今回はSNSなどのネットコミュニティのデザイン変更や社長日記の炎上問題について。僕も過去にSFC★MODEを運営していたときに、コミュニティ運営というのは難しいな、ということを少ないスタッフとともに感じていたのだが、一方でユーザーに頼られていたと思うし、素直に感謝の念を伝えてもらう機会も多かったし、とてもいい経験だったと思っている。マジメさ、素直さをどう担保するか、はまだしばらく問題だと思う。
・CNET Japanオンラインパネルディスカッション: mixiもGREEも、コミュニティ運営は難しい? - サイトの規模が大きくなると、誰もが満足する仕組みを作るのは難しくなるようです。先日リニューアルした「mixi」ですが、評判は芳しくなく、一部のユーザーからは見づらいとの声が挙がっています。またモバイルSNSの「GREE」は写真表示をアバターに変えたことで、ユーザーからの反発を受けました。ユーザーのために行ったサイトの改善やサービスの追加が必ずしも受け入れられるとは限りません。このようなソーシャルコミュニティサービスで、ユーザーの不評をかった場合どう対処するべきなのでしょうか。また、参加ユーザーの満足度を向上させるにはどのような点が重要なのでしょうか。パネリストの皆さんのお考えを聞かせてください。
まず、デザインの不評の問題と炎上の問題について分けて考えてみる。とはいえ、どちらにも共通して言えることは、ユーザーの素直な意見である、ということだ。
mixiの新しいデザインについて、女の子たちに軽くインタビューしてみたが、新しいデザインはスカスカ感がイヤだそうだ。せっかく今までギッシリと埋め尽くすようにmixi上で活動してきたのに、余白が増えてガッカリした、と言う意見で押し切られてしまった。
デザインは好みの問題だが、その裏には別の意識が隠れていた。今までのデザインでアイテムを充実させながらギッシリ詰まって見えるように充実させてきたのに、なぜ、急に(勝手に)デザインを変えられてしまって、また1からギッシリ感を作り出さなければならないのか。
アバターがデフォルトになる、というGREEの一件も同様である。今までの流儀で充実させてきた自分のプロフィールが、アバターが導入されたことでまた1から作り直し、しかもギッシリ感をいち早く作るするためにはお金がかかる。
この急な方針転換に「ガッカリ」しているのだ。
せっかく慣れ、親しんでもらっているのだから、ユーザーに選択権を与えてあげることが、一定期間に限ったとしても必要だと思う。改善するにしても、フィードバックを得たり、慣れるための猶予を設けて、新しいデザインの優位性を理解してもらう努力をすればいい。
もっと言えば、それすらユーザーに選ばせるバリエーションを揃えればいいのではないか。デザインがバラバラでは、広告誘導が聞かなくなったり、コミュニティ統制が取れないかもしれない? 一方で沢山のユーザーを抱えれば、使い方や好みは人それぞれ、多様性に富んでくる。それを受け止める懐の深さとユーザビリティを上手いバランスを取るのは本当に難しいと思うが、チャレンジする価値はある。
また炎上問題は、ちょっとしたコミュニケーションのミスから端を発しているだけだ。やはり不用意な発言には気をつけなければならないし、理解してもらえてない、と気づいたらフォローもすればいいと思う。そこに対する反発のコメントは、書き手の立場が「全て見える化」され、増幅されていく。
あくまで「増幅」なのだ。暴動ではない。
つまり、日頃からちょっと思っていることが一気に出ているだけではないだろうか。しかし意見を言うなら大人な態度も必要だ。ユーザーは誹謗・中傷やプライバシーの問題に触れないか、今一度注意すべきだし、運営側もきっかけを作ったことを真摯に受け止め、また意見が大量に集まったことから、次の施策を作らせてもらえばいいと思う。
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松 村 太 郎
TARO MATSUMURA
UPPERWESTSTUDIO
慶應義塾大学SFC研究所 上席所員(訪問)
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