TAROSITE.NET: REVIEW
帝都東京・地下の謎86
by TARO MATSUMURA @taromatsumura 2005.05.16 04:40
『真下正義』はまっすぐ見てしまうと正直消化不良を起こす作品だった。しかし視点を変えると大変興味深い世界へ連れて行ってくれる。特に、トーキョーで生活している人にとっては、の話。
映画の中でトーキョーの地下鉄のからくりのような部分が扱われているが、地下鉄に限らずトーキョーの地下にスポットを当てているのがこの本。
秋庭さんは2002年にもトーキョーの地下についての本を出しているが、この本は帯にもあるように、トーキョーの地下に関する疑問や仮説のカタログである。2~4ページに1つの疑問や仮説を紹介していて、新旧の地図や建築許可の資料などから、その仮説を立てたポイントを紹介している。
その多くが関東大震災以降にプランされ、戦前に密かに建築されたものであった。日頃生活をしていて、妙にカーブが多い地下鉄の路線があるだとか、京王線・都営新宿線・丸ノ内線・銀座線・大江戸線・京成線が広軌(新幹線でも使われている幅の広いレール)であるとか、溜池山王駅の連絡通路が坂になっているだとか、地下鉄を使っていてちょっとでも気になることがあったら、この本に当たってみると良いかもしれない。
疑惑・仮説としているのはそれこそ明快さに欠けるかもしれないが、軍機保持や守秘義務などの関係などから明言したり出来ないこともあるのかもしれない。とはいえ、資料もしくは視点を提供してくれる本として、とても楽しめる1冊。やっぱり『真下正義』を見た後に読むことをオススメします。
『帝都東京・地下の謎86』
秋庭俊 - 洋泉社
Twitter Update
Related Article
Trackback
- URL:
http://upwest.org/mt/mt-tb.cgi/2016