このCDはスターバックスで買ってきた。HEAR Musicはスタバのレーベルで、ワールドワイドのスターバックスでこれが売られていたのは、San Franciscoでも同じ事だった。お店の中でも発売ちょっと前からがんがんかかっているので、耳をふさいでコーヒーを買って飛び出てくることになるのは仕方ないかな。
タイトルは、彼のこれまでの経験を物語るようで、少し切ない気持ちでアルバムの封を解いて聞き始めると、そこにはパワフルなロック・バンドのサウンドが展開されていたのだ。
僕が小さい頃に聞いていたミュージシャンの多くは、ビートルズが大好き。ビートルズそのものに関しては、むしろ僕の父親の世代がど真ん中だったので、レコードやCDでビートルズには耳慣れていたところがあったし、だからこそ、小さい頃に聴いていた音楽にはビートルズのオマージュとも思えるような作品もたくさんあった。だからといって別に元ネタを見つけてオマージュの曲が嫌いになることもなかったけれども。
元ビートルズという肩書きは懸想にも消しようがなさそうだけれど、そんな中でポール・マッカートニーが次々に新しいサウンドを世の中に向けて送り出し続けているところに、まず敬意を表したいと思う。
魅惑とも言えるのがコード進行。
懐かしさをふわっと感じさせながらもステキなコードが耳に入ってくると、ものすごく落ち着いてしまう自分が居る。しかしサウンドとして落ち着いているか、と言われるとそうでもない。さすがにバンドのメンバーと一気に作り上げたのだとすれば、そのロック・バンドとしてのテンションがアルバムに封じ込められていても不思議ではないのだ。
そのテンションの中に、彼のサウンドの深みの部分すら感じることが出来るし、聞くほどに僕にも味が出てくるような、そんな1枚に1曲ずつの説明はいらないでしょう。
Memory Almost Full / Paul McCartney
Universal International (UCCO3001) 2007/06/06
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松 村 太 郎
TARO MATSUMURA
UPPERWESTSTUDIO
慶應義塾大学SFC研究所 上席所員(訪問)
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