COLUMN | IDEA

Skypeとケータイの関係、Willcomのポジション

by TARO MATSUMURA - 2005.11.17 01:41

 先日SWさんと話していたことをぼんやりと思い出して、クリップ。SkypeがこれからWiMAXなどでどんどんモバイル環境にも進出してくるが、このときに何が起きるか、という話をしていた。

 僕は、ケータイが当時6000万加入だった固定電話との相互通話を可能にして伸びてきた経緯を考えて、Skypeがモバイルのインフラに載ったときに、世界中のPCとの無料通話が実現することになるわけで、Internet Online Peopleにとってはとても重要なツールになるのではないかと思う。ただここで、Willcomの広がりの現場で起きている「ケータイとの共存の関係」を結ぶのも悪くない。ただ、Willcomが先行してサービスを始めているが、Skypeの方に学ぶべき点があるかもしれない。

 CNETのブログ「通話がしたい。- ウィルコムの新端末に興味津々」というエントリーを書いた。まさにこれはケータイを解約せずにWillcom端末も契約しようという(Willcomがねらい通りの心理が含まれた)1行のケータイメールをもらって起こした約3000文字だったのだ。迷っている理由は誰が無料通話の相手だか分からない、という点。無料通話をするためにWillcomに契約しようというのに、誰と無料通話ができるのか分からないのではなかなか足が向かないじゃないですか。

 Skypeは他のインスタントメッセージングサービスのように、コンタクトリストを持っていて、それがPC上でもモバイル上でも共有されれば、簡単にPCの時の無料通話の相手とシームレスに会話をすることができるようになる。ネットの世界で1つのコンタクトリストに複数のクライアントからアクセスするなんていうのは、当たり前の話なんだけれども、ケータイの世界ではなかなかそうはいかない。やはりキャリアを乗り換えたら、「お知らせサービス」っていうのをDoCoMoやauが提供しているくらいだから。

 結局電話帳のイノベーションへの期待、という話になってしまうんだけれども、少しまた違うポジショニングの話として、Skype端末が使い物になるようになったとき、ケータイとSkype端末を、ケータイ+Willcomのように、2台持つか?という話。

 仕事とプライベートで分ける、というビジネスユースにとっては、2台目をDoCoMoではなくSkypeで統一するということは考えられる。ただその場合、DoCoMoやKDDIの法人営業のように、きちんと社内システムから面倒を見られるような母体がお粉罠蹴れな張らないかもしれない。あるいは低価格で攻めていくことで若年層に対しての唯一のモバイルになれるかもしれないが、決してブランド崩壊につながった「PHS 新規0円」のような世界を作り出してはならない。

 と、書いて思い出したけれど、「PHSはチープでイケてない」と烙印を押した世代(1978〜1983年生まれくらいの世代)が、再びPHSであったWillcomを手に取ろうとしているのだから、これは結構スゴいことにも見えてきますね。


Author

松村太郎 Taro Matsumura

Taro's Portraitジャーナリスト・企画・選曲。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。ビジネスブレイクスルー大学講師。テクノロジーとライフスタイルの関係を探求。モバイル、ソーシャルラーニング、サステイナビリティ、ノマドがテーマ。近著に『タブレット革命』『スマートフォン新時代』など。 read more & contact

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