TAROSITE.NET: BLOGGING

GPhoneは成功するか?


by TARO MATSUMURA @taromatsumura 2007.09.01 02:10

 最近、Googleがケータイを出すんじゃないか? という憶測が広まっている。もちろん注目に値するのは、アメリカでの700MHz帯域の免許取得の動きだったり、iPhoneによって新しいプレーヤーがモバイル業界に参入することが、ある意味で許されたような印象を我々が受けている点だったり、というバックグラウンドがあるからなんだけれども、少し冷静になって考えてみる必要もあると思う。記事では成功を見ないんじゃないか?という意見が書かれている。

・CNET Japan: グーグルの「Gphone」が失敗するこれだけの理由  - Googleのような立派な企業が能力を超えて事業を進めるなどあり得ない、との非難が殺到する前に、ここでもう一度考えておこう。携帯電話業界とハードウェア事業は、両方ともGoogleがいまだ挑戦したことのない分野だ。GoogleにもiPhoneと肩を並べるような携帯電話が作れるという点については、わたしにも何の異存もない。だが、携帯電話事業はオンライン広告や検索業界とはまるで違うということを、Googleは理解する必要がある。はっきり言って、Googleはこれまでこの種の競争を経験していない。

 それにしても、GPhoneという格好悪い名前、仮の名前だとしても何とかなりませんかね。

 記事ではiPhoneについて、「Appleだから成功した」という何とも歯がゆい紹介をしている。もちろんAppleが以前からプロダクトとソフトウエアによってエクセレントな製品を生み出していた歴史の重みが成功に結びついている、と言う点にも同意するところだが、Googleにだってブランドもあるし、エンタープライズ向けではプロダクトとソフトウエアの製品群を持っているし、何よりWeb 2.0旋風を繰り出す頭脳がある。

 そして僕がGPhoneについて予想するときに、見過ごすことが出来ない重要な要素は、既に展開しているGoogle Talkの存在と、他の固定電話や携帯電話と通話が可能かどうか、という点だ。Skypeは、Skype同士の無料通話に加えて格安でいわゆる電話番号が振られている回線への通話が可能になっている。

 GPhone同士、GPhone・Google Talk間、出来ればGPhone・iChat/AIMもしくはSkypeなど他のネット電話間では、少なくとも無料通話が出来なければ話にならない。そして当然のように電話番号が割り振られて一般の電話との通話が格安で可能で、Google TalkのIDでも着信が出来なければならないだろう。

 これってはっきり言って、いきなりは敷居が高くないだろうか? 電話機というプロダクトまで用意しなければならないし、後発だからこそ広範なアライアンスの元に無料通話の相手を拡大していかなければならないのだ。そう考えたときに、再びiPhoneのことを思い出す。

 iPhoneについての最大の疑問は、なぜAppleが自社で展開しているiChatとネット経由で音声通話が出来ないのか? と言う点だ。あくまでケータイであるから、と言われると納得も出来るのだが、でもやっぱりちょっと違和感を覚えるところだ。ちなみにiPhone向けのSkypeクライアントは登場し始めていて、iChatとiPhoneの連携もしくは統合が待たれる。ここにGoogleが絡んできたりする、と言うシナリオはあり得ないだろうか?

 電話機のプロダクトを作らなければならない、という指摘をしたけれど、例えばiPhoneやその他のWindows Mobile端末のケータイにソフトを入れることで、Google Talkによる音声通話を実現したら、自社のプロダクトを待たずにGPhoneのプラットホームを形成し始めることが出来ないだろうか。その後700MHzの免許を取得しながらじっくりとGPhoneのオリジナルケータイ端末を探っていけばいい。もしかしたら、PCにUSBで差し込むだけ、後はソフトに任せる、みたいなパターンもアリかも知れないけれど。

 どうしても僕は利便性のことから考え始めてしまうので、GPhoneが単独で新たなブランドとして立ち上がるよりは、IMやVoIPを統合する環境、プラットホームとしての存在になっていく方向性を望むんだけれど、それはそれでGoogleっぽくないわけで。


Twitter Update
    Trackback
    • URL:
      http://upwest.org/mt/mt-tb.cgi/8365