YouTubeへプレゼンを送信! - Keynote '08
2007.08.10 16:22 | by TARO MATSUMURA
REVIEW | biz, hack, iWork, keynote, mac, net, video, YouTube

これはすごいことになってきた。Apple Keynote '08に、YouTubeへ直接アップロードすることが出来るダイアログが付いたのだ。ビジネスパーソンが最もよく作っているコンテンツはドキュメント、スプレッドシート、そしてプレゼンテーションスライドの3つである。この3番目のプレゼンスライドが、そのままYouTubeの動画としてアップロードできるようになる、という意味は非常に大きいのではないだろうか。
まずKeynote '08でスライドを作成していく。普通に保存したり、PDFやJPEG画像として書き出したりすることはこれまでも出来ていたし、他のiLifeアプリケーションにファイルを受け渡して追加編集することもまた可能だった。もちろんこれらの機能は受け継がれている。さあ、Keynote '08の「ファイル → 送信...」のメニューを辿ってみよう。するとそこには、iDVD、iPhoto、iTunes、iWeb(僕のマシンでは選択できない)、GarageBandとiLifeアプリがリストされ、区切り線の下に「YouTube」の文字があるはずだ。
これをクリックすると、上にキャプチャしたダイアログが出てくる。まずアカウントの追加をクリックすると、ブラウザへ受け渡され、YouTube上でKeynote '08のread / writeの許可をとる。OKしてKeynoteから認証が取れていることが確認できれば、アカウントの欄にユーザー名が表示されるようになる。そしてジャンル、タイトル、説明、タグを追加してダイアログに従っていけば、勝手にムービーファイルが作られ、それがYouTubeに送信され、YouTubeのムービー個別ページのURLが返ってくる。
もちろん送信したての場合はまだエンコードなんかが終わっていなくてそのURLにアクセスすることは出来ないが、程なく待っていると、YouTube上にムービーが出来上がる。ムービーのクオリティは320×240ピクセルの小サイズと、640×480ピクセルの中サイズを選択することが出来る。それにしてもこの作業は想像以上に快適だ。
YouTubeへのアップロード作業は嫌いだった。普通ファイルを選んでから説明を入力してOKボタンを押す、というのが慣れた手順。しかしYouTubeではmetadataをきちんと入れてからファイルを選ぶ仕様になっていて、どうも気持ちが悪かったのだ。そのYouTubeのアップロード画面に触れる必要がないこともあるが、それ以上にKeynoteからシームレスにムービーがアップロードされる使い勝手のすばらしさは、特筆すべきだ。
1つ前のエントリーで、アニメーションだとかフォトスライドなどのアクションを紹介しているが、なにか動きを紹介したいとき、わざわざビデオ編集ソフトを引っ張り出してこなくても、使い慣れたプレゼンソフトでぱっとムービーが組めてしまうと、ムービーというモノの取り扱いについて、非常に敷居が低くなり、身近さすら生まれてきてしまうのではないだろうか。そしてまた、Keynoteにはナレーションを録音する機能が付いているし、もっと凝ったことをしたければGarageBandにムービー部分を送り込んで、音の録音を細かく作り込むことだって可能である。
ビジネスの場面で長い時間触れるプレゼンスライドを作るソフトがYouTubeにつながることは、YouTubeなどで公開されるような動画コンテンツの作り手が、ビジネスパーソン全てに一気に開かれることを意味する。しかも僕がサンプルで作ったような、スマートビルドなどのプリセットされたアニメーションを使えば、写真を選ぶだけでクオリティの高いムービーを作り出すことが可能なのである。
このビジネス方面へのムービー制作の裾野の広がりは、ビジネスにおける表現方法や言語がリッチになったり、変革を起こし始めるきっかけとして、非常に注目すべきであり、それを何食わぬ顔で(そこまでフィーチャーせずに)起こしてしまうAppleが、なんともしたたかに見えてしまうのである。
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