COLUMN | IDEA
タグから情報を紡ぎ出す - Tag Think 09
by TARO MATSUMURA - 2007.05.17 22:25
これまで、自分が触れた情報に対してタグ付けをして、情報を貯めていき、その溜まった情報を使って情報検索をしたり、アイディアを創り出したりする話題に触れてきました。タグ的思考法講座の最後のテーマは、自分が創り出す情報とタグの関係について考えます。もしもブログを付けているなら、ぜひ自分のブログにタグを導入してみてください。
今回は少し毛色を変えて、僕のブログのリニューアルの話から入りましょう。僕はウェブサイト(http://ww.tarosite.net/)を開設して今年で10周年、ウェブログを導入して5年目となります。それまでに書いてきたエントリーはいくつかのブログも含めて8000を軽く超えており、はっきり言って自分でも、全ての記事を覚えていることは出来ません。
時々古い記事を振り返ることがあります。それは、検索エンジンを調べていたら図らずも自分の記事がリストされていて見る場合。他の誰かが同じように検索エンジンを調べて僕の記事を見つけ、そこにコメントやトラックバックを付けてくれた場合。割と偶然の出会いのようにして、自分の過去の記事に自分で出会い、多くの場合恥ずかしい気分になります。
恥ずかしくなると同時に、色々気付かせてくれることもあります。例えば全く忘れていた昔のアイディアのメモに再会することになったり、今は考えが変わってしまったけれど、以前はどのように考えていたかというふりかえりになったり。過去の自分の文章が、今の自分に何らかのアイディアを与えてくれるチャンスになっていることを表しています。これが偶然ではもったいないのではないでしょうか。
そこで、2007年の春にリニューアルする際、タグを導入しました。今までの情報分類は、「日記」「ブログ」「写真」「レビュー」といった情報の種類、ジャンルをカテゴリにして分類していたので、情報の中身の分類をしていませんでした。タグには、情報の中身による分類を担ってもらおうと考えました。
まず過去の記事には、「ケータイ」や「アート」といったキーワードで全文検索して、その検索キーワード、「keitai」や「art」をタグとして一括して割り当てます。検索キーワードを変えながらこの作業を繰り返して、今興味のあるタグを過去のエントリーに割り当てることが出来ました。
これから書く記事に関しては、2つのアプローチでタグ付けします。
まず話題となる元の情報が決まっている場合は、その元の情報に付けたタグをそのまま踏襲すればよいでしょう。前回登場したお風呂ケータイのニュースを記事にする場合は、「keitai」「bath」というタグがそのまま入ります。
単なるメモであれば、このまま保存することになりますが、例えば「お風呂ケータイはこうだったらいいのに」という自分のアイディアを入れた場合は、「keitai」「bath」に加えて「idea」タグを付けることになるでしょう。また「お風呂ケータイで音楽が聴けると…」という話を書いたとすれば、「music」タグも付きます。
このように、元にする話題のタグを含めた上で、自分のブログの上でいかに他のタグを巻き込んだ情報に加工できるか、というチェックのためにタグ付けをする事が考えられます。
もう1つのアプローチは、参考にする記事がない状態で書く場合です。この際に、自分の記事を先に書き終えてから、自分でその記事を読み直して、どんなタグを付ければよいかを評価します。これは自分の文章をその場でふりかえる事が出来ると同時に、自分の文章がどのような場で消費されるか、役立つかを考える機会にもなります。
このように自分のブログでタグ付けをすることで、ソーシャルブックマーキングサービスなどでの情報摂取と、ブログでの情報加工、表現、発信まで、1つのタグの新陳代謝の流れが作られることになります。このプロセスを作った上で、再び翻って、過去に触れてきたタグによる情報検索、情報共有、マッシュアップによるアイディア創造を実践することで、とてもシンプルに、1つの話題のストーリーを作ることが出来るのではないでしょうか。
Author
松村太郎 Taro Matsumura
ジャーナリスト・企画・選曲。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。ビジネスブレイクスルー大学講師。テクノロジーとライフスタイルの関係を探求。モバイル、ソーシャルラーニング、サステイナビリティ、ノマドがテーマ。近著に『タブレット革命』『スマートフォン新時代』など。 read more & contact
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