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HTC Cha Chaに触りながら考えるコミュニケーションとサービス


by TARO MATSUMURA @taromatsumura 2011.08.01 17:28

HTC Chacha

 先日ロンドンで、山脇さん(@waki3)が、HTC Cha Chaをゲットしてきて、少し触らせてもらった。触ってみて、「ぜんぜんこれ“だけ”でいいじゃないか」という割り切り感が出てきた。その後にWindows Phoneに触れたからWindows Phoneの方が良いな、と思ったけれど、その理由も共通している。

 僕がケータイを使い始めたのは1997年ごろ、ドコモの端末を持って、ショートメールをやっていた。1通あたり電話料金30秒分くらいがかかっていた。センターに電話をかけて、ダイアルトーンで文字を打ち込む、いわゆるポケットベル打ちと同じことを、端末が勝手にやってくれるという仕組みだった。

 そのため、同じキャリア同士では送信が最適化されているため、キャリアを超えてはコミュニケーションが生まれず、高校3年のクラスでは、前半分がドコモ、後ろ半分がIDOにばっさりと分かれ、その間にはケータイのコミュニケーションが生まれなかった。その後i-modeやスカイメールなどが登場して@付きのメアドが使えるようになり、キャリア感でもメールのやりとりが生まれた。

 というところから始まり、先月から電話番号でやりとりするSMSがキャリアを超えて相互送受信できるようになった。キャリアのワクを超えて、というけっこう意味があることなんじゃないかな、と思っていたが、余り話題にならなかった。無理もない。そもそもケータイメールではもはやキャリアの壁はなくなっていたからだ。

 しかし「キャリアの壁がない」ということはまた別の意味をもたらすかも知れない。ソーシャルメディアの存在だ。TwitterやFacebookなどのコミュニケーションツールがさらに普及してくると、ケータイのキャリアかどうか、スマートフォンかガラケーか、だけでなく、モバイルなのかパソコンなのか、という境目もなくなってくる。

 事実Facebookはスマートフォンからもパソコンからもアクセスができ、ここに届くメッセージはどちらからでも都合の良い方で読み書きができる。TwitterもFacebookもキャリアの垣根だけでなく、ネットワークやデバイスの垣根も越えて、コミュニケーションを統合してくれている。UC、なんてビジネス界隈で言われていることが、カジュアルなコミュニケーションのレベルでも起きている。

 さてHTC Cha ChaのFacebookボタンは、Facebookに関するコンテクストメニューみたいなモノだ。例えば、カメラで写真を撮ってこれを押せば、すぐFacebookに共有できる、みたいな感覚だ。他にもFacebookにはメッセージやチャット、ノート(ブログ)なども備わっており、いずれもキャリアサービスを使わず、最も友人がたくさんいるであろうFacebookのプラットホームへ直接アクセスができることを意味する。

 スマートフォンを使う上で主目的が友人とのコミュニケーション、と言う人にとって、HTC Cha Chaは非常に現実的であり、複数のソーシャルメディアを上手く束ねたい、と言う人にとってはWindows PhoneのPeople Hubもまた、シンプルな方法だ。一般のAndroidやiOSのスマートフォンみたいに「何でもできます」ということでも、キャリアが提供する面白い動画や画像などのコンテンツでもないかも知れない、と思わせてくれる。

 日本でHTC Cha Chaがすぐ登場するわけでもないが、今まで割と一体的に提供されてきたコミュニケーションと通信、コミュニケーションと端末、モバイルOSと端末という関係性が剥がれつつあって、別の形で再統合されようとしているんじゃないか、と考えている。


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