TAROSITE.NET: COLUMN
P2102Vレビュー
by TARO MATSUMURA @taromatsumura 2003.03.22 01:05
2003年3月15日、3ヶ月ほど遅れて新世代FOMAの3機種目であるP2102Vが登場した。さっそく機種変更をしようと思ったら、品薄で発売日には機種変更できず。ある店の話だと1ヶ月くらいは安定した供給にはならないだろうと話をしていたが、少量ずつは入ってくるようで、週明けに機種変更をすることが出来た。友人のN2051とドコモのお試しで使ったF2051も一通り触ってみたので、新世代FOMAを全て使ったことになる。その上で、P2102Vを中心に、レビューしてみたい。
■ カメラ起動が物理的(ムービースタイルの使い勝手)
最大の特徴はそのカタチである。ヒンジの部分が二重構造になっていて、通常の折り畳みケータイと同じように開くことができて、さらに開いた液晶を回転させることが出来る。30万画素のサイドカメラを起動するには、まず液晶部分を90度開いて回転させた状態(ムービースタイル)にして、サイドカメラのカバーを開けるだけだ。これですぐに撮影待機の状態になる。カメラの起動時間は0.5秒ほどで、物理的にカバーをスライドさせるという動作も相まって、まったくもたついた感じしないばかりか、電子機器にしてとても直感的で分かりやすい。
他方、いちいちムービースタイルにしないとサイドカメラで撮影することが出来ないと言う点は、さりげなく撮影できる今までのカメラ付きケータイに比べると、ちょっと仰々しい気がする。カメラ付きケータイ電話の標準的なスタイルである、液晶の背面にカメラを埋め込むデザインでは、例えば電車の中で普通にメールを書いていても向かいの人は「写真を撮られるんじゃないか」と良い気分がしない事があるが、そういう不用意さはこの端末ではない。
敢えて大きな動きをカメラの起動に与えている意味はなんだろうと思っているが、この端末では静止画以上に動画を撮ってもらえるように、というポジショニングを表しているんじゃないか。テレビ電話中に、ムービースタイルで30万画素のカメラで回りの様子を中継する、なんて言う使い方が日常的になったら面白いじゃないですか。動画コミュニケーションを見据えた提案を端末のスタイルで訴えているのだと解釈した。メッセージはともかく、何より撮影待機までのスピードが、大胆な動きが必要なカメラの起動の面倒くささをだいぶ取り払っているように思える。
■ SDカードは容量多めで
メモリの残量がグラフになって表示されているが、カメラで写真を撮影しているとその残量がどんどん減っていくのが分かる。15枚くらいをSub-QCIFサイズで撮影したとしたら、半分くらいになってしまう。これは他の機種に比べて明らかに本体内蔵メモリが少ないことを意味していて、SDメモリカードを追加で刺すことを前提にしているように思う。写真やムービーを撮影する際に、予め本体のメモリとSDカードのどちらに保存するかを指定することができ、残量表示も保存する側のメモリの残量に切り替わる。SDカードの書き込みや読み出しの際は、本体のヒンジ部分に付いている着信ランプが点滅してアクセスランプの役割になる。
メモリカードの使用が前提の割には、SDメモリカード内の画像の使い勝手が良くない。カメラの画像記録をする際に保存先をSDカードにした場合、閲覧はできるものの、メールへの添付や電話帳への貼り付け、壁紙や着信画像などの“画像の利用”はできない。保存するだけ保存する、と言う状態である。このため、SDカードの画像は本体に“インポート”した上で、初めて利用できる状態になる。おそらく、着脱可能なメモリであるため、指定していた画像が読めなくなることを防ぐ処置だと思う。ただ電話帳には画像を格納することが可能(ライブラリから削除しても、写真が保持される)であるため、他の機能でもそのような配慮が欲しかった。
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■ P と N とは双子
PanasonicのFOMA端末を見て「おや?」と思うことは、メールのマークが細長い事だ。以前NECの端末を使っていたとき、メールマークが横長ではなく、縦長で不格好だったことが不満だったのだが、そのメールマークが画面に出ているのである。少し触ってみると、ダイアログの出方やフォントなど、全てNECと共通であることが分かる。もちろん端末のカタチが違ったり、多少の味付けによる差は出ているモノの、ベースとなる操作性などは全く一緒になっている。動作速度もこれまでかなり早かった504系にも引けを取らないくらい高速になっている。
F2051はもちろん、NECやPanasonicとOSは違う。中にはSymbian OSというスマートフォン向けのOSが搭載されている。この端末はとても使いやすいという印象を受けた。メニューの階層が分かりやすかったり、マルチタスク機能が上手に整理されている点などが上げられる。特に、関連する機能を相互に行き来できるようになっているサブメニューはとても秀逸である。さすが専門のOSを使っているだけのことはあるが、動作速度はNECやPanasonicのFOMAに比べると劣っている。
■ T9 も使用可能
NEC端末と言うことで、新しい日本語入力方法であるT9も利用可能になっている。これまで「ありがとう」と入力する際には、ダイアル入力の場合「1992000044444111」の16タッチ、、ポケベル入力だと「119221054513」と12タッチ打ち込んでいたが、この方式では「192*43」と6タッチで済むようになる。入力された母音から単語を予測して表示する仕組みになっていて、簡単な言葉や文章であれば、ある程度長くてもきちんと変換してくれる。この入力方法で面白い点は、ダイアル入力をしていた人もポケベル入力をしていた人も、苦労なく移行することができる点だ。入力すると、単語の予測結果を候補から選び、入力文字を確定する。それを変換にかけることになる。
実際に使ってみたんだけれど、パソコンのキーボードに対する手書き認識みたいなもので、ポケベル入力でかなり慣れている僕にとっては、やはり候補から選ぶという作業が入力に加わる点で、遅いと感じてしまう。また一端入力文字列を候補から選んで確定してから、再びかな漢字変換の変換にかけるという二層構造になっている点もストレスになる。予測結果を省いて直接かな漢字変換の候補を出せると、さらに良くなりそうだ。
P504i・P504iSでは用意されていた追加辞書は、やはりOSが変わったためだろうか、利用できなくなっていて、新たにまた追加されていくようだ。
■カメラ機能は中心ではない
カメラ付きであることが強調されているFOMAの新シリーズの中で、一番初めに発売されたF2051は、非常にポジショニングが分かりやすい使い勝手を提供している。例えばメールを送ろうとするとき、サブメニューに「カメラ」が用意され、その場でカメラを起動して撮影した写真を添付することが出来る。また電話帳を編集しているときも同様にカメラを起動して、対応した画像を保存することが出来る。このように、カメラ付きであることに注目して端末を使う場合には、非常に使い心地の良い、気の利いたインターフェイスになっているといえる。
これに比べ、P2102VとN2051の内部のソフトはそこまでカメラを中心に置いていないように思われる。F2051のように画像を添付しうるあらゆる場面でカメラ起動のメニューが用意されているわけではなく、マルチタスクで別の機能として呼び出す形でカメラを起動しなければならない。機能の使い勝手としては確かに一貫性があるのだが、F2051のように気が利いているとは思えない。そう考えると、あくまでカメラ機能はカメラ機能、通話やメール機能とは別ですよ、という意思表示の現れのように思えてくる。確かに携帯電話端末にとってはカメラ機能は新参者で、かつてのメール、i-modeがそうであったように、だましだまし、様子を見ながらの導入となるのは分からないでもない。この当たり、ケータイトップメーカーの作り方だ、と言われればその通りなんだろう。
■動作速度はかなり軽快
■テレビ電話
■i-modeはPDC i-modeとFOMA i-modeとでは別システム
■写メールと同じ使い勝手
■電池は?
■PDC対策とデュアルモード
■結局、FOMAはどうなのか