COLUMN
N901iS「感情お知らせメール」 - やみつきのコミュニケーション
by TARO MATSUMURA - 2005.09.08 13:26
N901iSを使っていて、なんだかやみつきになってしまうのが「感情お知らせメール」機能だ。写真を見ても一目瞭然だが、届いたメールの冒頭500文字を分析して、そのメールに込められている感情が22種類のアイコンで的確に表現されるというものだ。届いた瞬間の受信表示の段階でキチンとアイコンを決めて表示してくれる素早さに、この機能への力の入れようが感じられるというか。つまりこういう事である。
直感的な番通選択
僕は着信音やバイブレーションのパターンこそ共通のモノにしているけれど、着信ランプの色だけはグループごとにわけている。グループの分け方、それぞれに割り付けてある色については、家族=赤という以外は結構なプライベート情報なのでノーコメントにさせて頂くが、電話帳ってそう言うモノですよね。
この色分けをしているだけでも、ぱっと見たときに誰から電話なのか、誰からのメールなのかが何となく分かる。特に前後のコミュニケーション、コンテクストがあれば、その連続したコミュニケーションの中での返事なのか、全く違う人からの新しいコンタクトなのかという判断だって付けることが出来るようになる。ケータイの電話帳のグループ分け、それに付随する着信ランプ色の機能によって、コミュニケーションへの猶予、心構え、準備というモノが与えられている。
その前提でメールの返事を考えたり、「もしもし」と喋り始める事が出来る。最も着信の場合は「番号通知」と電話帳参照によって、着信時に誰からかかってきたか知ることが出来る。いわゆる「番通選択」と言われるモノだが、かかってくる相手によって対応を変えたり、今すぐでなければならない、後でかけ直すといった判断をすることだ。この番通選択をより直感的にしたのが着信ランプ色である。
拡大されたコミュニケーションへの直感的猶予
N901iSが初めての搭載ではないが、「感情お知らせメール」がN901iSの大きくなった背面液晶(イルミネーションウインドウ)に表示され、しかもすぐ脇に着信ランプが配置されていることで、このコミュニケーションへの直感的な猶予が拡大している、と見ることが出来る。
これまではどのグループの人からのメール着信かという何となくの判断をランプの色で判断することが出来ていたが、今度はそれに加えてメールがどんな内容なのかも何となくわかる。誰からか、内容は何か、共に何となく分かるという範囲だけれども、何となくが2つ集まるというのも結構な情報量である。
例えば「明日8時で良い?」というメールを送っておいて、その相手が属するグループの色のメール着信があり、ディスプレイに「手のgoodサイン」が表示されれば、さっき送った「明日8時で良い?」という質問にOKだという予想を簡単に立てる、もしくは予感することが出来る。逆に涙マークだったり、手のひらを合わせて「ゴメン」のマークだったりすると、NGなんだな、と思うことが出来る。
番通選択ではなく直感的なコミュニケーションへの猶予が拡大すると、言葉では感覚がつかめないのだが、これがなかなか楽しいのである。今のところ、ほとんどそのアイコンが当たっているので、メールが送られてくるのが楽しくなってきちゃうのだ。
Pは光、Nはアイコン
僕のblogの過去のエントリーを少し振り返ってみると、同じようなことを書いていたエントリーがあった。と言うよりは、先日DoCoMoの平野さんにお会いして「感情お知らせメール」が楽しいという話をしたときに、「そう言えば以前そんなことを書いていたよね」と指摘されたから思い出したのだ。P252iに搭載された「キラリメール」の機能の記事を読んで、これは面白そうだ、と思ったのである。
・tarosite.net: 光が生み出す絵文字通信 〜 P252iSのキラリメール
このエントリーでは2点触れている。1つ目は、メールに含まれている絵文字を光に置き換えて着信時に表示させるため、絵文字の組み合わせによって光のパターンを作り出す、絵文字の組み合わせを意識したコミュニケーションが作り出されるかもしれない、という指摘。そしてもう1つは着信したときに直観的に判断する、察することが出来る「スパイっぽさ」を経験出来るという指摘。ちなみにスパイっぽさは僕が何か使うときに「心地よい」と思う1つの感覚的な指標だ。
Pは今後搭載される端末にも名前を変えながら「キラリメール」機能を搭載してきている。より直感的な方向でコミュニケーションの気配を伝えようというコンセプトに見える。一方Nでは、もう少し実用的に22種類のアイコンサインにして、的確性を増すカタチでコミュニケーションへの猶予を与えようとしている。方向性は違うけれど、ケータイメールを活用する楽しさをテコ入れする工夫だ。ケータイでのコミュニケーションを寄りスパイっぽくすると言い換えるべきか。
アイコンが出るメールを書き始める?
この端末を使い始めて1週間が過ぎたが、メールをやりとりしている相手の中には、普通の鉛筆のアイコンや返信のアイコンなど、あまり感情が表れないアイコンばかりの評価がされてしまうメールばかり送ってくる人がいる。別にやりとりに支障があるとかそう言うわけではないので何ら問題ないのだけれど。
その一方でハートマークやスマイリーのアイコンを連発してくる人もいるのだ。無表情なメールと感情豊かなメールとを比較するまではしていないけれど、1つの評価基準として感情がないメールというのはつまらないモノだ。お馬鹿な話だけれど、スマイリーのアイコンのメールが来ると何となくうれしくなるし、ハートマークだったら盛り上がっちゃったりするかもしれない。かなり踊らされていると思うけれど、やってみると楽しいですよ。
もらうメールでこんなにうれしくなっちゃうんだから、自分が各メールも出来るだけ感情豊かな方が良い。そう思って送信メールボックスを見てみると、自分が書いたメールにはアイコンが出てこないのだ。これはもったいない。自分が書いたメールにも同じようにアイコンの評価をしてくれればいいのにね。別にスマイリーを狙って書いたりハートマークを狙ったり、あえてする必要がないけれど、たまに襟を正す意味で、自己評価をして欲しいモノです。
アイコンデザインが…
最後の最後に何でこんな事を、と言う話だけれど、実はあまりアイコンのデザインがかわいくないな、と思ってしまう。周りのデザインがクールだからそれに引っ張られて印象が変わってしまっているのかもしれないけれど、僕はi-mode標準の絵文字のシンプルな感じが気に入っているので、それに比べるとちょっと野暮ったいというか。
i-modeの絵文字そのまま使ってくれればいいのに、と一瞬思ったけれど、そうするとメールの中にその絵文字があったらあまり分析して出しているという印象じゃなくなるからか。まあこれは僕の
勝手な好みなので良いことにします。
Author
松村太郎 Taro Matsumura
ジャーナリスト・企画・選曲。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。ビジネスブレイクスルー大学講師。テクノロジーとライフスタイルの関係を探求。モバイル、ソーシャルラーニング、サステイナビリティ、ノマドがテーマ。近著に『タブレット革命』『スマートフォン新時代』など。 read more & contact
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