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『タブレット革命』は起こったのか? 1周年記念企画 #tapera


by TARO MATSUMURA @taromatsumura 2011.09.10 23:37

 『タブレット革命』を振り返る企画のスタートです。

 2010年9月10日に、初の単著である『タブレット革命』をアスキー・メディアワークスから出したので、ちょうど今日で1年になる。今日から1週間くらい、この本について振り返りをしていきたいと思う。例えば、毎日ブログを書こう!という時のネタ切れ防止策としてご活用頂いても良いかなあ、と思います。

 なお、このシリーズは、iPadmonolithカテゴリーに収録されていきます。

まず初日の今日は0ページ目、つまり表紙とタイトルだ。

タブレット革命 - iPad登場で分かった"板型PC"の破壊力 / 松村太郎

 多分明後日は目次の話になるはずなので、モレスキンに書いたメモを紹介しようと思うが、実は書き始めて、「タブレット革命」というタイトルになるまでは、

「iPadが変えた7つのこと」

という原案をつけて、それにめがけて原稿を書いていた。なぜ7つだったのか?と言われると割と何となく7つくらいあるんじゃないか、と思ってスタートしたのだが、割とちょうど良い数字だったのではないか、と思う。このとき書籍を書く経験なんてまるでなかったので、「192ページくらいの書籍にすると章立てがこのくらいで云々…」といった想像もあまり湧いてなかったわけだ。

 そもそもこの本を書こうと思ったきっかけは、2010年4月5日に、2日前に発売されたiPadを手にした瞬間の大きなインパクトだった。多分僕の中でiPadに触れていろいろなモノの概念や価値観が変わった。それをストレートに欠こうというのがこの本の趣旨だったので、言うなれば「iPadが(僕を)変えた7つのこと」なのか、「僕がiPadで変わった7つのこと」という方が適当だったかもしれない。

 原稿が書き上がって、Androidタブレットの話題なども出始めていて、「iPadにフォーカスしすぎない方が良いのでは?」という編集者からの提案にも納得して「タブレット革命」というネーミングに変えて出すことになった。表紙は、僕がiPadのことを当時「モノリス」みたいなインパクトで受け入れていて、と言う話をしていたのでそのイメージでした。

では、実際、「タブレット革命」は起きたのか?

 現状、結論から言うと、未完の状態だと思う。当時この書籍を書いていたときの想像に比べて、世界的にはAndroidタブレットが伸び悩んだこと、そして日本ではiPadも含めて期待外れの状態であることだ。

 前者については、Tegra 2などのデュアルコア系チップとAndroid 3.x系が搭載されるようになって、製品も使い勝手も劇的に改善してきている。しかしまだまだiPadの大きなシェアの前に苦戦を強いられている。ちょうど書籍が出る直前の2010年8月、Androidタブレットを製造するAcerは「iPadのシェアは20%台まで落ち込む」とコメントしているが、実際はiPadのシェアを70%台に落とすにもなかなか良い手立てが打てていない。

 アメリカの航空会社や空港、ビジネスが盛んな都市部に行くとiPadを見ないことはまずない。そしてKindleも共存している。iPadかKindleかAndroidか、という問題以前に、薄くて画面が大きなデジタルデバイスを持ち歩くこと、そこでコンテンツを消費することが日常になっている様子を見ることができる。もちろん無線環境などが整っていることは前提ではあるけれど。

 一方日本市場においては、ソフトバンクのiPad、ドコモのGalaxy TabとOptimus Pad、KDDI/auのMOTOROLA XOOMと、キャリアがタブレットをそれぞれ担ぐ、という体制が整うのも遅かった。ましてやそれ以外のチャネルできちんとキャラクターが立っているのはiPadだけという状況だ。やはり代名詞になるiPadのブランド力の強さを物語っているというところだ。

 そのiPadも日本人が待ち望んでいたMacBook Air 11インチと比較されて、Macが選ばれがちだ。Lion登場でMacBook Airが「メインマシン」としていける、という認識すら感じているため、ますますiPadから手が遠のく。

 そんな様子を見ていると、あまり「タブレット」が革命的な状況を作り出しているとは思えない、というのが正直なところだ。もっとたくさんの人の手に渡り、もっとたくさんの人の生活の中に入り込んでいくことが重要かも知れない。

 今回の振り返りは、1つずつの変化をおさらいしながら、じゃあどうすればもっと人がタブレットを手にするようになるのか、と言うヒントも考えていければ良いのではないか、と思いました。

 また明日。


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