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使う人の気持ちに合わせて切り替えてくれるOS - Mac OS X Leopard、Mac Pro、Xserve

2006.08.08 07:18 JST - ()

 AppleのWorldwide Developers Conferenceが現地の時間の2006年8月7日から開催されている。ここでは来年登場するMac OS X Leopardのプレビューと、ラインアップ上では最後のIntel対応となるMac ProXserveが発表された。開発者向けのイベントだけに、発表内容もコンシューマー向けとは少し違った雰囲気だけれども、Leopardでは僕の大好きなアプリケーションがリニューアルされる。


Leopard

 Leopardは2007年にリリースされる予定のMac OS X 10.5のことだ。UNIXシステムにMacのクールなグラフィカルユーザーインターフェイスが乗っかり、iTunesやQuickTimeをはじめとするメディアツールからMicrosoft Officeに至るまで、パソコンとして欲しい機能を実現しているOSというポジショニングは変わらない。ここにAppleが「これは」というテクノロジを盛り込んでくるキャズム手前の人には相変わらずたまらなくエキサイティングな環境だ。

 けれども今回のリニューアルは地味かもしれない。大幅に手が加わってDashboardやSpotlightなどの使い勝手が変わったTiger(10.4)のリリースとは違い、変更される機能のアイコンの数はそこまで多くない。もちろんリリースまでまだ時間があるから何かまだ加わるかもしれないけれど、コンシューマーレベルに関わる機能で目新しさを感じるのはSpacesくらいじゃないだろうか。

Spaces

 詳しい情報はまだないけれど、ちょっとした説明文を読むと、Spacesは「何の目的でMacを使うか」というマシンを使う前提で情報や環境を管理しようという試みだろう。アイディアを考えるとき、文章を書くとき、同じ文章でもBlogを書くとき、Podcastを作るとき、自分はそれぞれ違うモードで同じMacに向かうじゃないですか。そこからして、間違っているんじゃないか、という提案のように受け取れる。

 例えば街に出ているときに、ちょっとコーヒーを飲みたい時に入るスターバックスと、ランチを食べるときに入るカフェ、デートのディナー時に行く和食のお店など、そのときの時間帯や目的に合わせてお店を選ぶ。もしかしたら仕事の合間に行くスターバックスの店舗と、仕事が終わっていくスターバックスの店舗すら、僕の中では使い分けているかもしれない。これと同じ事がコンピュータにも言えるんじゃないか、と言うことだ。

 コンピュータの場合、ワークフローというモノが存在していて、作業の段階で自分の心持ちは変化していく。もちろん使うソフトも変わっていくけれど、自分のモードも変化する。あるいはちょっと原稿書きを中断して気分転換にBlogを書く事もある。自分のモードやムードや気持ちは変わっているのに、Macのインターフェイスや画面のごちゃごちゃがずっと同じというのは、あまりに不自然だった。そこをなんとかしよう、としているのがSpacesなんじゃないかと推測しているし、そうであって欲しいと願っている。

Mail 3

 さて大好きなアプリケーションのリニューアルというのは、Mail 3である。気づかなかったけれど、Mac OS Xのメールソフトは大好きらしい。過去のBlogによると。「Tigerの新しいMail.appはメール魔仕様か?」や、Flickrの「Interop 2006 Workshop #01」という写真のページでのfukuiさんとの議論でも、熱い思いが語られています。ちなみにfukuiさんとはぜひディスカッションしてみたいと思います、折を見て。

 さてMail 3は面白いアプローチをしている。ステーショナリテンプレートという機能が搭載され、テンプレートを選んでiLifeのメディアブラウザから画像を選べば、クールなデザインのメールを簡単に作成することができるようになる、という仕組みだ。簡単に言えば、HTML+メールでもっとリッチなメールを作りませんか、と言うことであり、メールソフトにテンプレート付きのiLife的なHTML編集機能が搭載されれば、それもお手の物、ということだ。

 HTMLって1998年頃にOutlook Expressが登場してから、ほぼ全てのメールソフトで対応しているはずだけれど、ずっとずっと嫌われていたり、マナー違反とされていたりしていた。もちろんトラフィックやマシンパワーの問題で、軽いライトテキストのメールを送るべきだと当時僕も思っているけれど、今考えてみると明らかにデザインパワーの不足だったと思う。あんなHTMLメールもらっても、ライトテキストのメールと大して変わらないじゃないか、という話だ。

 もし僕の前提が正しくて、HTMLメールが今までデザイン力不足のために好まれなかったのだとすれば、Mail 3はそんな浮かばれないHTMLメールにざっくりとメスを入れることになる。確かに最近のメールマガジンはライトテキストのモノよりも画像入りだったりレイアウトが組まれたHTMLメールのモノが増えてきた。情報量も多いし見た目も良いし、ウェブブラウジングするよりも良いかもしれない、と時々思うくらいだ。

 そんなデザインの力が個人のメールにも流れ込んだら、メールも変わるかもしれない。ちなみにHTMLメールはパソコンの世界以上にケータイの世界で「デコメール」などとして定着している。このあたりを見ても、コンシューマーが使いやすい方法を提案できるかどうかにかかっているはずだ。Appleが最近マーチャンダイズを続けている「iLife Way」とも言えるメディアブラウザ(Macに入っている音楽や動画、写真などを、各ソフト内で共通仕様のブラウザで簡単に呼び出せる、マシンの中のAPIみたいなもの)戦略のメールソフトへの適用は、正しい選択だと思う。

 あとはちょっとしたネットの対応性が気になる。つまり、デザインテンプレートの情報がAppleから提供されるなら、そのデザイン要素の画像をメールに含めるかどうか、と言う問題。もちろんオプションで選択できるに越したことはないが、できるだけAppleのサーバからデザイン要素を使う、と言う仕組みになっているとうれしい。メールをダウンロードするときはネットにつながっている必要があるし、ウェブメールで閲覧する人も多いので、メールにファイルを添付しなくても良いんじゃないか、と思うのだ。同様に、iPhoto + .MacやFlickrなどのオンラインフォトブログサービスの写真を扱えるといいですね。

 それにしてもメールソフトにHTMLベースであれ、ちょっとしたデザインツールが組み込まれれば、少なくとも個人はワードプロセッサやページレイアウトソフトを使わなくなるかもしれない。ドキュメントもオンラインの請求書も、メールソフトで作成できるなら良いじゃないですか。先ほどの画像の扱いとともに、メールソフト2.0的な側面を垣間見られるなら、本当に早く使ってみたいモノだ。


Mac Pro、Xserve

 またIntel化されていなかったMacのラインアップだったPowerMac G5とXserve G5が、それぞれMac ProとXserveとしてIntelプロセッサを搭載した。これによって、1年以内と発表していた通り、全てのMacがIntel搭載になった。Mac ProもXserveも筐体のデザインはほぼ同じでIntel Xeon “Woodcrest” プロセッサを搭載するという構成。

 ちなみにどちらのマシンもたぶん僕がPowerMac G5からリプレイスする対象ではないだろう。ある意味これが当たり前の感覚だったんじゃないか。G5時代はやっぱり僕もPowerMac G5を求めざるを得なかったし、ラインアップが対象としたかったProセグメントとマシンパワーの実際とがあまりにズレていたように思う。Intel化されて適正な性能・価格レベルのマシンをチョイスできるようになった点で、ユーザーとして、AppleのIntelスイッチは成功したのだ、と改めて感じた。

 まだ気が早いけれど、次に僕が買うであろうMacについて。ポータブルに関してはPowerBook G4を使っていたが、iBookの後継に当たるMacBookにスイッチした。僕が初めて買ったデスクトップがPowerMac G5 2GHz Dualだけれど、これを何にスイッチすることになるのだろうか。

 ポータブルの路線で考えればiMacという事になる。20インチのiMacは今使っている23インチのCinema Displayを接続してデュアルディスプレイ環境を構築できるので現実的だけれど、別にデュアルディスプレイがいらない、と言うことであれば、Mac ProかMac miniになってしまう。間にマシンはない。ここで浮かび上がるのは、Mac ProとMac miniの間を埋めるもう1機種があっても良いな、ということ。

 まさに、その名前こそ「Mac」なのかもしれない。あまりに勝手すぎますか。

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