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iPhone、IS03、Galaxy Sで見えてくるスマートフォンのトピックについて


by TARO MATSUMURA @taromatsumura 2010.10.05 17:33

docomo + Samsung Galaxy Press Event 10月4日にauがシャープ製で日本のケータイの機能を意欲的に盛り込んだIS03、10月5日にはドコモがサムスンから調達したグローバルで人気のあるモデルであるGalaxy Sという、Android搭載のスマートフォンをリリースした。これにiPhoneを有するソフトバンクを加えて、スマートフォン市場の方向性が少し見えてきた。

まず問われる端末のパワーとポジション

 早速Galaxy Sに触ってきたが、Android 2.2を搭載する恩恵を最大限に発揮する、非常に軽快で快適なスマートフォンだ。iPhoneの動作も快適そのものだが、iPhoneはむしろ質感を持たせるために少しウエイトをかけているのかな、と思わせるほど、Galaxy Sの動きはすばしっこい。有機ELのディスプレイもキレイだし、文字入力の反応も良好。

 Xperiaがコンセプチュアルで凝った新エンターテインメントデバイスだとすれば、Galaxy Sは純粋なAndroidスマートフォンとして楽しめる1台といえる。そしてドコモの山田隆持社長は「3万円を切る価格で」とコメントしている。

 簡単にデモしたビデオをご参照。

 一方、auが発表したシャープ製IS03は周囲からもとても評判が良い。Androidのバージョンは2.1だが、実はこの端末を待っていた人にとってはそんな事はどうでも良く、これまで使っていたケータイの機能であるワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信、@ezweb.ne.jpのケータイメールが使える点が重要。普通のフィーチャーフォンの1つのチョイスとして選択できれば、台数としてかなり期待できる。

 迎え撃つソフトバンク・iPhoneは少し心配だ。

 世界中でAndroidが席巻している動きが日本にも半年遅れで入ってきているが、依然として品薄、白が未登場という状況(これは予想外だった)では年内を乗り切れるとは思えない。そしてドコモやauのようにネットワークインフラのリスクが少ない彼らがスマートフォンに本腰を入れると、iPhoneと言うよりソフトバンクがきつくなってくる。

 とはいえ、日本において3年先行していたこと、アプリ開発については依然として活発であること、そして何より、ソフトバンクがギーク〜ビジネスパーソンだけでなく、アート、ファッション、学生へのマーケティングをすでに行ってきていることで、”ソフトバンクの”iPhoneはドコモ・auに比べて1年分のアドバンテージを持っていると考えている。

 また、iPhoneの体験を支えているもう一つの、そしてAndroidの課題でもあるユーザー体験の要素が残されいる。


ソフトウエアの進化を享受できるかどうか

 スマートフォンの本質である「ソフトウエアによる進化」のうち、ユーザーのライフスタイルやワークスタイル、目的、趣味にフィットさせるのがアプリだ。端末の元々のポテンシャルはさることながら、アプリによって進化させたり、自分の好きな形に変えていけるかがポイント。

 つまりいかに簡単にアプリを探し、見つけ、追加して楽しめるのかが重要になってくる。もちろん、詳しくないユーザーにとってどうやってアプリを体験してもらうか、というお膳立ても必要で、iPhoneを有するソフトバンクも力を入れている。

 iPhoneの場合、iPodやパソコンも含めて、AppStoreとiTunes Storeの共通のApple IDにクレジットカードかiTunesカード(プリペイド)を登録すれば、1つのアカウントで音楽・ビデオ・電子書籍(日本ではまだ)・アプリを購入することが出来る。シンプルだ。

 ドコモの場合、Androidが持っているAndroidマーケットに加えて、アプリやFlashコンテンツはドコモマーケット、音楽はmora touchが必要になってくる。そしてGalaxy SではSamsung Appsというメーカーのアプリダウンロードも増えてしまい、ちょっと体験としてばらけてしまっている。

 auはau one Marketをコンテンツプロバイダ向けに開かれたマーケットにする他、すでにブランドとして立っているLISMOのAndroid版でコンテンツのダウンロードも出来る。もちろん、ケータイ料金と一緒に課金できる仕掛けで、いくつもクレジットカードを登録せずに「auかんたん決済」でシンプルに使える。

 IS03の日本固有のスペックと、au one MarketとLISMOの組み合わせは、体験の面でも日本のケータイからシームレスに移行することが出来るデバイスとサービスになるだろう。


Appleの次の一手、日本のメーカーの次の一手

 いよいよニュースが薄くなってきたAppleのiPhoneとiPadだが、iPhoneがマジョリティでなくてもAppleがビジネスを拡大することが出来るチャンスは大いにある。やるかやらないかと言われたら、僕はやるんじゃないか、と思うのだが、Android向けiTunesの提供だ。

 Windows向けiPodを提供したように、アプリとしてのiTunes Storeとジュークボックス機能であるiPodアプリをAndroid向けに提供し、Androidユーザーのエンターテインメントを支える役割を担うようになるのではないか、という「予想」だ(あくまで予想!)。

 Androidがオープンならば、おそらく遮られることもないと思うし、(ソニー系の楽曲がない日本を除いては)多くのユーザーに受け入れられるアプリ&コンテンツストアになる。考えれば考えるほど、あんまり突飛な予想じゃないな、と思えてくるだけれども。

 最後に、日本のメーカーについて。シャープはとても良い仕事をしていると思うが、次にすべきは大いにサムスンを見習うということだ。

 ドコモとサムスンのプレスの質疑応答で、ドコモ向けのGalaxy Sは韓国版のモノからFMラジオと韓国の地デジ受信機能、テザリング機能を削除して提供するというコメントがあった。本国がベストパフォーマンスを発揮するエリアで、海外にはその国の事情に合わせながら製品特徴を最大限にアピールする戦略で、世界で500万台以上、2秒に1台売れる大ヒット端末に育てているのだ。

 例えばIS03からワンセグを取り除き、おサイフケータイをNFC対応にするアレンジを加えて海外に売り歩いても良いはずで、ぜひ取り組んで欲しいビジネスだ。あとは、スマートフォンの足音が全然聞こえてこないパナソニックさん、ぜひ頑張って下さい。

 僕は個人的に、モバイルがスマートフォン化していく未来像が盛り上がることに期待をしている。デバイスやサービスがグローバルになり、世界とつながりを持つことは、我々の生活やビジネス、ひいては日本の国の将来にとって良い刺激になると思っているからだ。その中で、日本らしさ、自分らしさというオリジナリティを「選択」するようになれば、と切に願っている。


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