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ウィンブルドン 2007 男子シングルス決勝

by TARO MATSUMURA - 2007.07.09 16:27

 テニスの四大大会の1つ、ウィンブルドンの男子シングルスの決勝戦は、フェデラーとナダル、ランキング1位と2位の戦いとなった。フェデラーはディフェンディングチャンピオンで、5年連続の優勝をかけての試合だった。結果はウィンブルドンでフェデラーが始めてとなるフルセットマッチの末、フェデラーが勝利を収めた。それにしても本当に世界最高の戦いらしい締まった試合が終始し、とても印象的な試合となった。

 まあフェデラーの精神力は素晴らしいモノだ。淡々と試合を進めていき、確実にショットを決めていく。ここに対してナダルは情熱的に、チャンスメイクをしながら観客に見せつけんばかりの派手なショットを決めていく。対照的な2人がフルセットまでもつれ込むのだ。面白くないわけがない。

 それにしてもナダルのショットは本当にすごい。解説でも言うように、高回転ショットに磨きがかかっていたのだ。こりゃアウトだろう、と見えるショットがグンと縦方向に曲がって飛距離が縮む。縮んだ分の飛距離は、バウンドした後の跳ね上がりとなって強烈に変化する。そのプレースタイルのためのトレーニング積んできていることもよく分かる。

 しかしこれをフェデラーは跳ね返す。いや、ナダルペースになったらすぐに1セットを取られてしまうが、そこで崩れない。5セットマッチなのだ。フェデラー、ナダルの順番で交互にゲームメイクをすれば、フェデラーが勝つ。そんなところまで見越して、淡々とプレーしていたようにも映った。芝生の王者は王者たる試合をしたのだ。

 チャレンジ制度。ウィンブルドンでは1セットまで3回、審判の判定に異議を申し立てることが出来る制度。僕はちょっとこの制度が快く思わないんだけれども、ナダルのショットの変化がすごくて、OUT判定されていたナダルのボールへのチャレンジはことごとくINになった。これにはちょっとフェデラーも場面をする場面があったりして、プレーも冴えなくなり、切れそうになっているように映った。

 それでもフェデラーは勝った。はじめにも言った通り、フェデラーの精神力と淡々と積み上げる勝利へのポイント。なかなか静かな感動を覚える一戦だった。


Author

松村太郎 Taro Matsumura

Taro's Portraitジャーナリスト・企画・選曲。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。ビジネスブレイクスルー大学講師。テクノロジーとライフスタイルの関係を探求。モバイル、ソーシャルラーニング、サステイナビリティ、ノマドがテーマ。近著に『タブレット革命』『スマートフォン新時代』など。 read more & contact

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