TAROSITE.NET: COLUMN

「blogって、日記+URL」


by TARO MATSUMURA @taromatsumura 2003.09.20 19:42

 先日「ダイヤモンドコンパス」編集長の田代真人サンにインタビューをさせて頂いた。別件でのインタビューだったが、話の中で田代サンがmobloggerであることが分かり、少しそのあたりのお話を伺うことが出来た。名言、明言連発の楽しいインタビューでした。

 
 
blogって「日記+URL」

 「blogってなんですかね?」とblogの話題になったときに口をついて出てきたのがこの言葉だった。一通りの定義をしていると、面白いフレーズが飛び出してきた。「日記+URLじゃない?」と。これはキャッチーだし、バックエンドのテクノロジまで含めて言い当てていてなかなか深い定義にもなると思う(Link Knowledge! のフォロー記事を参照)。短い言葉のパッケージ力に、いきなり脱帽してしまった。


収集は編集のきっかけ

 「私は個人的には、コンピュータの前にいるときはスティッキーズ(Macのデスクトップ付箋紙)に、出先にいるときはケータイからmoblogに、企画のネタ帖として使っている」とのこと。たくさん溜めたメモから、自分の視点の中心や抱えているテーマへの切り口を見出していくそうだ。

 新人の編集者に「いつも通っている道の、とにかく詳しい地図を書け」と言ったとき、たいていの人は毎日通っている道なのにほとんど書けないそうだ。「何かに気づけないなら、編集は出来ないよ」と、気付くことから編集が始まるというプロセスを伝える。その中でスティッキーズやmoblogでやっていることは、情報の収集から始める編集力にぴったりの作業だという。つまり情報の収集は情報の編集のきっかけになっている。当たり前のようだが、あまり実践されていないプロセスであると言える。


blogというメディアの育て方

 出版業界にいる田代サンの視点から、blogが今後どうなるかの展望を語って頂いた。「blogは普通の人たちにとっては、他人に何か伝えたいという欲求を満たすものであり、つまりメディア」であるとした。しかし自己満足が10人、100人と集まっているだけとも言えるため、「そのメディアは対価を払う価値があるかどうか、あるいは出てくるかどうかは分からない。ビジネスになるかどうか…」と、直接ビジネス化することは難しいのではないか、との認識だった。

 しかし“blogというメディア”を育てていくことはできそうだ。「原稿料という形で還元するやり方は、(古いやり方だが)アリだと思う」としている。つまりblogに(自己満足として)面白い文章を書ける人をピックアップして、雑誌などに原稿を書いてもらう形で紹介することで、blog上での文章の発行が活発になることは、大いに期待できる。そう言う意味で「bloggerたちの編集者的な存在は出てくるのではないか」との見解。

 確かに万人がアグリゲーションを出来るわけではないので(僕のサイトへも大半がGoogle経由で来る)、blogに書いてある良い記事をフィルタリングしたりカテゴライズしたりして提供する事への可能性は十分あると思う。

 そしてこれは「ダイヤモンドコンパスの目指しているコンセプトに近いかも知れない」そうだ。コンパスではi-mode経由でレビューを書けるのだが、そう言う人たちがどんどん紙面にデビューしてくると面白い雑誌になってくるというヴィジョン。まるで『テレビチャンピオン』みたいな感覚。そういう差別化のやり方は面白い。これはblogにも同じようなことが言えそうだ。

 ちなみに田代サンは、僕が考えている「デジログ」(デジタル+アナログ)と同じような考えを持っていてとても興奮してしまった。「いまはデジタルが最前面に出ているが、今後これがアナログになっていく時代になる。人間がアナログであることはほぼ絶対変わらないんだから。たぶん。」


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