COLUMN
FacebookとGREEのCM
by TARO MATSUMURA - 2008.05.20 01:09

Facebook Developer Garage Tokyo
5月19日に開催されたFacebookのイベントに参加してきた。会場には130人近くの人が押しかけ、Facebookの若きCEOをMark Zuckerbergを一目見ようとしていたのかもしれないけれど、ちょっとその期待には応え切れていなかったようだ。
というか、先週までは僕は割と楽しみにしていたイベントだったんだけれど、テンションがた落ちで会場の中にいた。というのも、最近CMをし始めたGREEのコマーシャルを見て、愕然としてしまったからだ。
「お金はない、暇はある」
このコピー、ちょっと悲しすぎる。無料ゲームで遊ぼう、と言うメッセージなんだけれども、なんだか肩の力が抜け落ちる感覚。残念でならなくて、悔しい感覚を覚えた。ケータイ向けSNSって、無料ゲームって、ニート増産機のような印象を受けてしまうのだ、このCM。
昨今シャープなキャンペーンを扱っているGREEの事だ。詳しいことは知らないけれど、仮にマーケティングの上でこのCMを打ったとしよう。もしもそうだとしたら、さらに悲劇的なことだ。ユーザーにはSNSによるビジネスだとかマネタイズだとか、有効活用を求めているのではなく、無料でゲームが出来て暇な時間に退屈しない事の方が重要だ、という事でしょう?
会場で徳力さんをつかまえて、長々とお話をしていたんだけれども、日本のケータイのフィルタリングの話、インターネットのフィルタリングの話を見ても、メディアとしての地位の低さと発言力の低さには、襟を正して「なんとかしなきゃならない」と身の引き締まる思いをしている。このGREEのCMも、ケータイはおもちゃで遊び道具で、時々有害なモノが振ってくるから気をつけなきゃ、という域を脱していないわけだ。
そこでFacebookがPaaSだ、ビジネスプラットホームだ、マネタイズだ、と鳴り物入りでやってきても、日本のSNSが同じ土俵にない独り相撲になってしまう。mixiがAPI公開を予定しているそうなので、これも期待しているのだが、どうなるだろうか。
Author
松村太郎 Taro Matsumura
ジャーナリスト・企画・選曲。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。ビジネスブレイクスルー大学講師。テクノロジーとライフスタイルの関係を探求。モバイル、ソーシャルラーニング、サステイナビリティ、ノマドがテーマ。近著に『タブレット革命』『スマートフォン新時代』など。 read more & contact
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