気象条件による経験の再生も - ウェザーニューズの個人向け新サービス
2006.08.08 01:03 JST - BLOGGING - COLUMN (net weather)
ウェザーニューズは、僕がいつもお世話になっているケータイ向けの気象情報サービス「天気Plus」を提供していて、僕も実際に幕張のオフィスにインタビューにうかがったこともあるお気に入りの会社。ここが個人向けにより高度な気象情報サービスを提供し始めた。気象が好きな僕にとってはこの新しいサービスは飛びつくべきマストサービスになったが、経験や記憶に関する意外な示唆を与えてくれる、実は奥が深いサービスとしての存在もまた、魅力的だ。
(Analysis Viewer) 今まで天気Plusは月額105円だったが、こんどのサービス名は「ウェザーニュース」で月額315円になった。月額で210円アップだが、PCで専門的な気象情報を取得できる「Lab. Channel」や、気象条件が整ったときにメールを発行してくれる「マイウェザーソリューション」のサービスが新たに追加された。
前者は専門的な気象FAXなどの図表データや実測データ、気象データベースへのアクセスが可能になっていて、天気図を眺めるのが好きな僕にとってはかなり強力なネットツールになった。特に天気図のクリッピングサービスが使えて、クリップした天気図2枚を合成して比較することもできるなど、作り込まれたFlashツールが光る。
またマイウェザーソリューションもユニークだ。元々僕は天気Plusのメールサービスに感動していた。例えば地震が起きたら震源と震度のメールが届く、雨雲が発生して近づいてきたらアラームのメールが届く、台風が発生したり接近したらその都度メールが来るし、最近では雷の発生でもメールが来るようになった。気象という自然現象(イベント)の発生をトリガーにしたメール配信は、(ちょっと大げさだけれど)自然環境に身を置いている自分を再確認させてくれる。
(Weathernews.jp My Solution #04) 今までは上に挙げたようなあらかじめ決められた条件のメールがラインアップされていたが、新たなウェザーニュース会員になると、場所とその気象条件を自分で設定することができるようになる。
試しに「表参道駅周辺、気温24℃以下、湿度55%以下、風速3m/s以下、降水なし」という条件で組んでみた。これに名前とコメントがつけられるので、「オープンカフェ日和@表参道」というタイトルを付けた。つまり僕の経験上で、オープンカフェで心地よい気象条件を設定しておき、その条件になったら「オープンカフェでくつろいでみたら?」というメールを飛ばすようにしたのだ。
あるいは、地元で桜が咲き始める、八王子のお気に入りのスポットでホタルが出始める、神宮外苑の銀杏並木で金色の絨毯が楽しめる、スキーの初滑りのGoサインなど、気象にひも付いた景色を条件としてセットしておけば、毎年ちょっとずつ変動する自然環境に左右される経験を逃さずに楽しむ事ができるようになる。
例えば神宮外苑の銀杏並木の金色の絨毯は、2004年は11月14日に楽しめたが、2005年は12月3日にならなければ同じようにはならなかった。半月も違うんだから。ここで「Lab. Channel」で、2004年11月14日と2005年12月3日の周辺の気象条件を調べれば、何か特徴的な気象条件を発見できて、「神宮外苑の銀杏並木が見頃です」メールをセットしておくことができるようになるのだ。
これって記憶の再生・再現が気象条件によって現れるような感覚を覚えるのは僕だけだろうか。街の中での経験の中には、何処で、誰と、何をして過ごしたか、という大きな条件の他に、季節や音楽などの周りの環境もまた要素として入り込んでくる。このような経験の上での気象条件、季節に関する部分については、多くの場合、条件設定によって再現が可能になったと言える。
確かに季節モノは肌で感じるのが一番風流だと思うし、それを助けるのが古くから続けられている食べ物の風習だったりする(生鮮品はその季節の条件がそろわないと獲れ(採れ)ませんからね)。けれどもより個人の生活に密着したレベルの季節モノや単発の記憶をも楽しめるようにしてくれているのがこのサービスだとすれば、先進的だけれども風流なサービスじゃないですか。
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松 村 太 郎