Macworld San Francisco 2009
2009.01.07 04:03 | by TARO MATSUMURA
BLOGGING, MacSPiCE! | event, mac
Appleが出展する最後のMacworld San FranciscoのKeynoteが開催された。しかもSteve Jobsは不在。盛り上がるイベントになるのかどうか。そして何が飛び出すのだろうか。ライブカバレッジで参りましょう。
登場したのはSteve JobsではなくPhil Schiller。まずはApple StoreでMacの最高の体験ができることを紹介し、北京やシドニーなどのストアの写真を紹介した。「340万人が1週間に訪れて、これは毎週100回分のMacworldを行うことに相当する」とした。これは、次回以降、Macworldに出てこないことへの説明だろうか。
Macについて。
970万台のMacを2008年に出荷したそうだ。これはパソコンの市場成長の速度の2倍を示し、Macが元気であることを強調している。「その理由は、ハードウエアやソフトウエアなどの製品ラインにある」とPhil。
発表は3つあるという。
iLife '09
まず最初の新製品はiLife '09。「全てのアプリがとても使いやすくて楽しく、他のコンピュータのプラットホームにはこのようなことはない」そうだ。2009年1月下旬リリースで、アップグレードが$79、ファミリーパックは$99となるそうだ。
iPhoto '09
1つめは「Faces」の追加。「昨年はイベントによる分類を紹介し、とても使い易く人気があった。今年は新しい分類方法、Facesを追加する。人の顔によって分類することができる。ヒトのスナップショットに名前のタグをつければ、iPhotoが顔を見つけ、他の写真上でも同じ人がいれば、その人が誰であるかを教えてくれるようになる」
顔面認識自体はカメラにもメジャーに搭載されている機能。これを写真の分類にも活用しよう、というアイディアだが、この機能はGoogleのPicasaにも入ってくる機能で、写真管理にFaceタグを使うのは当たり前になりそうだ。
2つめは「Places」。「iPhotoのPlacesをクリックすると、写真のGPS geotagを活用して地図上に写真を撮影した場所のピンを立ててくれる。iPhoneを含むカメラがGPS対応になっていけば、自動的に写真に位置情報が記録されるようになる。緯度・経度を与えれば、iPhotoが英語の地名に変換してくれる。もし位置情報がついていない写真でも、イベント単位で位置情報をつけることができる」
3つめはうれしい対応。FacebookやFlickrとの連携機能を搭載した点。例えばFacebook上で写真のタイトルなどが編集されると、iPhoto上にも反映されるようだ。Flickrをフル活用している僕にとっては、写真をiPhotoに取り込んでGeotagをつけて、これがシームレスにFlickrに反映されると、かなり使い勝手が上がるんじゃないか、と楽しみにしている。
4つめはiPhoto Slideshow Theme。顔認識を反映して、顔にフォーカスを当ててくれる対応をしてくれるそうだ。またスライドショーはiTunes経由でiPhoneやiPod touchに転送可能。この機能は素直に便利に使えるんじゃないか。
5つめはTravel Books。旅行記をiPhotoで作ることができる機能で、これも写真にしっかりとGeotagがついてるからこその対応ということになるだろう。面白そうだ。
iMovie '09
「昨年、驚くべき新しい編集方法をiMovieの最新ヴァージョンで提供した。全ての機能をユーザーが使えるようになったわけではない」とiMovie '09をあおる。「Precision editor」「Advanced drag & drop」「Dynamic themes」「Animated travel maps」にその秘密が隠されているようだ。
Presicsion Editorは、iMovie '08以前の編集になれていたユーザーや、より高度な編集をしたいというユーザーのためのツールになりそうだ。クリップ同士のつなぎを寄り精密に編集していくことができるようになる。また編集中、クリップをインサートしたり、音声だけインサートする、といった編集が簡単にこなせるメニューが出るようになった。
面白そうなのがtravel map。地球儀をぐるっと回ってルートを示すような、テレビの紀行番組にありがちなアニメーションをiMovie '09だけで入れることができる。どうもiPhotoと同じように「Travel」というテーマがあるのだろうか。
Randy Ubillosによるデモでは、その編集が披露された。確かにiMovie '08は好きだけど、編集に力不足を感じていただけに、とても心強いアップデートになりそうだ。またiMovieのテーマ、というのも新しい。美しい映像を作り出す「型」を与えて、良い映像を量産する体制を作れる、実は今回のアップデートで一番注目するべきソフトかもしれない。
GarageBand '09
アップデートされる機能は「The story behind the song」「View Lyrics and notation」「Practice with original tracks」「Create your own mix」「Slow down any part」。ユニークなのは、アーティストによるガッキのレッスンを購入できる点。トラックを作る手前の、楽器を練習する機能を盛り込んできている点が、うまいなあ、と感じさせてくれる。
ちなみに「Lyrics and notation」の部分は気になる。もしかしたら、音声Podcastにも、歌詞のようにして追加の情報をやテキストをアノテーションしていくことができるようになるのだろうか。だとしたら、castaliaで作っているfusenと何かうまい連携ができるといいのだけれど。
iWork '09
いつも楽しみにしているのがiWorkの最新ヴァージョン。今日から、$79もしくはファミリーパック$99で販売される。またLeopardとiLife '09とiWork '09のセットは$169で販売されるとのことだ。
Keynote '09
「Magic Move」「Object transitions」「Text transitions」「Chart animations」「New themes」という新機能群は、AppleのCore Animation frameworkを使っているそうだ。チャートのアニメーションなんかは、グラフがぐんぐん伸びていく様子だったり、顔が別のものに変化する様子が見られると面白そうだ。
またiPhoneアプリ「Keynote Remote」も登場した。iPhone上にプレゼンテーション中のスライドとノートが表示され、フリックでページがめくれるようになった。横長にすれば現在のスライドと次のスライドを並べて表示できる。$0.99で販売するそうだ。今までいろいろなリモートソフトを使っていたが、これはキラーアプリになりそうだ。
Pages '09
フルスクリーンビューが搭載された点は、ちょっと気になる。他のアプリやウインドウを目隠しして、文章を書くことにフォーカスすることができるようになるのだ。ちょっとマウスに触れればメニューにアクセスできるから不便なこともなさそうだ。
またDynamic Outlinesも、アウトライン編集好きとしては気になる。フォントサイズが変えられたり、画像を1つのバレットとして扱えたり、ノートとしての機能を向上している。フォントサイズも自由に変えられるなど、WordやOmniOutlinerのお株を奪えるのかどうか、早速使ってみたいところだ。
またMathType 6やEndNote X2といった、数式ソフト、参考文献リストの挿入もできるようになっている。
Numbers '09
ちょっとした表やグラフを作るのには便利だが、実はあまり使えていないのがNumbers。まあ仕方がないとは思うけれども。Numbers '09は、Categorize by this columnというオプションが搭載された。これは選択した行をカテゴリとしてひとまとめにして、所属するカラムを折りたたんでおくことができるようにする仕組み。
もちろん数式も強化されて数式の検索も対応するけれど、より文系の表計算ソフト、という色を強めている気がする。
Numbers '09の目玉は、KeynoteやPagesと連携することができる表やチャートの機能ではないだろうか。Microsoft Officeではすでに当然のように実現してきた機能かもしれないけれど、Numbersのデータを変えるとKeynoteに埋め込んだデータも変更されるという仕組み。
これによって、積極的にNumbersでデータ処理とチャート作成を行い、これらをKeynoteやPagesで活用するという流れで、Numbersを有効活用できるようになるだろうか。
iWork.com
iWorkと連携することができるドキュメント共有サービス&コラボレーションツール。ドキュメントをアップロードして通知したり、閲覧やコメント、ノートをつける、またファイルのダウンロードを行うことができる。新しいiWork '09にiWork.comボタンがついて、ドキュメント共有に直結する仕組み。
まああまり目新しさがあるわけではない。iMovieがYouTubeと、iPhotoがFlickrと連携するように、iWorkがGoogle Docsと連携してくれたほうがうれしかった気がする。まあ、iWorkでできあがるデザインのドキュメントを再現するのも難しいのかもしれないけれど。
MacBook Pro 17"
今回の発表の3つめ。前回のノートブック製品のアップデートで発表されなかったMacBook Pro 17”のお目見えだ。
ガラスのトラックパッドは先だって発表されたモデルと共通。あれは本当に指触りが気持ちよい。高さ2.5cm、重さ2.99kgに押さえたボディデザインは薄さが際出すことは言うまでもない。FireWire800ポート、3つのUSBポート(15インチモデルより1つ多い)、ExpressCard/34スロット、Mini DisplayPort、MagSafe電源アダプタといったポート類の仕様と、LEDバックライトの1920×1200ピクセルを表示する17インチディスプレイを搭載してきた。
中身は、Intel Core 2 Duo 2.66〜2.93MHzを搭載し、標準4GB、最大8GBの1066MHz DDR3 SDRAMを搭載。標準で320GBのハードディスクの他、128〜256GBのSSDもオプション対応。グラフィックスで駆動時間が変わり、NVIDIA GeForce 9600M GTで7時間、9400Mで実に8時間のバッテリ駆動を実現した。モンスターマシンでカタログスペック8時間というのは、これまでよりも3時間ちょっと長くなる。結構インパクトだと思う。
またバッテリ管理の仕組みを進歩させて、5年間はバッテリを健康な状態に保てるそうだ。バッテリが埋め立てに回されることも減るとしている。こちらも1月下旬発売。
iTunes DRM Free / iTunes Store on iPhone
One More Thing。iTunesについて。
iTunesの楽曲販売価格が$0.99だけでなく、$0.69、$1.29が追加されることになった。またiTunesで販売される全ての楽曲がDRMフリーになる。iTunes Plusの広がり方を見ると、これがそのまま日本に持ち込まれるかどうかはちょっとわからないが、よりiTunesから音楽を買いやすくなるかもしれない。
そしてiPhoneのiTunes Storeについて。これまでWi-Fiに接続しなければ購入できなかったが、その制限が撤廃され、3Gの電波でも音楽が購入できるようになった。
最後に登場したのがTony Bennett! これはうらやましいですね。以上、個々、詳細は別途エントリー&NOBI-TARO PODCASTで。
Apple: iWork.com beta
アップルの新しいウェブサービスがPublic Bedaで登場です。iWork ’09で作った文書、スプレッドシート、プレゼンテーションを、簡単にかしこく共有しましょう。
Apple: MacBook Pro 17"
これまでで、最大のニュース。バッテリ駆動時間、最大8時間。高解像度ワイドスクリーンディスプレイ。全てが最大級の17インチMacBook Pro。しかもサイズと重さはそのままに。
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