COLUMN

眼鏡作家・ヤマシタリョウさん - NOMAD TALKS

by TARO MATSUMURA - 2008.06.23 23:36

日本文化を背負う眼鏡作家 - NOMAD TALKS / 松村太郎 on TALKSHOW

 眼鏡作家・ヤマシタリョウさんの個展にお邪魔してのアートトークをご紹介します。

 2006年2月にオープンした表参道ヒルズの同潤館にある眼鏡店で個展を開いていて、それを興味深く観察していたことから知り合った眼鏡作家・ヤマシタリョウさんの登場です。彼はもともと江戸時代の服飾の民俗学を研究していたのですが、自分もかけていた眼鏡だけが、どう文献を探しても見つからない。そこで興味を持ち始めて、眼鏡作家になったそうです。

 「どなたかがデザインしたものを制作する職人ではなく、自分で創造して、作っていく、そういうマインドがあるので眼鏡作家と名乗っています。服飾史をやろうと思っていたのですが、眼鏡だけがその学びの中から抜けています。日本では400年前に登場して眼鏡というもの作りが始まっているのですが、キチンとした検証がなされていない分野でもありました」(ヤマシタさん)

 そんな疑問から、眼鏡の日本での歴史に強烈に興味を持ったヤマシタさん。明治の文明開化の頃、江戸時代に西洋から伝わってもの作りが始まった眼鏡が、再び西洋のプロダクトとしての眼鏡と合流することになる。ここでは、合理的な生産の手法が入ってきてしまい、江戸時代に行われていた旧来のもの作りの流れが断絶してしまったそうです。

 「江戸時代の蓄積が明治になって途絶えてしまい、そこに大きな誤解が生まれてしまっているのではないか。いつの間にか、機能的には同じような形になって、江戸時代の頃にあった眼鏡とイメージがすり替わってしまったようです。日本の眼鏡には、日本人ならではの工夫があって、積み上げられてきたものでした。それを、もう一度見てみたい」(ヤマシタさん)

 そんなヤマシタさんのもの作りに迫ります。

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