しまった、ふと気付いたら、僕のiPhone熱が冷めつつあるじゃないか。
というのも、iPod touchで先ほどご紹介した公衆無線LANサービスを使い始めた瞬間、東京にいてもサービスエリアがまだ少し限られていることと、電話が受けられないこと以外は、iPhoneで出来るユーザー体験のほぼ全てを実現してしまっていることが原因だ。
もちろん公衆無線LANが通じないエリアに行ったらiPod touchもどうしようもないし、そもそもエリアを気にしながら使う、と言うのも窮屈な話なんだけれども、iPod touchが存在している以上、現状のiPhoneがそのまま日本でリリースされても、正直これじゃ売れないかもしれない、と思ってしまった。
つまり、リリースするには、何か次の一手が必要である、ということだ。
3Gに対応すると言っても、おそらくこれから出すのであれば、W-CDMAに、さらにHSDPA対応も必要だろう。これによって日本では現状3.6Mbps〜7.2Mbpsの下り回線を確保することになる。回線が太くなったことで、日本のケータイでは音楽やビデオクリップのダウンロードや夜の回線を使った蓄積型放送のようなサービスを提案している。
iPhoneには既にiTunes Wi-Fi Music Storeが提供されているが、これをWi-Fiエリア外でも対応させたり、ミュージックビデオに対応させたりするといった施策はすぐに思い浮かぶ。
またカメラの使い道だが、今までは200万画素の静止画撮影に対応し、これをメールで送ることも出来た。しかし今度は画素数のアップと同時に動画撮影に対応することが考えられる。当然YouTubeに送信する機能に対応したり、MacにDockしたらiTunesのライブラリに入ったり、iMovieで編集できたり、といった対応も必要だ。こんな事を考え始めたら、16GBというiPhoneの最大容量も足りないんだけれども。
これに加えて、ハイスピードの通信を生かすとしたら、iChat/AIM経由での音声チャットもしくはビデオチャットに対応することだろう。これが出来ると結構大きいと思う。
もちろん回線交換のテレビ電話、というのはW-CDMAの規格では利用できるインフラだが、これとIPベースの音声チャットやビデオチャットと上手くコネクトしたり、ハイブリッドに利用できたりする仕組みを提供してくれれば、派手ではないがiPhoneとしての新しい価値を生み出すことが出来る。
以前もうちょっとiPhoneの次について考えていたんだけれども、ちょっと忘れてしまった。これも熱の低下が原因だろうか。
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松 村 太 郎
TARO MATSUMURA
UPPERWESTSTUDIO
慶應義塾大学SFC研究所 上席所員(訪問)
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