iPod touchはこれまでのiPodと同様、iTunesから音楽を転送する。iPod classicは80GBと160GBという巨大なストレージである一方、iPod touchはその1/10のサイズである8GBと16GB。
2001年から音楽を貯め続けている僕のiTunesには既に50GBを超える音楽が溜まっているし、最近映像もアーカイヴしはじめたため、80GBを超えるライブラリに肥大化した。当然全てを持ち出せるわけがなく、プレイリストやスマートプレイリストを駆使して持ち出す音楽を工夫する必要がある。
iPod touchで音楽を聴くときは、今までiPodで音楽を聴くときと比べて、圧倒的に画面を見ている時間が長くなった。Multi-touchを活用したリスト表示やCover Flowでの選曲は前に述べた触っていたくなるインターフェイスのおかげだが、アルバムジャケットやiPhotoなどから読み込んだ写真、そして映画やドラマやミュージックビデオを楽しむのに最適な大きな画面もまた、眺める時間を長くするのに役立っている。
ビデオがないときは音楽を聴きながら、自分で撮影した写真をぺらぺらとめくったり、スライドショー再生を楽しむのも良い。
iPhotoなどで過去の写真を含め、良く取れているモノをピックアップしたアルバムを作っておいたり、最後に読み込んだ写真を友人に見せるために持ち歩くのも良い。iPod touchは身近にある最も優秀なデジタルフォトアルバムでもある、写真が撮れないことを除いては。
もし電車やバスで椅子に座れた場合は、ビデオを楽しんでみよう。映画やドラマなんかは最初から最後まで続けてみたい、と思うモノだが、iPod touchで移動時間に途切れ途切れで見ていくのも、実は違和感のないスタイルであることに気づかされる。こうなると、日本でもiTunes Storeなどでのビデオ販売やレンタルが期待される。
電車やバスから降りるとき、乗り換えるときなどは、映像を見ながら歩くのは危険だ。1度途切れ途切れで映像を見ることに違和感がないと気づくと、潔く映像視聴をやめて、音楽に切り替えて席を立っても良いだろう。その方がバッテリの持ちも良い。
iPodがある移動時間に、ビデオが本格的に、しかも快適なスタイルで入ってくるきっかけとなるのが、このiPod touchである。ユーザーはYouTubeで楽しむビデオだけでなく、オフラインで楽しめるビデオコンテンツを探し始めることになる。さすが毎日楽しめるほどホームビデオはないわけで、ダウンロードサービスの登場が待たれる。
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松 村 太 郎
TARO MATSUMURA
UPPERWESTSTUDIO
慶應義塾大学SFC研究所 上席所員(訪問)
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