
Non-spread Sheet - Numbers '08

「普通の人のための表計算ソフト」とSteve Jobsが語ったiWork '08からの新顔、Numbersを開いてみた。とりあえずテンプレートがあるので、ウエディングプランのテンプレートで、このソフトがどのようなドキュメントを作る流儀になっているのか探ろうというわけだ。見た目は表計算ソフトというよりは、表やグラフを多用するページレイアウトソフトの様相を呈している。これが普通の人のためのインターフェイスなのだろうか。
表計算ソフトと言えば現在ではMicrosoft Excelが代名詞であり、他に広く普及している表計算ソフトを見つけるのはなかなか難しい。Excelを開くと、そこには広大に広がっている表の罫線が必ずある。スプレッドシートたるゆえんが、この格子が広がるソフトのインターフェイスである。しかしNumbersは、タダ新規作成するだけでは、この格子線は出てこない、白紙の領域があるだけなのである。
そのため、「スプレッドシート」とは呼べず、スプレッドしてないシートがNumbersのデフォルトの画面なのだ。
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http://upwest.org/mt/mt-tb.cgi/8277 - [2007年8月26日 18:14] 引き出しの中 GEN -
pagesやnumbersの面白さは、様々な要素が自由にオブジェクトとして使える事にあるとおもうのですが。その事を普通の人に伝えるのは難しいですね。先日podcstdで同様の話をしたのですが、上手くまとまりませんでした。普通の人にとって一番分かりやすいのはリーズナブルである事でしょう。1万円を切る値段でこれだけのソフトが購入できるのは、なかなかないと思います。もしもiworkのwindows版がでたら、少しは普通の人の考えも変わるのではないでしょうか。
書類作成の流儀としては、この白紙の上に、オブジェクトとしての表を挿入していく、と言う使い方のようだ。
キャプチャを見てもらうと、白紙の領域の上や左の端には数字やアルファベットの行番号、列番号の表示はない。そのかわり、左端にはKeynoteやPagesといった他のiWorkソフトウエアと同じように、紙単位の「シート」を表示する領域が用意され、そのシートの中に表やグラフと言ったオブジェクトがリストされているのだ。これらを関連づけながら、1枚のシートの上に配置して、表計算を元にしたドキュメントを作成する。これがNumbersの一連の流れなのだ。
ちなみに、「空白の表」テンプレートを利用すると、Excelで慣れ親しんだような画面いっぱいに表が広がるインターフェイスで書類作成をスタートすることが出来る。しかしあくまでも、「シート 1」の上に「表 1」のオブジェクトが置かれているだけなのだ。
ビジネスパーソンで、Excelをページレイアウトソフトのように利用し、表のサイズと印刷範囲によって器用に1枚の書類を作成する人を見かけると、感心してしまう。それならばWordやPowerPointの方が簡単に印刷に適した編集方法で作成できるのではないか、と思ってしまう。しかし当人は「ソフトを切り替えたり余計に覚えたりするのが手間、こっちの方が早い」とExcelを使い続ける。むしろExcelのページレイアウトソフト的な利用方法の方がhackしてるな、と思ってしまうんだけれども。
一方でSFCの学生のレポート作成の場面を見て愕然としたことがある。Wordでレポート作成をするのは良いのだが、Wordの罫線機能を使って表を作っていたのだ。データを入れて感心感心、と思っていたら、なんとWord上でデータ入力を済ませた後、電卓を引っ張り出してきて合計の値やパーセンテージを計算し始めたのだ。確かにSFCではWord、Excelの授業なんてない(と思うけれど、今はあるのですか?)けれど、ExcelからWordに表を貼り付けるなんて、Windows 3.1時代から「OLE(Object Linking and Embedding)」として搭載されていた話じゃないか。
Numbersの使い勝手にはまだまだ全く慣れないんだけれど、どうも上の2つのエピソードを統合すると、普通の人像が見えてきて、Numbersというソフトウエアの価値が見えてくるかも知れない。そのためには、Numbersでもっと書類作成をしていかなければならないとも思った。
TAROSITE.NETは1997年にスタートした松村太郎のウェブサイトです。コラムやニュースクリップなどの情報発信と、様々なコラボレーションの場として、10周年を迎えました。
松 村 太 郎
TARO MATSUMURA
UPPERWESTSTUDIO
慶應義塾大学SFC研究所 上席所員(訪問)
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