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葉虫 Leaf Beatles: Micro Presence 2 / 小檜山賢二 @KenjiKohiyama


by TARO MATSUMURA @taromatsumura 2011.10.04 22:33

Dr. Kenji Kohiyama, Micro Presence Photographer

葉虫 Leaf Beatles: Micro Presence 2/ 小檜山賢二 先日、大学の恩師である小檜山賢二先生のスタジオへお邪魔してきた。昆虫写真家として2作目となるマイクロプレゼンスの写真集『葉虫』がリリースとなりました。写真なのに、今にも動き出しそうな迫力を体験することができる。

 ぜひ、一度、手にとって開いてみて下さい。

 前作よりも少し大きめの体を持つ虫が多いハムシ。同じ種類の仲間にカミキリムシがいて、おそらくカミキリムシの方がメジャーな名前かもしれない。普段目に見えないサイズの昆虫の微細な構造から、進化や生態を感じ取ることができると思うと、このマイクロプレゼンスという手法の楽しさを感じることができる。

葉虫 Leaf Beatles: Micro Presence 2/ 小檜山賢二

 小檜山先生の写真集で個人的な萌えポイントは、原寸大の昆虫がページに印刷されていること。こんな小さな虫を、何でこんなに大きく、しかもデジタルカメラだけで映し出すことができるんだろう、と不思議に感じるのだが、そこは写真家の技術と、デジタルとアナログのアイディアなのだ。

 光学の特性、つまりピントをずらしながら撮影するアナログのワザと、それをデジタルで合成していくワザのかけ算によって、マイクロフォトコラージュという手法が構成されている。3Dモデリングではないが、全てのパーツにピントが合っていて、今にも動き出しそうな迫力はここから作られている。

 察しがいい人ならピンと来るかも知れないが、事実、この「写真」は、動かすことができる。ピントとはつまり奥行き距離の情報を持っているわけで、どの箇所がどの距離でピントが合っているかが分かれば、その写真には三次元座標の情報が残されていることになる。つまり、本物のテクスチャのまま、それを簡単に動かすことができるのだ。

 ついデジタルのモデルで全て作って行く方が動かしやすいのではないか、と思いがちだが、まだまだアナログの光や道具の特性を活用することによって、より面白い表現や効率的な技術を作り出すことができるわけだ。デジタルとアナログのいいとこ取りは、その手法そのものからして不思議な魅力を放っている。僕がデジ・アナぎりぎりの世代だからかも知れないけれど。

 小檜山先生は実は中学の大先輩でもあり、先日のぞきに行った母校の「労作展」で取り組んだことを続けて、ついにはプロフェッショナルになったと思うとすごいですね。ちょっとしたコツは、「自分で続けるプラットホームを作る」と言うこと。学生時代の『趣味を仕事的に、仕事は趣味的に』という言葉が心に残っているが、この「趣味を仕事的に」という部分は、趣味の仕組み化、プラットホーム化のことを指していたのか、と納得したような気がした。

 と言うことで、改めて、新作の「葉虫」、ぜひ書店、Amazonでチェックしてみて下さい。



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