TAROSITE.NET: COLUMN

SFC的ウェブ日記とblogの温度差


by TARO MATSUMURA @taromatsumura 2003.12.17 03:36

 僕はネット界隈のウェブ日記とSFC的なウェブ日記とは少し違うととらえているが、そこをどう表現するかなかなか悩んでいて、まだ答えが出ていない。そんな中、糸口がつかめそうな文脈が出てきたのでクリップ。

 2人のblogのエントリーが出てきますが、どちらが良い、どちらが悪い、と言うことではなく、前提の違いから来る相違だという指摘です。時系列順に。

・taco-log: なんだこれ。
・bmblog: 10人の世論
・taco-log: トラックバックされましたこや

 ちなみに元の記事となった毎日新聞石川版のイラク戦争に関する10人へのアンケートについては、僕もはっきり言って「なんだこれ」と思った。これは僕の立場や感覚の上での率直な発言。bmblogでの指摘は、僕は持ち得なかったので、それを受けてさらに何を思うかエントリーしたりするんだろう。それにしても、新聞の紙面の上で10人はヒドイ、とかね。

 taco-logではMovableTypeを利用しているモノの、文章を公開している前提は、日記である。

・taco-log: トラックバックされましたこや

第一、ここは宣言したように日記である。

 taco-logでは「日記だ」と宣言しているとのことだが、RSSツールやアンテナによる更新記事のみの閲覧の場合は、この前提まで読むかどうか疑問だ。事実、僕もまだその宣言のエントリーを見ていない。記事単位でバラバラにされた状態で人目に触れるため、宣言の記事には遭遇しないのだ。

 ある程度の長さの文章であればサイトの「ノリ」が分かるが、今回のタイトル含め5行の記事ではその「ノリ」をつかむことは難しい。そして「ノリ」が分かっていたら触れられずに済んだか、というのが今回の視点。決してそうではなかった。

ぼくの記事に対するツッコミの角度がやや間違っていたとしても、ぼくはサイト閲覧者がリンクから飛んでニヤリしてくれればいいと思っているだけなので、そこにあんま突っ込まれても・・・という感じがします。

 これが、blog以前のSFCでのウェブ日記の前提だったのではないか。“読んでも良いけれど触れてくれるな”、という一種の儀礼的無関心の前提で日記を公開していた。ところがblogでtrackbackの受付を許可していたので、bmblogからのtrackbackが届いてしまい、その前提が崩された感覚を覚えた。その表れだな、と感じたのがこの表現。

はじめて知らない人にトラックバックされて、しかもそれが軽く批判的な内容で。ぼくはやや感情的?かもしれないが、やや不快な思いをしたことはたしかである。

なにか真剣に論じている場ならまだしも、あきらかに気を抜いてエントリーにまで突っ込まれてはたまらない。おそらくSFCアンテナから飛んだのだ?のは分かるが、土足で、っていう感覚がなんとも不愉快。

「土足でつっこまれるのは不愉快」というのはとてもよく分かる。しかもこの部分の前にさらに、

以下もっとむんむんと書きましたので読まないで下さい↓

と無関心の前提をさらに敷いている。それにもかかわらず、こんなに引用までしてしまってスミマセン。

 ただ本来なら、スミマセンと謝ることもないはずだ。僕もウェブ日記を「読んでも良いけど触れてくれるな」の前提で書いていた頃があったから。しかしblogにどっぷりの僕にとってはtaco-logも毎日新聞の記事と同じように、ネット上にある情報であり、他者からの示唆であり、(trackbackが送られるとはいえ)引用のソースとしては変わりないのだ。

 もしこんなマインドがbmblog側にあるとすれば、特にサイトのノリなど関係なく、ネット上にあった話題としてtaco-logのエントリーを扱うし、引用・trackbackもする。一方taco-logは、そういう土足厳禁を破るような無礼に対して、

ジョークが必要なのはそちらなのではないでしょうか。

うちのサイトのノリを悟れよ、という受け止め方をするのは当然だったのだろう。このあたりが自分の文章を公開する時のマインド、温度差として表れてきている部分だな、と感じている。

 その上でもう一度、先の儀礼的無関心と照らし合わせてみると、taco-blogさんの日記はとてもプライベートでありながら、しかし公開方法はものすごくパブリックであるという、ちょっと無理がある前提に置かれているのではないか。だからといってblogも同じ。プライベートだがパブリック。なんだなんだ、これは?

 だとしたら、少し退化した議論かも知れないが、ツールのチョイスにやはり意味があるのではないか、と回帰してきた。もともと、プライベートな内容をパブリックに公開する、と言う無理がある前提の上で、ウェブ日記は儀礼的無関心寄りへ、blogはよりコミュニケーティブな方向へ、それぞれサイトのトーンを決定しているのではないか。

 もしツールとしてblogをチョイスしたとしても、trackbackの受け入れをOFFにすれば、引用されたことを知らずに済むかも知れない。ただtrackbackがOFFだったとしても、引用されていたし、議論の場に引っ張り出されていただろう。ネット上に文章を書くというのは、そういうことなんじゃないのかな。自分の経験を振り返ってみると、いかにそういう部分に無意識にウェブ日記を書いてきたことか。ぞっとしてくる。


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