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高い? 91%が買わない? iPhoneは日本で不人気か? - iPhone and Keitai
by TARO MATSUMURA - 2008.06.27 23:50
iPhone 3Gへの注目度はすさまじい中、ソフトバンクはiPhone向けの料金プランを発表した。これに対して、現実に引き戻されたのか、「高い」「買わない」という意見が急に出始め、その話題が世界を駆けめぐった。しかし、本当にそうなのだろうか。
iPhone 3Gを日本で使う場合のソフトバンクの料金体系は、様々な記事によって既に語られている(関連記事)。大まかにご紹介すると、基本料金はホワイトプラン(i)、パケット定額フル、S!ベーシックで、最低7280円。
もし仕事でバリバリと使いたい場合は、iPhoneの画面から留守番電話、割込通話、グループ通話がセットになったオプションパック{月額498円}、おそらく適用できるであろう通話料が半額となるWホワイト(月額980円)を組み合わせるべきで、そうすると月々の基本料金は8758円となる。
これに加えて新規契約で割賦制度「新スーパーボーナス」を利用する場合、8GBモデルで毎月960円、16GBモデルで毎月1440円を2年間支払うことになる。確かに端末代金は、WWDC'08でスティーブ・ジョブズが発表した8GBモデル$199、16GBモデル$299という価格に近いが、2年間の契約が必要となる条件が付くことになる。
この価格と条件を突きつけられて、さらに日本のケータイらしい機能 ーー例えば今まで使って来たi-modeやEZweb、Yahoo!ケータイのようなケータイウェブのサービス、おサイフケータイ、ワンセグ、デコメール、着うたフルなどが使えなくなるとなると、「メインのケータイとして乗り換えられない」という結論を出すユーザーも多い。
そんな雰囲気を表したニュースは世界中を駆けめぐった。
2008年6月18日にアイシェアが発表したiPhoneに関する調査によると、91%が「今は購入予定はない」と回答していることが分かった。有効回答数402名と規模の小さなケータイ上でのアンケート結果だが、同社が行った、初代iPhoneが発売された直後にも行った昨年の同種の調査よりも、購入意向が落ちている。
この調査結果はTechCrunchやEngadgetを通じて、英語版のニュースとしても配信されて注目を集めている。やっと日本のケータイ事情が、iPhoneという黒船を通じて世界に「ホットな話題」として紹介された感がある。しかもTechCrunchでは、僕も大いに頷ける指摘だが、iPhoneによるウェブブラウジングは、他のソフトバンクのスマートフォンで同じ事をしようとするよりも、半額近くになることも書いてあった。
まず、価格が高い、料金がわかりにくい、2年間も縛られたくない、というのだが果たして本当にそうだろうか?
いまケータイを機種変更すると、多くの端末でiPhoneと同じような「割引と契約期間の組み合わせ」を提案されているはずである。もちろん、買い方を選べる自由度は残されているが、初期費用の安さなどで選ぶユーザーも多い。そして既に2年間の契約の下に入っている人にとっては、iPhone 3Gへはすぐに機種変更しにくい。
料金がわかりにくいとの指摘だが、ソフトバンクに関して言えば、2006年10月にいち早く導入した端末の割賦契約である新スーパーボーナスに始まり、ホワイトプラン、パケット放題フル、S!ベーシック、オプションパックなど、iPhone向けに用意した専用のプランは1つもない。
元々がわかりにくいと言われるとそれまでなのだが、例えばシャープ製のSoftBank 921SH端末を買うときには、新規契約の一括払いが83520円、24回払いでは月2000円以上の利用があれば、月々2000円割引になり、毎月1480円の支払いで済む。実質負担額は35520円になる(価格は発売時)。そして選べるプランはホワイトプランやパケット放題、ケータイメールなどを利用する場合は使う場合はS!ベーシックが必要となる。
このように、iPhoneも921SHも、全く同じ買い方と料金プランなのだ。そして端末のトータル価格も、日本の最新ケータイと同じくらい(もしくは少し安いくらい)だし、多くのユーザーがパケット放題とPCサイトビューアーを利用すれば、結局iPhoneと同じ程度の料金を支払うことになる。決してiPhoneが特別高いわけではない。
もっとも、 USIMカードが専用品になって、iPhone以外のソフトバンク端末では使えなくなる。そのため、iPhoneに飽きて元使っていたの端末に戻る、といったことは許されない(その可能性は低いと思う)のと、愛用していた赤い「Vodafone」のSIMカードを取られてしまうのが心残りなくらいだ。
ascii.jpの記事で林信行さんが指摘しているように、日本で今盛んなユーザー獲得争いが展開されているのは2台目需要だ。そう考えると、iPhoneを獲得したソフトバンクは、メインのケータイ用にdocomoやauからシェアを奪うのではなく、ウィルコムやイーモバイルと2台目需要、ビジネス市場を戦う上での強力な武器を得た、と見る方が近いだろう。
実は僕も、仕事用にSoftBank X02NK(Nokia N95)、個人用にau INFOBAR 2という2台体制でケータイ環境を整えている。
デコメールやワンセグ、おサイフケータイ(モバイルSuica、ナナコ、ポイントカード各種)、大好きな気象情報サービス、SNSのケータイ向けサイトなどはINFOBAR 2でこなす。こちらはごく一般的なケータイの使い方をしている。
一方X02NKでは仕事用の電話(Wホワイトで通話料が安い)、Macとのアドレス帳やスケジュール同期(BluetoothとiSyncで簡単)、PCのメール受信(IMAPで同期もばっちり)、Flickrへの写真の投稿、そしてウェブブラウジング(Flash以外は快適に閲覧できる)だ。
N95はWi-Fiも内蔵しており、先頃のリリースでエリアが多く価格もお手軽な無線LANサービスWirelessGateにも簡単にアクセスできるようになるので、快適度は上がり続けている。N95は、料金やネットワークサービスから見ればiPhoneとまるっきり同じで、違いがあるとすれば、N95の方が使い勝手の面でちょっと今までのケータイっぽさを保っている程度だ。
契約を分ける、用途を分ける、求める機能を分ける事によって、端末のチョイスも広がるし、不自由さもなくなる。これがケータイを2台に分けることの魅力だ。しかしその分、情報へのアクセス、快適さに対するコストが増えるのも事実である。ここに価値を見いだせるかどうかが問題だ。
そこで強力な後押しをしてくれるのが、シンプルすぎるデザインと快適で病みつきになるMulti-touchのインターフェイス、そしてインターネットを手帖の中で活用するようなウェブアプリの数々だ。この連載の初回に紹介したとおり、ニューヨークでiPhoneを使ってきた際の経験はとても貴重なものだった。
いま、もしケータイ1台でケータイメールやウェブ、PCサイトビューアーやPCメールなどをフル活用して、料金が15000円前後になっているユーザーは、もしかしたらiPhoneを導入してもあまりコストが大きく増えないかもしれない。
というのも、僕がN95を使い始めたとき、INFOBAR2もN95もパケット定額の上限まで使ってしまうと思っていたが、実際はINFOBAR2でのパケット通信料が減って、N95で使うネットよりのサービスにシフトしてきたからだ。
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