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Audiの高級カーシェアリングは「所有しない」社会の先駆けか?

by TARO MATSUMURA - 2009.06.15 17:53

日曜日の日経の一面記事に、Volkswagenグループと住友不動産が組んで、会員制カーシェアリング事業に参入するというニュースがあった。今までカーシェアリングはエコの文脈で語られていたが、消費活動の新しいカタチとしての面白い動きになりそうだ。

 VolkswagenグループのAudiが用意される。Audiは近年、スポーツ性やファッション性で最もブランドを高めてきたメーカーといえる。経済状況も関係して、高級輸入車を含めたクルマの買い控え、クルマが進む日本。世界的に販売が厳しくなってくることを見越して、どのようにしてクルマに乗ってもらうか、クルマに親しんでもらうか、という点を発掘するのではないだろうか。

 この高級カーシェアリングのサービスでは、東京都内などの都心部で自動車を所有しにくい環境に対処し、クルマ離れを防いでいこうというサービスにも見える。住友不動産は都内で非常にたくさんのホール・オフィス・住居のコンプレックスタワーを建てているが、こういうところの駐車場で貸し借りが可能になる。

 駐車代、税金、メンテナンス費用などをフリーにして、たまに乗る時に1時間1000円で借りられる仕組みは、毎日クルマが必要ない人たちにとっては手軽だ。でも立ち戻って、何でクルマがいらないか、と言う部分も考えておく必要がある。都市生活においては、移動は公共交通機関やタクシーで済んでいるわけだ。

 クルマ好きとしてこのサービスを考えてみると、クルマに対する感覚がどうも変わってきたような気がする。どうなんでしょうね、クルマや時計、ブランドのバッグって、確かに使ってなんぼのツールではあるけれど、所有することへの意味というモノは強いのではないかと思う。「愛車」という言い方をするじゃないですか。

 ここでAudiが借りられます、Mercedesが借りられます、と言われても、いつも同じクルマが借りられるとは限らず、愛車と言うわけではない。だったら別にAudiではなく、トヨタでいいわけだ。一方で、MercedesのE Classを使っている個人タクシーの運転手は予約でいっぱいだったりするし、いろいろな日本・海外の様々なメーカーの新車は試乗してみたくなるし、いろいろな感動もある。ちょっと運転するだけでも、「走ればいい」という代物とはどうしても捉えられなかった。微妙な心理だ。

 実際のサービスについてはどうなるのだろう。平日使いたい場合はあまり問題にならないかもしれないが、休日はきっと予約であふれかえるのではないか、と思う。だって、基本的に土日が休みの人が多いのだから、休日のレジャーに使いたい人は土日に集中するんじゃないか、と思うのだ。

 それじゃつまらない、とは小檜山先生のご意見。TwitterでReplyを下さったのでご紹介。(こういう紹介の仕方が出来るっていうのはTwitterの強みのような気がします)。

kohiyama: カーシェアリングってシステムとしておもしろい。顧客数と保持に必要な車の台数の関係でサービス性と経済性の関係が決まる。予約制だともっとも効率がよいが、解約に料金を取らないと、予約ばかりが増える。やりたいのは、予約しないで使うサービス。先ず利用動向を調べる。多分休日に集中する。ここをクリアーできれば、いつでも可能になる。つまり、乗りたいときに乗れるようになる。現実的には、休日は予約制ということになるかもしれないが、システム的にはつまらない。まずは、大規模マンション、団地から。

 とりあえず押さえておいて使わないなら予約キャンセル、じゃ成り立たない。一方で、予約しなくても何時でも使えるくらい気軽なサービスになると利用率が高まるのではないか、というのはその通りだと思うし、連たーとはちょっと違った感覚が得られるのではないか、と思う。

 どこかで最適解が得られるんじゃないか、とは思うけれど、ライフスタイルが画一的で土日が休みの人が多いと、この仕組みではなかなか思うようにクルマが確保できないんじゃないか。例えばそれこそデザイナーや不動産屋さん、大学の先生など、ライフスタイルや行動パターンがばらついている人が同じマンションに住んでいると、そこのカーシェアリングはうまくいきそう。

 ただモノを所有しない、と言うだけではだめで、やはりちょっとずつでもライフスタイルをずらしていく努力というモノが必要ではないか、と考えている。自分が全くの外れ値的な行動パターンだから言えるのかもしれないけれど、自ら志願する以外の行列にはなかなか遭遇しない生活を送っていたりする。

 まだまだイロイロ考えたいのですが、非常においしい焼き肉が待っているので、瑞江から退散しようと思う。本当の目的は、次のエントリーで。

NIKKEI NET: 独VW、日本でカーシェア参入 アウディ車を用意
 独フォルクスワーゲン(VW)グループは住友不動産と組み、車を複数の会員が共同利用する「カーシェアリング」事業に参入する。住友不動産の都心部の高級マンションに住む人などが、VW傘下の高級車メーカー、アウディの車を利用できるようにする。景気低迷で富裕層にも高級輸入車を買い控える動きが広がっている。都心に住んだり勤めたりする外国人などの需要を開拓する。
 金融関連事業を手がける独フォルクスワーゲンファイナンシャルサービスの日本法人が、アウディジャパン(東京・世田谷)から車を調達して始める。外資系自動車メーカーのカーシェア事業参入は初めて。

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