2006年12月2日にいよいよ迫った任天堂の新しいゲーム機「Wii」。任天堂の岩田社長のインタビュー記事によると「次世代機ではない」という話が興味深かった。別に技術を否定しているわけではないが、技術やクオリティを刷新してたらしい体験をしてもらおうと言うより、今までのゲームのコンテクストで本質的な面白さを変えずに体験してもらおう、という意志は、熟成という形のイノベーションのあり方を示しているような気がするのだ。
僕はほぼ迷いなくWiiを買おうと思っている。一番の後押しとなっている機能が、小さな頃に遊んでいたタイトルが配信されてくるサービス「ヴァーチャルコンソール」。往年のソフトがダウンロードできるようになるのが楽しみでたまらないわけです。また「Wii Connect 24」という機能で情報チャンネルが配信されてくるようだ。日本ではケーブルテレビや衛星放送世帯くらいしかセットトップボックスに馴染みがなかったけれど、無線LANを駆使した「エンターテインメントセットトップボックス」みたいな新しいジャンルが切り開かれる期待も込めて。
ところでWiiのコントローラーはワイヤレスで、Bluetoothを使うそうだ。また赤外線も利用するタイプがあるという(IrDAではなくポインタとしてだそうです)。そう聞いてちょっとな、と思ったんだけれど、無線LANを使ったコントローラーの仕組みって出来ないのだろうか。レスポンスのチューニングが難しそうだけれど、ニンテンドーDSでさんざんWi-Fiを使った対戦をやっているので、行けるんじゃないかな、と思ったのだ。だとすれば、DSをWiiのコントローラーに出来ないか。
例えばWii版のマリオカートが出るとすれば、人数分ニンテンドーDSを持ってWiiの前に座り、WiiからDSにコントローラーのソフトをダウンロードした上で、対戦レースをスタートする。大画面にはレースの実況が大きくカッコイイグラフィックスで表示され、各自のDSには自分のクルマから見たコースの様子が表示されるという仕組み。つまりDSを、Wiiをプレイする際の一人一人のディスプレイとスピーカーとして活用出来るようになっていれば面白いな、と思ったのだ。
高画質化ももちろんリッチなゲームを作る1つの条件なのだが、数を増やして連携させるのもまた違う方向性でのリッチと言える。最近コマーシャルが始まったWiiリモコンにはスピーカーが入っていて、例えばテニスゲームの場合、打球音がそこから再生されるという、より体に接近した臨場感が味わえるようになっているそうだ。インターフェイスへの興味がある僕としては、とにかく早く使ってみたい、と思う次第。
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松 村 太 郎
TARO MATSUMURA
UPPERWESTSTUDIO
慶應義塾大学SFC研究所 上席所員(訪問)
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