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柿田川 〜10年ぶりの再会


by TARO MATSUMURA @taromatsumura 2004.03.22 00:36

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 静岡県の三島にある柿田川の湧水地へ行ってきた。実は10年ぶりにこの場所を訪れたことになる。この柿田川と10年という年月は深い関係がある。いわば、10年ぶりに再会した、というような。


 日本の名水百選にも選ばれている柿田川の湧水は、濁度0度という透明度の高さを誇っているが、これは自然の浄化によるものだ。約8500年前の富士山の大爆発で、富士山から溶岩が流れ出た。これが三島溶岩流と呼ばれるモノで、ちょうど柿田川の湧水地の手前付近で止まったと言われている。

 溶岩は多孔質で水を通すため、富士山に降った雪や雨が地中にしみこんで、この三島溶岩流の中を通ってくる。もちろんこの過程で透明度が高くなる。そして溶岩流が終わっているところの地中に水たまりができる。雨や雪は次から次へと溶岩流の中を通ってくるため、たまっている水が地上に押し上げられ、湧水となっている。

 これが1日に100万トンを超える水量を誇る、富士算周辺で最大の湧水群となっていて、柿田川として駿河湾に流れていくのだ。10年という数字との関係だったっけ。富士山に降った雪や雨が柿田川に出てくるまでに10年かかるそうだ。つまり、10年前に柿田川に訪れた時に降った水が、今こうして目の前にわき出てきているという事になる。そう思うと、運命的な再会じゃないですか。

 10年前は何をしていたかな、と砂を押し上げて沸いてくる水を見ながら考えてみる。中学生だった。大学はSFCに行こう、なんて心に決め始めた時だったかも知れない。テニスに打ち込んでいた。あ、そうだ、クラスの一部から無視されたんだった。

 10年前は本当に辛くて学校もイヤになるくらいだった。でも今となっては無視してたヤツとも仲直りしているじゃないか。そんな事は、水に流しているじゃないか。また10年後にもここに来てみたいと思う。どんな10年になるのだろうか、どんな事を水に流すのだろうか。いや、むしろ飲んでしまいたいけれど。


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