COLUMN | IDEA
Month End's Long Call
by TARO MATSUMURA - 2005.05.31 04:22
月末になると、通話時間が増えてくるのに気付いたのは最近だった。特に今月は、一昨日に3時間、昨日は2時間と1時間、今日も1時間と、長電話をしている。僕がかけるばかりじゃなく、かかってくる方も長電話になりがちだ。何でだろう、と少し考えてみるフリをしたが、やっぱり原因は無料通話料金の消化だ。例えばDoCoMoの場合は2ヶ月繰り越されるので、今月失効するする無料通話分は2005年3月に余した分ということになる。
僕も一昨日までは、2005年3月に余した分が残っていた。1000円弱ほど。僕の都合に限って言えば、2004年12月からは2005年2月までは論文を書いて引きこもっていたので特に電話を使わなかった。2004年12月分から無料通話分があまり始め、2005年2月までの段階で、すっかり2ヶ月繰り越した無料通話分を使っていくという生活になってしまった。なので5月にはいるときに、4000円ほぼフルに余っている状態で使い始めていたのである。
パケット定額制のパケホーダイにするためには、6700円が基本料金のプラン67以上にする必要があり、プラン67には毎月4000円程の無料通話分がついてくるのだ(tarosite.net: 定額制へのスイッチ)。そのため余っているならプランを安くして、繰り越している無料通話分を使い切ったらまた高いプランに復帰する、という事が出来ない。ちなみにSXGAの画像をFlickrにアップロードしたり、ムービーを見たり送ったりするせいで、1日のパケット代は100,000パケット(12MBほど)になることもあり、パケット従量制のプランへの移行は危険ですよね。
無料通話を消化する、という目的があるとはいえ、無駄な話をする相手に電話をかけるわけではないので、用件を話しつつ、のんびり雑談をしたりする、という一種独特の会話の展開がなされるのが月末だ。3時間の長丁場になったときには、細々とした最近のトピックを人生だとかスタイルだとか、そう言った話に発展させながら会話が進行していったし、2時間話したのはテレビ電話である。古い友人からネットのことを質問されて、ついでに面白そうなビジネスの話をして1時間。
ちなみに2時間のテレビ電話は新しい体験だった。例えばトイレに行くときにどうするか、部屋の移動をするときにどうするか、電池がなくなりかけたときにどうするかといった、普通の音声通話とは別の状況が訪れるわけで、それに対処するための機能が意外と整えられていることに気付くことも出来た。
保留というと電話の場合はメロディが流れるが、テレビ電話の場合は映像も音声も流れるわけだ。着替えるなんて言うときは、テレビ電話のCMでもやっていたけれど、ビデオはオフにして音声だけにする。そのときにビデオがブラックアウトだと寂しいからキャラ電という手段が備わっている。ケータイには会話を録音する機能があるけれど、テレビ電話では映像ごと録画できる。伝言メモも映像に対応している。普段だったらこんな機能使いますか?少なくとも僕は2時間テレビ電話してやっと色々試す機会があったわけで、知らない機能ばかりだった。
そんな長い時間テレビ電話をした、というのも初めての体験だったが、お互いに好きなテレビ番組を、テレビ電話をしながら見る、という体験も初めてだった。まあそのテレビ番組というのは『内村プロデュース』なんだけれども。ちなみに今週の番組で出てきたお題とテレビ電話をしながらテレビを見るという状況とがシンクロしていて面白かった。
ちょうど今週の内Pの中で、VTRをスタジオで見ているときによく出てくる顔アップのワイプ(画面の下にVTRのモニターをのぞき込んでいるタレントの顔の映像)というお題が出ていた。見ているVTRに対して、“ワイプでぬかれる表情、もしくはリアクション”が求められるのがタレントで、柴田理恵さんが天才的に上手だ、と内Pで話題になっていた。
テレビ番組を見ながらテレビ電話をしているというシチュエーションそのものが、正に自分の顔がVTRを見ながらワイプで抜かれているタレントのシチュエーションと同じで妙な納得感があった。同じものを見ていて、テレビ電話の相手のリアクションも気にしながらテレビ番組を見ることが出来るわけだ。普通にテレビを見ているのとは少し違う感覚を覚えるのである。また自分のリアクションもまた相手に伝わっているわけだ。あるいはテレビという編集スタイルというか見せ方を心得た上で、テレビに参加しているような錯覚すら覚える。
5月最終日、失効しないうちに無料通話分を使い切るなんていうのを建前にして、さばさばしているようで心のこもった通話を試みてはいかがだろうか。なにか新しい発見があるかもしれない。僕みたいなテレビ電話+テレビ番組なんていう事じゃなく…。
Author
松村太郎 Taro Matsumura
ジャーナリスト・企画・選曲。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。ビジネスブレイクスルー大学講師。テクノロジーとライフスタイルの関係を探求。モバイル、ソーシャルラーニング、サステイナビリティ、ノマドがテーマ。近著に『タブレット革命』『スマートフォン新時代』など。 read more & contact
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