COLUMN
iPhone in New York - iPhone and Keitai
by TARO MATSUMURA - 2008.06.24 23:41
iPhoneはまずアメリカで2007年6月末に発売された。アメリカ各地から様々な人のリポートが流れ、また使い勝手や良い点、悪い点などが伝わってくる、いわゆる「iPhoneフィーバー」が巻き起こっていた。
日本人の一部でも、もちろん日本でケータイとして利用できないことを知った上で、手に入れて触れている人たちがいた。彼らは「iPhoneパーティー」を何回か 開催し、僕もそこで初めてiPhoneに触れることになった。そして何より、ケータイとして早く使ってみたかった。
その機会に恵まれたのは2007年9月。iPhoneパーティーでお会いしたキャスタリアの山脇さん(彼は自宅がニューヨークにあり、日本でベンチャーをやっている)に番号が入ったiPhoneをお借りして、2週間のニューヨーク滞在をすることになった。
iPhoneはiPodの機能を含んだ情報端末である。
まだiPod touchがリリースされていなかった当時、日本では洗練された「音楽を聴く、動画を視聴すると言う要素」がフィーチャーされていて、通信端末としての側面は半分くらいの採り上げられ方だった。僕もそんなイメージを持ったまま、ニューヨーク行きの飛行機を待つデトロイトの空港ロビーでベンチに座った。
当然ここはアメリカだ。手の中にあったiPhoneには、AT&Tとキャリア名が書かれて、電波強度を示すロゴはフルになっている。やっと、iPhoneをiPhoneとして利用する機会に巡り会うことが出来たのだ。
金曜日の夕方の便である。出張を終えて帰宅するビジネスパーソンであふれているのも頷けるシチュエーションだ。 空港のロビーは、特にビジネスユーザーを中心に、ノートPCやBlackBerryなどの画面を眺める人たちが多い。そんな中で、同じ飛行機を待つゲートの回りには5人のiPhoneユーザーを発見することが出来た。
今までのiPhoneのイメージからすると、他のケータイやノートPCユーザーとは違って、iPhoneユーザーは音楽を聴きながらウェブでも見てるんじゃないか、例の指でつまむでネットのニュースサイトでも見ているんじゃないか、なんて思っていた。しかしとんでもなかった。
5人とも、イヤホンなど一切つけずに、一生懸命タイピングをしているのである。他のBlackBerryユーザーと同じように。そのうちの1人はiPhoneでタイピングしながらもう1台のケータイで電話をしているヒトまで見つけてしまった(その人は女性だった)。なんだかちょっと、混乱してくる。
iPhoneは彼らにとっては、メール端末、と言う受け入れられ方の方が強いのだろうか。しかも、他の端末を使っている人たちより身軽で、幾分使いやすいくらいだ、と感想を聞くことも出来た。
確かにiPhoneに搭載されているメールソフト「Mail」アプリは使いやすい。普段Mac でMailを使っているユーザーである僕からしても、iPhoneのMailは同等か、携帯性を加味してMac OS Xのそれより勝っているかも知れない、と思うほどだ。当然ケータイの電波が入れば、デフォルトで30分おきに勝手にダウンロードしてくれて、耳慣れたメール着信の音とバイブで知らせてくれるのだ。
Multi-touchとOS Xベースのアニメーションを多用したインターフェイスのおかげで、画面の小ささを感じさせない、というよりはそれを味方につけるようにして、メールを処理していくことが出来る。
ニューヨークの街中についてからも、iPhoneは活躍してくれる。
旅行ガイドの代名詞としての日本人の多くが知っている『地球の歩き方』。ちょっと知っている場所へ旅行で訪れるときも、見落としたり、迷ったりしないための「保険」として、黄色い表紙に赤い文字の都市名の本を持ち歩く方も多いだろう。もちろん他のガイドブックを持つ人だって同様、知らないモノは知らないんだから存分に活用すればいいし、僕もそうする。
ニューヨークにiPhoneを携えて訪れたとき、友人にお隣New Jerseyの灯台を見に行こう、と誘われてクルマで2時間ほどドライブをした。犬2匹と共に楽しいドライブだったのだが、この行った先は当然ニューヨークのガイドブックには載っていない土地であるし、地名が分からないので例え載っていたとしても、どう調べればいいかよく分からなかった。
またニューヨークの街中で目的のお店を探しているときに、自分のいる場所と目的地との位置関係がどうしても把握しにくかったりする。時々、ページの境目当たりにかかってしまって、地図のページを行ったり来たりする面倒なことが起きてしまったり。そもそもお店が新しかったり採り上げられていなかったりすると、地図の上にはプロットがされておらず、見つけるのに難儀する。
しかしiPhoneのGoogle Mapは違った。場所が分からなくても、何となく地形から衛星写真も駆使しつつ、地図の場所を探し当てることが出来たりした。またNew Yorkの街中ではお店の名前を検索して、自分の今いる場所も入る縮尺に2本の指で調整して、そこまでの道順を見つけ出すことが出来る。
今までの使い勝手の良い地図でももちろん同様のことが出来るが、紙ベースの地図を使うのに比べて圧倒的にスピードが速いのだ。Wi-Fiの電波を使わなくても、Edgeのスピードで利用するGoogle Mapは、全くストレスを感じずびっくりした。しかも、道によっては渋滞情報まで表示されて、バスに乗るか地下鉄にするかというチョイスにも役だった。
最新のiPhone 3Gは、さらに通信速度が向上しているほか、日本語入力もケータイらしいインターフェイスが導入されたり、GPSを内蔵して自分の位置を地図上にすぐに表示できる。触れてきた新しい価値をさらに高めてくれるiPhone 3Gの姿が、発売前から浮かんでくる。
Related Article
Trackback
- URL:
http://upwest.org/mt/mt-tb.cgi/9249