TAROSITE.NET: COLUMN

Windows Vistaはデジタルライフの指南役になる


by TARO MATSUMURA @taromatsumura 2007.01.30 11:33

Digital Life Maison #17
Digital Life Maison #17
by TARO MATSUMURA at Nishiazabu, Tokyo

 Windows Vistaが発売された。僕は1月15日の記者発表やその週19日に西麻布に設置されていたWindows Vistaの生活空間でのプレゼンテーションスペース「Digital Life Maison」にお邪魔させていただいたりして、Windows Vistaには触れてきた。ほぼMac、ちょっとWindowsという生活をしている僕からすると、Windows Vistaはインパクトの薄いイベントじゃないか、と思っていたが、そうでもないんじゃないか、と感じる瞬間が多々あった。

 Windows上でデザインや音楽やビデオと言ったハイ・アマチュア向けだったりプロ向けのソフトを導入して作業をしている人たちにとっては、コンピュータを買い換えるタイミングが迫っていない限り、向こう6ヶ月から1年はスルーをオススメする。Windows Vistaに限ったことではないけれど、ソフトがきちんと対応しているか? 現在のマシンパワーで対応できるか? という心配をしたり、そもそも環境を変える暇がない、といった実情に即したアドバイスだ。

 けれどもホビーユースで使っている人、ライト・ユーザーにとっては、Windows Vistaは完全にオススメである。

 自分がMacユーザーだからWindowsとMacを比較する瞬間は多々ある。たぶんMac OS XとWindows Vistaを現段階で比べてみても、Mac OS Xの方が優れたOSだと答えてしまうことは間違いない。

 例えばOSの画面描画をきちんとグラフィックスチップに振り分けるだとか、文字はキレイか? だとか、派手な演出でのウインドウ切り替え(Macの方が一覧性が高くて使いやすいけれども)ができるかだとか、写真の取り込みが簡単にできてプリントやアーカイヴがワンタッチかどうか、ビデオ編集からDVD書き出しのワークフローが実現できるか、使いやすいメールソフトとブラウザがあるか? アカウントのセキュリティはどうなっているか? だとか。

 このあたりの問いかけをすれば、Mac OS Xは数年前から対応している話ばかりで、Windowsの世界でもやっとこれらに対応したのか、と待ちくたびれた感すらする。けれども優劣の問題ではない。もはや世の中のほとんどのコンピュータがWindowsで動いていて、そのWindowsがこれらのユーザー体験に対応したことが、とても歓迎されるべきではないか、と思っているのだ。

 よく新聞記事なんかでも、「Vistaをどのように売ればいいかわからない」と扱いに困る販売店の様子すら伝わってくるけれど、ここ数週間の出足でどれだけ売れるか、と言うことではないと思っている。

 2005年2月10日、今から2年近く前にCNET Japanのコラムでこんなことを書いた。AppleのiLifeウェブサイトにも参照された下り。

・CNET Japan: Macに踏み切るきっかけとその後  -  このように使い始めたきっかけ、使い始めた後に見出した気に入っている点は様々だが、そんな彼らが口を揃えて言うことは、「音楽や写真やビデオの楽しみ方が変わった」ということだ。購入すると初めからインストールされているiLifeソフトウエアは、テキストを主体にコンピュータを使っている人に音楽や写真の管理を、文字の多いプレゼンテーションスライドに偏りがちだった人には写真のスライドショーという面白さを、プログラマにはDVD編集を、それぞれもたらした。

 OSは僕はプラットホームであるし、何かするために利用する基本的な「サービス」、もっと言えばコンピューティング環境での空気みたいな存在でしかないと思う。特にWindowsに関しては。そこについてつべこべ言うこと自体が無意味かもしれないけれど、ネットとメールだけしか使わないユーザーにとっては、空気が何をしてくれるか、と言うところも重要だと思うのだ。

 そんなWindowsがファイルのタグ付けや写真・ビデオと言ったメディアへの対応をきちんと果たしている様子は、デジタルメディア体験に対するとてもよいエデュケーショナリングの風景に映る。その意味で、ライトユーザーにWindows Vistaが完全にオススメだ、と考えている。

 ではインターネットについてはどんな提案性やソリューションが用意されているのか?(どうもWindows VistaとWindows Liveの温度差ばかりを感じてしまう)という点や、Windows AeroのセンスのないAlt+Tabによるウインドウ切り替え、Windows Media Centerに関するリビングPCの日本でのライフスタイル提案など、課題となる点はたくさんある。

 そんな課題も何のその。それ以上にこれはデジタル・ライフスタイルにとってとても大きな布石になりそうだ、と思うのだ。


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