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Chance Of Rain - 降水確率


by TARO MATSUMURA @taromatsumura 2004.08.13 18:01

 降水確率、たぶん日本人には広く一般に親しまれている気象にまつわる数字で、0%から100%の11段階で発表される。数字の意味は発表される地区内で、「1ミリ以上の雨が発生するかどうか」。雨の強さや継続時間を示すモノではありません。

 100%だから猛烈に降るだとか、30%だからお湿り程度、という解釈は誤り。100%でも梅雨にはしとしとと雨が降るし、夏の夕立で1時間に55ミリの猛烈な雨が降る時に降水確率は30%かもしれない。どのくらいの強さで降るか、どのくらい長く降るか、については別の指標を見なければなりません。

 梅雨の季節、だとか夏の夕方、だとか台風の接近時、といった他の気象情報をあわせてみれば、どの程度の強さの雨が降るのかは、ある程度把握できるんじゃないか、と思います。


 例えば降水確率が何%以上になったら傘を持っていきます?

 僕は何%でも天気予報の判断が「傘マーク」でない限りは持って行かないことにしているけれど、30%以上だったらだとか、60%になったらさすがに持つだとか。トーキョーの人は50%を超えても持たない人が多いけど、長野の人は30%前後から持つ人が多い、というような地域差もあるかもしれない。たとえばの話ですよ。

 個人や場所、場面によって確率に対する「しきい値」のようなモノが感覚的に備わっていると思う。これは降水確率というよりは確率そのものへの興味だけれど、人や対象によって確率から受ける印象は違う。

 例えば野球の話でいくと、3割バッターは強打者という印象が僕の中にはある。30%の割合でヒットを打っている、という意味だ。あるいは家電量販店のポイント率なんかだと、10%は当たり前、15%や18%だと「サービスしてるね」なんて思ったりする。パーセンテージによって受ける印象や行動が変わったりする、わかりやすい数字なんだな、と思ってしまう。

 SFCのキャンパスから駅に向かうバスは、大学生とともに中学生・高校生も利用していて、ちょうど下校の時刻が重なるとものすごい長蛇の列に見舞われる。例えばこの混雑状況を蓄積して、次のバスに乗れるかどうかを確率で表し、それをバスに乗ろうとしている学生のケータイなんかに配信したらどうなるだろうか。

 次のバスに乗れる確率が100%近ければ、確実に乗ることができると判断する。50%くらいだと、座れないかもしれないし、乗れないかもしれない、という半々、それ以下になると1台ないし2台くらいは待たなければならないかもしれないという混雑状況になる。

 夏だったら暑いバス停で待つくらいなら図書館にもうちょっといた方がマシ、なんて思って乗ろうとしていたバスを見送るかもしれない。そう判断する人が多ければ、結果的にバス停に押しかける人数も減って、混雑が緩和していく。逆に60%くらいだとみんな乗ろうと思って、却ってバス停が混んでしまう結果になるかもしれない。

 はじめにも書いたとおり、各個人でしきい値が違うから判断はばらけるものの、リアルタイムで確率の情報が与えられると出てくる結果が変わってくるんじゃないか、という一つの例だ。このシステムをある程度の期間運用していると、確率にあんまり差がつかなくなるだろう。

 しかしそれと同時に、それぞれの人たちが思い思いの時間に、快適にバスに乗る生活サイクルを送るようになりそうだ。学期が変わって学生の時間割が変化したり、学年が変わってバスを使う人の特性が変わると、またシステムは混沌とした数字を出すようになりそうだ。

 これはローカルな、SFCのバス停の混雑具合の話を例にとったけれど、降水確率がビジネス、特に小売りに関係するというロジックに似ているか、そのものなんじゃないかと思う。顕著なのはコンビニの傘かな。

 たぶん無意識に聞き流しつつも、実は自分なりのしきい値で判断している降水確率、今度天気予報でパーセンテージを見たときに、どう判断したか、自分で気をつけていると面白いかもしれない。


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