Sense Of Family, Society
2004.11.30 12:13 JST - KEITAI12 - SYNDICATE - discussion - keitai ()
ケータイラボが行う熊坂賢次・環境情報学部長が司会、榎啓一・NTTドコモ常務取締役、伊藤瑞子・南カリフォルニア大学Teaching Fellow、国領二郎・環境情報学部教授、加藤文俊・環境情報学部助教授というパネラーで展開されたORFのセッション・ログの第2弾。ケータイが作り出す社会関係と、そこへのビジネスの可能性を、DoCoMoの戦略に即した形で議論が展開された。
つけっぱなしの文化
加藤先生はマイクロなレベルでのケータイの分析をしているが、つけっぱなしの道具としてのケータイの姿は興味深い。つけっぱなしの電気製品は、例えば冷蔵庫やビデオデッキなどがある。「つけっぱなしのモノは、そうしていなければ役に立たないモノ、もしくは待機していて人が使うとき以外の予約などに備えるモノなどがこれまでだった。ケータイは正につけっぱなしじゃなければ通話やメールを待ち受けできないわけで、つけっぱなしにしてなければ意味がない」(加藤)
つまりつけっぱなしでワームコミュニケーションを待ち受けているわけで、コミュニケーションに対して常にアイドリング状態にあるのがケータイユーザー。「ケータイの普及が飽和に近づいているということは、ほぼ税印の人がそう言うアイドリング状態になっている、と捉えることができる」(加藤)
伊藤先生はそのアイドリング状態のツールに対して、各国の呼び方の違いからとらえ方の相違を指摘した。「アメリカではセルラーフォンと呼ばれ、技術的なとらえ方をしている。イギリスではモバイルフォン。テレフォンが可搬式になっている状態そのものを示している。では日本はと言うと“ケータイ”だ。元々は携帯電話でイギリスと同じ状態そのものの呼び方だったが、カタカナのケータイとして言葉が流通するようになると、文化として親しまれている姿と捉えることができるのではないか?」(伊藤)
「ケータイ文化はソーシャルルールと共に発達してきた。日本というグループ意識が強い社会でパーソナルなメディアが出た、しかも発達したというのは面白いし、共通認識を持って文化が創り上げられていく過程が興味深い。諸外国でも、パソコンと違ったコミュニケーションへの価値や欲求が出てくる。読み書きのリテラシー行き届いていない国でもケータイは流行っている。テキストメールは広まらないが、通話主体の、たくさん話すのが好きな文化になっていく」(伊藤)
場所を越える感覚
ケータイが現在社会の中でどのようなポジショニングになっているのかが次の議論のテーマとなった。ケータイが飽和するほど国民に行き渡っている状況の意味と、そこへの可能性について論じられた。
「日本でもアメリカでも、電話に加入はするが、そこまで積極的に使わなかったり、食費を削ってまでケータイを維持するような、個人の中でのプライオリティまで発生している。社会とひも付いている象徴的な存在がケータイになっているという状況を表す1つの例だ」(伊藤)
「人間は社会的な動物である、と昔学校で習った覚えがあるが、ケータイが人間社会に深く入り込んできている状況を見るに、電電公社は民営化しない方が良かったかもしれない。飽和していると言うことは、裏を返せばユニバーサルに普及していると言うことでもある。コミュニケーションツールとしての存在であると同時に、それ以上に重要なのは装着しているという環境ではないか。環境として、社会的に誰とでも繋がりうると言う状況が重要なのだ」(榎)
「そのコミュニケーションを取る可能性があるのは分かるが、1日1回も連絡が来ないのは寂しい。迷惑メールが社会問題として広まったとき、一方では誰からもメールが来ない人にとっては迷惑メールが来てもちょっと安心するという話すら出てきた。ある意味、ケータイはペットに近い感覚になっているのかもしれない。あるいは使われない関係性というのはとても重要で、今までとは全く違う環境を作り出している」(熊坂)
「ただ、そこまで使われないわけではない。家族関係も含めて、だんだん場所を確保できない社会関係が進んできているが、ケータイによってスペースを共有する意識が作り出されている。都会の中で1人で買い物をするときに、例えば友達に写真付きメールを送って一緒に選んでみるだとか、繋がっている感覚がとても強いし、密なコミュニケーションは一緒に過ごしている感覚を作り出している。ケータイ経由の場所性の共有は強く感じられるのではないか」(伊藤)
「それが場所を越えるという感覚。家族を持ったときも家族は常に物理的空間をシェアしたときに絆を感じると言われているが、それは嘘だ。事実父親は常に外にいるわけで。関係を持ち運ぶことができる、と言う点が重要で、あわなければ絆が確認できなかったこれまでよりも、あわないことが絆を深めている、と言えるかもしれない」(熊坂)
「ショートメールで環境的な絆の確認を執っているのがケータイによる家族関係、恋人関係だと思われる。行った調査で浮かび上がってきたのは、内容のないメールが非常に多いということだ。わざわざメールを送らなくても良い内容が共有意識を作り、だんだん送りあわなくても共有意識が増してくる。ウェブ上のソーシャルソフトウエアは関係性を記述していく使い方をしているが、そう言うアプリケーションがケータイに載ってくれば、パーソナルメディアからソーシャルメディアへの架け橋となるのではないか」(伊藤)
家族割引と家族関係
話題が家族関係に移ってきたところで、DoCoMoの家族割引に関する話へと移ってきた。これまでは社会の最小単位として家族があったが、核家族化が一段落し、ケータイが関係性に介在してきたことで、そこへの変化というモノが生じてきている。「ドコモの家族割引のロジックをうかがいたい。MCIがマーケティングでやったFriend & Familyは記憶しているが…。私の家の場合、家族間であまりメールをやったりしないのだが、友人の方はどうなのか?」(国領)
「家族間でメールが少ない家族は、私が思うに崩壊しているのではないか、と思ってしまう。それはさておき、DoCoMoとしては家族単位で囲い込んでいく戦略をとっている。料金割引にプラスしてメールを無料にする。コストに対するリターンが大きい、と言う判断から行っている。実態から言うと、確かにご指摘の通り、家族内のメールの量はあまり大きくないし、そもそも通信料におけるメールのカバレッジはPDC端末で15%、FOMAで5%になっている。auさんは賢いと思う。あまり使われていないCメールを無料にしているのだから」(榎)
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2004.11.30 11:38 JST - KEITAI12 - SYNDICATE - discussion - keitai ()
ケータイラボが行うORFのセッションをまとめていく。セッションは熊坂賢次・環境情報学部長を司会に、榎啓一・NTTドコモ常務取締役、伊藤瑞子・南カリフォルニア大学Teaching Fellow、国領二郎・環境情報学部教授、加藤文俊・環境情報学部助教授というパネラーの面々が並んだ。「ビジネスからパブリックデザインまで」という副題が付いたこのセッションで展開された議論は、ケータイのポジショニングと新たな可能性についてだった。このエントリーでは前半のケータイのポジショニングについて触れていきたい。 - read more
シチュエーションマーケティング
2004.11.26 02:05 JST - KEITAI12 - discussion - keitai ()
ケータイはこれまでのマーケティングを変えるのか。ある程度の長さの線で人をトレースしながら行ってきたのがこれまでのマーケティングだとすれば、ケータイによってその状況に合わせた瞬間マーケティングが可能になるのではないかという議論。一度バラバラにされてから再構成されるケータイによるライフスタイル変化も? - read more
放送と通信のカタチ
2004.11.24 13:29 JST - KEITAI12 - discussion - keitai ()
ケータイラボのセッションでも話題に上がってきた放送と通信の関係性。ディスカッションの中では、テレビやラジオなどの放送は皆ケータイの画面を狙っているが、キャリア側はビジネスモデルがなければ放送を入れるコストは払えないと発言していた。ケータイの視点から放送と通信を切り取ってみた。 - read more
ケータイはローカルなモノ?
2004.11.24 02:09 JST - KEITAI12 - discussion - keitai ()
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管理するユビキタス、自由なモバイル
2004.11.23 18:18 JST - KEITAI12 - discussion - keitai ()
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BA-LUE Platform - 社会を知る新しいジャンル
2004.11.23 15:22 JST - KEITAI12 - discussion - keitai ()
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社会インフラとしての可能性
2004.11.23 12:00 JST - KEITAI12 - discussion - keitai ()
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松 村 太 郎