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グラフィックとストーリーにあふれる「知的にぎわいの場」

2006.12.12 18:53 | by TARO MATSUMURA
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 六本木一丁目の泉ガーデンに、ゼロックスのKDI(Knowledge Dynamics Initiative)のオフィスがある。そこはオフィスというよりは代官山辺りにあるような、売るつもりがない家具屋のような素敵な雰囲気。売るつもりのない家具屋はその家具を設置した生活が全く思い浮かべられないんだけれども、KDIのオフィスは違う。そこに置かれているもの1つ1つには意味と機能が備わっていて、いちいち気持ちが良い。「知的にぎわいの場」と新聞報道をされていたけれど、まさにその場所に行って納得させられたような。

 その場でKDIのノムラさんをホストに、ありえるのスズキさん、キウチさん、そしてグラフィック・ファシリテイターのユニさんとともに、2時間ほど時間を過ごさせてもらった。特に興味深かったのは、画像とシナリオがドライブするアイディア発想である。

 グラフィック・ファシリテイターのユニさんは、会議やディスカッションの場に言って、その議論の経過を追いかけながら、横でイラストを描いていき、そのアウトプットされたもので議論を振り返りながら、アイディアをまとめていくエイドをするという手法を実践されている方だ。議論がまとまって進行していると出てくる絵も非常に具体的になるが、まとまりがない議論をしているときには、出てくる絵もぐちゃぐちゃになってしまうのだそうだ。

 この感覚は、以前僕もDJとして、神田カオリさんとbentの皆さんとともに共演させてもらった音楽とライブペインティングのコラボレーションイベントでの経験に近い。僕が流す音楽に対して、ペインターである神田さんの線が生まれ、その線に応じて僕もぴったりの音楽を選ぶ。するとまたそこに反応した神田さんが色を付け始めて、その色に反応した音楽を選び出す。この作業で絵と音が同期した場が生まれた感覚は興奮に値する。

 僕にとってこれは表現活動として、という位置づけで経験を心に留めていたけれど、ユニさんはこういう感覚を使って、ビジネスの現場でのファイシリテーションを行おうという試みをされているのだ。

 KDIのノムラさんによると、グラフィックスとそこにストーリーを織り交ぜた表現をビジネスに生かしている例として秀逸なのが、MarriottのDiscovery Mapだそうだ。従業員にMarriottの歴史や企業概念、フロントとバックで連携しているからこそホテルが成り立っているのだということを、絵で表現しているのだそうだ。日本の絵巻のコンテクストに似ている気がするけれど、見事な情報圧縮を実現している。

 この話から展開して、例えば英語を学ぶときに、日本語から英単語に変換するのではなく、頭の中で日本語から一度映像に置き換えて、それを英語で表現する方が簡単だという話になったり、資料を文字で渡されると資料を作った人以外の他の人には説明ができないだとか、創造性には言葉にできない意味が確実に存在している、だとか。

 Impression Powered、Media Aidみたいな話を、より具体的に議論できた場だった。多分そこで僕ができる事は、イメージからストーリーをつける事、未来を想像して、それを創造性に役立てる事なのではないか、と思った。

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