REVIEW

Jabra STONE - 効率性と電力のアイディアを込めたデザイン

by TARO MATSUMURA - 2009.10.30 20:04

Jabra STONE

 Jabraから登場した新しいBluetoothヘッドセット、Jabra STONE。小石のような筐体から取り外すと、耳をモチーフにした勾玉のような非常にコンパクトなヘッドセットが出てくる。連続通話は2時間だが、この取り外したDock部分にもバッテリーが仕込まれていて、Dockに収めれば本体を充電し、連続通話6時間まで伸ばしてくれる優れものだ。

 本体は右耳専用になっていて、Jabraのロゴのあたりにはボタンが、その周辺にはタッチセンサーが仕込まれており、通話開始・終話やボリューム調整も指先でこなすことができるようになっている。また片耳用ながら、iPodやビデオのオーディオを聴くこともでき、通勤時のPodcast視聴にも活用できる。

 しかしやはり、Dockがバッテリーを持っているという特徴は、本当に素晴らしいと思う。このアイディアは、Bluetoothヘッドセットが抱えていた問題を良いデザインで解決しているからだ。

Jabra STONEJabra STONE

 Bluetoothヘッドセットに求めるものは高音質とコンパクトさ、軽さである。耳につけておくものだ。重たいと付け心地に左右される。一方で、小さすぎると電池の容量を小さくせざるを得ない。また充電器を持ち歩くのもスマートじゃない。

 そこでサブバッテリーを「ケース」という持ち歩く必然性があるパッケージに収めた。このケースからして、つるんとした小石のようで美しい。このアイディアは、サステイナビリティとデザインに関する先進国、デンマークだからこそなんじゃないか、という印象である。

 昨日デンマーク大使館でJabra STONEの発表会のトークセッションに参加してきた。greenz.jpでおなじみの鈴木菜央さん(@suzukinao)と、Nicolai Bergmannさんの奥様で、ミッドタウンにあるデニッシュセレクトショップsumuのプロデューサーをしているアマンダさんと一緒とご一緒だった。

 鈴木さんはデンマーク・コペンハーゲンでの滞在の経験を、そしてアマンダさんはショップのプロデューサーとして日々触れているデニッシュ・デザインを、それぞれ教えてくれた。

 まずデンマークのライフスタイルは、どうしても長い冬があり室内で過ごすが長い特徴がある。そのためインテリアや道具のデザインへの気遣いは、その長い冬をいかに快適に、心地よく過ごすか、という大きな関心事なのだそうだ。そこでむやみに変化がない、普遍的な良いデザインの追求がなされているという。これを鈴木さんは「幸せになるデザイン」と指摘していた。

Coffee Pod and Table アマンダさんが紹介してくれた、長く愛されている黒くて背の高いコーヒーポッドにも生活の知恵がある。

 「たとえば友人を家に呼んでいるとき、部屋の片づけがやっと終わって、友人が来てからコーヒーを入れる、では時間がもったいない。そこで保温性が高くてテーブルに置いておいてもおしゃれなコーヒーポットが必要になる」

 ということを当然のように指摘する。話し始めるまでにかかる時間、冷えないコーヒー、おしゃれなテーブル演出、どれをとっても、友人との時間を充実させるためには必要な要素であり、だからこそ良いデザインのコーヒーポッドが長く愛されているのだという。

 また新しいデザインのコーヒーテーブルは、コンパクトで取っ手があって持ち運び自由。どれも円形をモチーフにしているため、Jabraも含めて、並べた姿もとても親和性が高い。ポータブル・デニッシュ・デザイン博覧会を目の前で見せられた感覚だ。

 またデンマークは自然エネルギー率が高い国家であり、国を挙げて、あるいは生活の中で、いかに効率的にエネルギーを使うか、という点に気づかっている国でもある。ただ単にエネルギーを節約することだけでなく、必要な分をいかに便利に使うかという視点。

 この視点がJabra STONEの、キャリングケースにバッテリーを内蔵し、充電ドックに模してしまうというデザインを作り出しているのではないだろうか。

 そしてこのJabra STONEのもう1つのポイントは、最大8台のコンピュータやモバイル機器を登録できる点。つまり、自宅のiMac、モバイルのMacBook Air、ポケットのiPhoneを1つのJabra STONEで利用でき、2台まで同時に待ち受けることもできる。自宅ならiMacとiPhone、出先ならiPhoneとMacBook Air、といった具合で待ち受けていて、SkypeやiPhoneの通話をハンズフリーでこなせる。

 この体験は非常に破壊力があり、この製品への可能性を大きく感じるところだ。

 以前ご紹介したJabra Halo(ステレオヘッドフォン・ヘッドセット)、今日1日使っていたApple Magic Mouseなどなど、Bluetooth製品がどんどん手元に増えてくるんだけれど、同じカテゴリーのものでも、使うシーンが変わると使い分けられる点が楽しくなってきた。

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