Sleep Walkerのプロデュースを手がけた沖野修也さんのソロとしては初めてのアルバムリリースが、2006年の12月だったんですね。全て新たに書き起こした楽曲に、これまでの音楽人脈をフル活用するカタチで、音楽プロデューサーを1曲ずつにつけて、さらにヴォーカリストも大物揃い。いったいこのアルバムのすごさをどこで計ればいいのか、と目がくらみそうになるけれど、素直にサウンドを聴けば良いだけなんです。
#01『Thank You』はKyoto Jazz Massive自らがサウンドプロデュースを行い、存在感のあるサウンドをイントロとして7分弱聴かせる。ここから沖野ワールドの幕開け。#02『Shine』はDJ KawasakiをプロデューサーにDivinitiのヴォーカルワークを組み合わせたサウンドは、伸びやかなグルーヴ感のメジャー感あふれるが新しさもある楽曲。こんな具合で10曲がそれぞれ、1人の作曲とは思えないような個性を発揮しながらも、やはり1人のアーティストの楽曲であることを意識させられるかのような一貫性に包まれて進んでいくのだ。すごい。
お気に入りはキャッチーなフレーズからスタートする#05『Love Is The Key』。BlazeのJosh Milanをボーカルに迎えたこの曲は、ラジオにもクラブにもよくフィットするキラーチューン。#08『Pieces Of You』はSleep WalkerやKoopでもヴォーカルを務めるYukimi Naganoを迎えて、ちょっとグルーヴィーさとは違う部分での雰囲気のある楽曲は生活音楽として採り入れたい耳なつっこいトラックだ。
もう1つ紹介させて貰えるなら、#10『What Would I Do Without You?』。これもテンポの遅い憂鬱なトーンにVikter Duplaixのボーカルが入って、セクシーな仕上がりになっている。パーティーからライフスタイルまで、幅広くカバーしてしまうけれども、通して聞くと納得感も強い、そんなアルバムは、クラブジャズの1つの時代の終わりを告げて、新しい局面に入ることを、2006年末に宣言していたのかも知れない。
United Legends / 沖野修也
Geneon Entertainment (GNCL1097) 2006/12/06
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松 村 太 郎
TARO MATSUMURA
UPPERWESTSTUDIO
慶應義塾大学SFC研究所 上席所員(訪問)
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