FON Japan
2006.12.07 13:32 JST - BLOGGING - COLUMN (keitai net)
イギリスからやってきた無線LANコミュニティのFONが、おそらく2007年初頭のニュースをさらっていくんじゃないか、と思われる。それは誰もが願っていることを実現させてしまおう、と言うニーズ発の(割とユーザー自主的に見える)サービスだからだ。それはビジネスと言うよりは、どちらかというと助け合いの精神に近い気がするし、ギブ・アンド・テイクと言われればその通りだろう。いや、街中で、ぱっとMacBookやWi-Fi入りスマートフォンを取り出したら、無料で速いネットに乗りたいでしょ? さすがにタダというわけにはいきませんが。
・ITmedia: 無線LAN共有の「FON」始動 ツクモやエキサイトと提携 - ユーザーは、(1)自宅のAPを無料開放する代わりに他人のAPも無料で利用できる「Linus」、(2)自宅のAPを有料開放し、他人のAPも有料で利用する「Bills」、(3)APは開放せず、他ユーザーのAPを有料で利用する「Aliens」の3タイプ。まずはLinusのみを募集し、2007年末までに都内を中心に7万5000登録を目指す。Linusとなってくれる住宅が少ない都心では、ISPなどと提携してAPを増やす計画だ。Aliensは来年第1四半期にも募集を始める予定。接続料金は未定だが、欧州では24時間あたり3ユーロで提供している。
つまりブロードバンド環境を持っているヒトがFON対応の無線ルーターLa Foneraを設置して、それを無料開放すれば、他の無料開放しているユーザーのアクセスポイントを無料で利用できる、という仕組みで、FONユーザーの8割がLinusユーザーだそうだ。みんなで協力して、無線LANを完備した環境を作りましょう、という意識なのだろうか。
日本ではケータイがいろいろなアプリケーションを巻き込んで普及しているため、公衆無線LANへの意識は遅れているように思われる。3GやHSDPAなら384kbps〜2.4Mbpsのスピードで通信することが出来るし、コンテンツ面でもケータイの細い帯域に合わせたそれなりの楽しみ方が出来るようになっている。けれどもそこになかなか定額にならない通話料やパケット代を払っているのだ。
海外では無料で公衆無線LANに載ったらメリットがありそうなサービスが流行っているように思われる。その象徴がSony mylo。パーソナルコミュニケーターというタイトルが付いていて、ネーミングもmy life onlineみたいな感じだそうだ。ブラウザ、Skypeによる音声・文字のチャット、Google Talkの文字のチャット(Jabberってことですね)に対応しているこの端末は、情報収集と音声通話、文字のチャットを無線LANを通じてこなすだけの端末だ。心なしかPSPに近いスタイルであるところに、PSP2の姿を透かしてみているのは僕だけだろうか。
たぶんFONに関するムーヴメントと、モバイルWi-Fiコミュニケーションやそのツールとはちょっと違った領域の話題になっていると僕は思っている。しかしそれぞれがパラレルに進んでいって、いつの間にかこれらが融合して、一気にモバイルコミュニケーションが変貌してしまう気がしてならない。それは2006年の夏、ニューヨークで経験した、アメリカのケータイが1年で日本のケータイを抜き去ったことを悟った瞬間の追体験のように。
当然日本の産業も、日本人のコミュニケーションも、これらの流れに対応できず、再びケータイ鎖国の状況が続いていくような感じだろうか。とはいえ幸いなことに、日本にはJoi ItoさんがFON Japanの面倒を見てくれている。そろそろなんとかしておきたい、と僕も思うわけです。
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松 村 太 郎