TAROSITE.NET: COLUMN
「10万円以上のデジカメが好調」とケータイの関係
by TARO MATSUMURA @taromatsumura 2004.04.23 23:07
一眼レフカメラがいずれも前年比で出荷台数が約45%増、金額も41.5%上昇していて、今後も好調の傾向が続くとの予測が出た。特に一眼レフデジタルカメラの充実なども市場を引っ張っていたと思うのだが、昨年9月のエントリーをひっくり返してみると、「ケータイをデジカメとして使う」という記事があった。このエントリーでの指摘とは間逆に行っているようなのだ。
その過去のエントリーでは
多分大部分の若者からすると、画質やズームやコンピュータとの接続性など以上に、写真が撮れて(しかも撮りやすくて)、その場で大きい画面でプレビューできて、価格が安いことが重要だ、ということだろう。もちろん、PCを持っている人とデジカメが欲しい人が全くイコールではないこともあるだろう。
と指摘してた。そして
今後の(ケータイのカメラの)さらなる高画質化・多機能化でデジカメの入門機は厳しくなりそうだ。「*ist D」の記事でも書いたけれど、デジカメ側も何か新しい、文化を創るような奇策を考えなければならないかも知れない。
とデジタルカメラに対してやや苦言を呈していたんだけれど、ふたを開けてみると逆の方向に進んでいると見る事が出来る。デジカメ市場は苦戦はおろか、活性化している。
もちろんコンピュータやプリンタのさらなる普及や、テレビやHDDレコーダーなどがメモリカードの画像の読み込みに対応、街の写真屋のデジタル画像プリントへの対応が進むなど、デジタルカメラの画像の活用方法が拡大した事から、フィルムからデジタルへの移行が積極的になったと見る事も出来る。
一方でケータイにカメラが搭載されていった過程で、改めてデジカメ専用機の画質の良さが評価されたと見る事も出来るのではないか。
いくらメガピクセルでもズームは未だデジタルズームだし、オートフォーカスが出てきたとはいえ、貧弱なレンズではせっかくの画素数も生かし切れていない。またメールで送信する時に極力ファイルサイズを抑えるようにしているようで、得られる画像は物足りない。
日常的にケータイで写真を撮っていく過程の中で、潜在的にある程度いるであろうカメラ好きや、写真を取る事に楽しみを覚える層が、カメラの購入に動くとすれば、圧倒的な数を持つケータイで写真を撮る母数と照らし合わせると、ケータイのカメラが写真好きを発掘するのに一役買っているのではないか、と推測したくなる。
これはDoCoMo houseのケータイカメラの調査から分かってきた事だけれども、ケータイのカメラで撮影される写真の多くは、日常の記録的な、些細で写メールなどでは交わさないかもしれない被写体がとらえられているようだ。すなわち写真としては、今まで見過ごされてきた内容を積極的に撮影しているという意味で、これまでの何かイベントがある時などに撮影されてきた以上に撮影機会を増大させている。こんな調査からも、ケータイのカメラがデジカメ専用機のニーズを創出しているのではないか、と言えそうだ。
なぜ高いデジカメが売れるのか。これもケータイカメラの調査と共に質問してみたい事だけれども、個人的な経験をメモしておく。僕は有効200万画素で得られる画像の最大サイズが1616px×1212pxのカメラを持つN900iで日常的に写真を撮っている。
blogに使う素材を撮影する範囲であれば、N900iと同じくらいの値段で買えるようになっている300万画素のOptioSの出る幕は日に日に少なくなっている。日常を記録してblogの挿絵として使う分には、N900iの最大サイズをPhotoshopで縮小すれば十分なのだ。
気合いを入れた写真を撮ろうと思っても、300万画素(ケータイの+100万画素)でレンズが小さいコンパクト機のOptioSには物足りなさを感じてしまう。やっぱり気合いを入れた写真を撮る時は一眼レフのデジカメが欲しくなっているわけだ。
上のケータイによってカメラ・写真熱をかき立てられたという予想の代表選手が僕自身、と言う何ともお粗末なオチというか、オチてないんだけれども、この辺で。