松屋
2007.07.09 16:31 JST - BLOGGING - PHOTO (cafe fukuoka)
太宰府天満宮にお参りに行く間に、梅ヶ枝餅の香ばしい香りに誘惑されない人は少ないだろう。焼きたては表面がぱりぱりとしていてすぐに柔らかい層が出迎え、甘いあんこが口の中に広がる。ラップの中でもちもちした食感に変わったモノもおいしいけれど、焼きたてをそのまま食べるのもまたお参りに来てならではだ。太宰府天満宮の参道の入り口にほど近いあたりに「松屋」というお店がある。梅ヶ枝餅とおみやげ物のお店が参道に面しているが、ここは江戸時代から続く茶屋で、古くから太宰府天満宮を訪れる旅のお客が立ち寄り、泊まったりしながら、明治維新、現代に至るまでの歴史を俯瞰してきたお店だそうだ。
茶屋に入ると、すぐに奥に広がるお庭が気になった。古くからきちんと手入れの行き届いた苔庭。昨日まで大雨だったという水分を存分に含んで、まさにこけむす景色である。これはキレイだった。結界が張られ、そこには人が通らない苔の道が用意されている。その奥には少し西洋風のおしゃれなガーデンが広がり、梅ヶ枝餅とお茶を楽しむことも出来る、晴れていれば。
近くに九州国立博物館が出来たのは2年前。もともと中国・韓国の人が多く訪れる福岡だったが、さらに留学生も増えてきた。かつては九州から京や江戸へ行く人たちが通っていった太宰府、今はアジアから日本を見る視座に変容して、人や文化のクロス・ポイントの役割を果たすようになったそうだ。ここの女将さんも留学生との交流が厚く、実家に帰る留学生に梅ヶ枝餅を持たせると、すぐに国際電話で「アリガト」とお礼の電話がかかってくるほどの距離感の近さだそうだ。
土地の性格というのは時代を超えて変わらないこともあるモノだ。「ローカルの中のユニバーサル」というキーワードが浮かんだりしながら、おいしい梅ヶ枝餅を頂きました。
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松 村 太 郎