2007.11.02 18:26 JST - - ( )

ワールドワイドをスマートにこなすchocolateフォン - DoCoMo L704i

Opened - DoCoMo L704i
Opened - DoCoMo L704i

 LG電子からリリースされるL704iは、俗に言う「チョコレート」ケータイの日本版だ。メーカーによると、世界で最後のチョコレートフォンのリリース。このケータイはユニークなインターフェイスを備えているが、基本機能の高さとスマートさが光る。特に世界を飛び回る女性にとっては注目の1台だ。


コンパクトかつ透明感あるボディ

DoCoMo L704i
DoCoMo L704i

 LG電子が日本市場に本格的に参入するに当たってリリースしたのがこの「chocolate」ケータイ。世界中で既に1500万台以上の出荷を記録している、海外向けの戦略モデルと位置づけることが出来る。しかもchocolateシリーズの最後となるのが、NTTドコモからリリースされるL704iである。

 ボディはシンプルなスライド式。 2.2インチのディスプレイのすぐ下にはソフトキーや十字キーが並んでいるが、ここには突起がなく、そのシンプルさに拍車をかける。表面の光沢のある加工がボタンによって崩されるパターンは多々あるが、L704iのようにボタンの突起や目地をなくす手法としてタッチキーを使う方法は大正解だ。

 サイズは99mm × 48mm、厚さ18.3mm。昨今の薄型端末に比べるとやや厚めであるが、幅が50mm以下ということ、角が落としてあるデザインも相まって、握り心地はとても良い。背面は200万画素オートフォーカス対応のカメラと、それを取り囲むような金属質のパーツ、スピーカーなどが配置されるが、裏面もフラットでシンプルだ。

 両サイドにはキーが配置される。右側面にはmicroSDスロット、ミュージックボタン、終話・電源ボタン(ボディ表面にないのは珍しい)、FOMA標準データポートと並ぶ。海外メーカー製ながら、これまでの充電器やデータケーブルがそのまま利用できる点はうれしい。左側面には左からイヤホンマイク端子、ページ送りのシーソースイッチ、マルチタスクボタン。端末上部は赤外線ポート、底面には着信を知らせるランプが付いている。

 このランプは、LEDで光らせるようになっており、結構派手に光る。赤、青などの単色、白や黄色などを組み合わせたパターンなどは、端末のメニューからカスタマイズ可能だ。胸ポケットやカバンの中でも見つけやすいだろう。

 さてこの端末を開くと、ディスプレイの下にあるタッチセンサー式のボタンに赤い光がともる。左右のソフトキー、十字キー、その中央の決定キー、通話ボタン、クリアボタンだ。前述の通り、終話ボタンは端末の右側面にあり、その代わりにクリアボタンが配置されている。ちょっと触っただけでも、特に違和感なく使いこなせるので心配ない。

 触ると言えば、タッチパッドである。これに関しては後で述べることにする。

 ダイアルボタンはボタンの間が仕切りなく埋め尽くされているデザインになっており、互い違いの配色もオシャレだ。バックライトは透明感ある白いLED。浅めのタッチだがクリック感は程良くとても押しやすい。人気の出そうなタッチだった。


ふれるとふるえる快適タッチ

Touch - DoCoMo L704i
Touch - DoCoMo L704i

 さて、この端末のユニークなところはなんと言っても端末表面に付いているインターフェイスだ。表面にボタンをつけない変わりに、タッチパッド式のボタンを搭載している。iPhoneと同じように、静電式であるため、爪で押しても反応しないようになっている。

 つまり、カバンの中にむき出しで入れておいても勝手に動作してしまうことなく、人が触れなければ反応しない。デフォルトでは端末を閉じるとタッチパッドも含めたキーロックがかかる仕組みになっているようだが、キーロックを解除しておいても誤動作の心配はないだろう。

 iPhoneの操作性の高さから携帯端末全般でタッチパネル式のインターフェイスに注目が集まっているようだが、一方で「目視しなければ操作することが出来ない」という不便さもある。

 つまり、ダイアルボタンは位置を覚えているためにボタンを見なくてもすぐにタッチタイプが出来るようになるが、タッチパネルの場合、操作の自由度は高いが画面に表示されたボタンを目で確認しなければ操作することが難しく、身体的に操作を学習していくような馴染み方をしないのではないか、と言うことだ。

 L704iのタッチパッドは、いいとこ取りをしている。

 ボディに突起をつけないというタッチパッドのメリットと、ボタンをLEDで浮き上がらせることで操作を覚えられる使い勝手の良さを兼ね備えたデザインとなっているのだ。ボタンに触れたときに入力され、 触れっぱなしにしておくとボタンと同じように連続入力になる。スクロールなども快適だ。

 しかもボタンに触れてそれが認識されると、バイブレーションで「ブル」っとフィードバックが返ってくるので、ボタンを押した、と言うよりボタンに触れた感覚をきちんと確認しながら操作できる。これは日本向けの端末オリジナルのアレンジだそうだ。

 これは通常の着信を知らせるバイブレーションを短く作動させる仕組みだ。2画面タッチパネルを採用したユニバーサルデザイン・ケータイであるD800iDSのように、通常のバイブレーションとは違うフィジカルフィードバックを搭載しているわけではないので、毎回の振動は使っているうちに必要なくなってくるかも知れない。

 操作に慣れるまではONにしておいて、感覚がつかめてきたらOFFにすることが可能だ。またボタン操作には日本の端末に多い味気ないトーンではなく、可愛らしい効果音が付いているため、バイブレーションをOFFにしてからも、タッチ操作の認識具合を確認する別の手段は残されている。

高い基本性能と完全な日本風インターフェイス

Indicator - DoCoMo L704i
Indicator - DoCoMo L704i

 L704iは基本性能の高さにも目を見張る。

 まず704iシリーズとしては初めてのFOMAハイスピードに対応し、3.6Mbpsのダウンロードに対応する。着うたや着うたフルなどを高速にダウンロードすることが出来るほか、ミュージックチャネルにも対応する。着うたフルやSD Audioプレーヤーにも対応するため、コンパクトながら高い音楽性能を確保している。

 また海外メーカーならではの機能として、海外ローミングの対応の幅広さがある。日本と同じ3G(W-CDMA)エリアだけでなく、世界中で広く普及しているGSMのローミングも可能で、わざわざレンタルサービスなどで端末を借りる必要がない点も特筆できる。コンパクトな端末ながら、ワールドワイドに頼れるのがうれしい。

 海外メーカーのケータイにはデザイン性に優れた端末が多いし、珍しい機能が付いている端末も数多くある。しかし日本国内で使うことを考えると、コミュニケーションや生活ツールなどで日本メーカーの端末に劣り、二の足を踏んでしまうことになる。それだけ日本のケータイは特有のカルチャーがあるということでもある。

 L704iは、この点を良く考えてある。

 まずメニュー画面を出したところから、いつも通りの日本のケータイと同じような、アイコンが縦横に並び、二階層目からはリスト表示になる。トップのメニューにはドコモ端末らしく「Lifekit」のアイコンも用意してあるところからも、ドコモ仕様にしてあるところをうかがい知ることが出来る。

 コミュニケーションに関しても抜かりない。海外端末ではほぼ全滅のデコメール、デコ絵文字などにもきちんと対応しているため、この端末に機種変更したら急にメールが寂しくなった、と言うことを起こさずに済むだろう。

 しかしながらおサイフケータイには対応していない。既におサイフケータイを生活に採り入れているユーザーにとっては、選択しにくいチョイス、と言うことになる。またワンセグやメガiアプリといった機能にも対応しない。あくまでシンプルさの中に、必要最低限の高機能を採り入れるという位置づけは、704iらしい。

 カメラは200万画素AF対応、iチャネルに対応していて待ち受け画面にニュースのティッカーを流すことも出来る。漢字変換もAdvanced Wnnを搭載し、予測変換もきっちりこなしてくれる。シンプル志向のユーザーであればこの端末を選択して、困ることはないだろう。


シンプル志向の国際派にピッタリの1台

Opened - DoCoMo L704i
Opened - DoCoMo L704i

 chocolateフォンの日本版を見てきた。日本向けのローカライズにしっかりと力を入れ、高速データ通信やGSM対応の国際ローミングもこなしてくれる、実用上での高機能をしっかりと抑えている点で、多くの人の選択肢に入ってくることは間違いないだろう。

 他の機種との差別化として、デザインとインターフェイスを上手く絡めている点がユニークだ。

 スライドボディに隠れているダイアルボタンのタッチ、タッチパッドを利用した端末前面のキーなどの使い勝手は、とにかくスマートさを意識したモノであり、タッチパッドや底面のランプなどの光の演出も抜かりない。

 高機能である必要はないが、基本機能がしっかりしていて、海外を飛び回る仕事をしているユーザーや、海外旅行が好きなユーザーにとっては、絶妙にフィットする端末になりそうだ。ぜひともchocolateをお供に、ワールドワードなライフスタイルをスマートにこなしてみてはいかがだろうか。

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2007.02.01 #06松 村 太 郎
TARO MATSUMURA

UPPERWESTSTUDIO
慶應義塾大学SFC研究所 上席所員(訪問)

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