみに同じ「キーボードとマウス」の中のBluetoothタブでは、Wireless Mighty Mouseの電池残量が確認できるほか、名前を付けることも出来る。


絶妙なタッチ、音へのこだわり


Wireless Mighty Mouse #12 - scroll
Wireless Mighty Mouse #12 - scroll, by taromatsumura

 Mighty Mouseの時もそうだったが、ちょっと特殊な操作性を要求される製品だ。4ボタンと言ってもメインのいわゆる左クリック・右クリック(Macでは主ボタン、副ボタンという表現です)にそれぞれのボタンが用意されているわけではない。それが判断されるのはマウスのボディに仕込んであるタッチセンサーで、指がどこに触れているかである。どこを押したのかではない点で普通のマウスとは違うので、ご注意を。以下、右手で構えたときの例を挙げる。

 主ボタンクリックとして認識させるには、人差し指と中指でマウスの前端両方に触れているとき、もしくは人差し指だけでマウスの左側に触れているときだ。一方副ボタンのクリックは、中指でマウスの右側に触れているときだけである。これによって1ボタンのマウスに慣れていた人でも違和感なく主ボタンクリックが出来るという仕組みである。クリック機構が大きな1つの動作になっているせいか、クリックの音も通常の2ボタンマウスよりもしっとりと落ち着いた音が出る。そんなこだわりも見受けられる。

 ちょっとでも指が触れていると、力をかけなくても認識されるので、特に副ボタンクリックの際は人差し指を軽く持ち上げる必要がある。しかしこのちょっとした動作によるジェスチャー、慣れるととても素早いオペレーションが出来る。クリックする動作は、いずれもマウスの上端を押し込むだけで、指の変化だけでボタンの認識が変わる操作感は、とても心地がよいモノだ。

 さらに心地がよいのは、中央のスクロールボールである。一見小さすぎるように見えるが、人差し指の第一関節をフルに使える点でちょうど良いサイズだ。そしてスクロールボールが回るごとに微妙なクリック音と振動が指先に伝わってくる。画面のリニアな動きと相まって、スクロールがとても快感な動作となる。

 個体差かもしれないが、僕が持っているMighty MouseとWireless Mighty Mouseでは、前者の方がこのクリック音がやや大きめであった。細かい問題ではあるが、僕は前者が好みである。またスクロールボールを押し込む動作は、主ボタン・副ボタンクリックとは別の、センターボタンクリックとして認識され、機能割り当てが可能。標準ではExposeの全てのウインドウ一覧表示が割り当てられている。

 最後にマウスを挟む、「スクイーズ」というアクション。マウスの両側面のグレーになっている部分が感圧センサーになっており、親指と薬指でマウス全体をつまむと、その機能が働く。そのタッチは少し固めで、ぎゅっと握る感覚だろうか。そのためマウスのボディ上で行う動作よりは使用頻度が落ちるかもしれない。標準ではExposeのデスクトップ表示が割り当てられている。


手放せなくなるマウス、特にポータブルユーザーに

 Bluetoothとレーザーという2つの新しい機能を獲得したWireless Mighty Mouseは、従来のMighty Mouse同様、シンプルだけれども高機能という面持ちを全く崩していなかった。特にレーザーによるポインティングの精度・確実性は、日常的な利用シーンであっても従来の光学式との違いが分かるほど使い勝手に貢献していると言える。そして9m前後という無線距離は、どんなにステージが大きな会場でのプレゼンテーションでも、どんなに話が盛り上がってきて演題を離れて歩きながら喋っても、ちゃんとスライドをめくれる安心感がある。

 もちろんWireless版がリリースされても、従来のUSB接続のMighty Mouseは販売され続けるので、Bluetoothを内蔵していないMacを使っているユーザーやWindowsを使っているユーザーは、こちらを選ぶことが出来る。ただもしあなたがMacのノートブック型を使っているなら、迷わずWireless Mighty Mouseを試してみるべきだ。いつの間にか手放せなくなり、僕みたいに誰かに勧めることになるでしょう。

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