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「どこで学ぶか、よりも、誰と学ぶか」cyta.jpが目指す学びの流通市場化
by TARO MATSUMURA @taromatsumura 2011.06.16 19:14
2011年6月15日にコーチ・ユナイテッドが正式にオープンさせたcyta.jpは、1000人を超える登録されたコーチの中から、自分にぴったりなプライベートコーチを見つけることができるサービス。このサービスを4年かけて作ってきたのが、同社代表の有安伸宏氏。
というのも気恥ずかしいけれど、高校・大学の後輩でもあり、よくいろいろなディスカッションをする相手でもある。そんな彼が今まで「何やってるの?」と聞いてもごにょごにょとうやふやにしながらじっくりと暖めてきたのが、Cyta.jpなのだ。では、話を聞いてみよう。
---なぜ「学び」に取り組もうと思ったんですか?
卒論がe-learningだったんです。それで学びという分野への取り組みをビジネス化したい、と思っていて、4年前から準備を進めてきた学びのマーケットプレイス、いわば学びを流通させる学びのeBayと言ったところでしょうか。
実はCyta.jpの第一号の先生が僕の弟なんです。大学を1年でやめてドラムを猛練習していたら、スタジオミュージシャンになれて、Webで生徒さんを募集したら、すぐに10人付いた。検索だけで意外と生徒がつくんだな、と。いう発見でした。教材、カリキュラム、校舎なし。先生だけがいればいい。実は最もシンプルな学びのスタイルがこれなんですよね。
---シンプルな学びのスタイルに必要なものとは?
Webで情報があふれる時代、「どこで学ぶか、よりも誰と学ぶか」が重要なんです。コンテンツはどこにでもある。Googleで調べられる。けれども、どうやればいいのか分からなかったり、ひとりではモチベーションが持たない。つまり足りないのは情報ではなく、学びのコンテクストだと言うことに気付きました。
学習が行われる状況がとても大切なことであり、こういう資源をいかに作るかがポイントなんです。深くレッスンして行くと、生徒は人生が変わる体験をするんですね。先生自身のモチベーションにもつながる。なのでCyta.jpではプライベートレッスン、プライベートコーチにこだわっています。
世界でもC2Cのマーケットプレイスはすごい勢いで登場していて、シェアやユーザー間でのやりとりが活発化してますよね。しかし学びの流通市場は成功していないんです。おそらく、Web的に、あるいはバイラルに、という方向性ではない何らかの要素が必要で、その資源こそが競争の源泉になると考えました。
---初期の立ち上げ戦略が違う、ということですね。
最初の先生の質をいかに高めておくかが大切なんです。例えば、誰でもが先生になれる場所で、みんな習いたいと思うか?それは違うと思うんですね。先生の質が高い、と言うコミュニティを作る必要があると考えました。
そこで、先生になりたいと応募した人の全員と会っているんです。1500人が毎月来て筆記試験や面接をしながら、時間やお金をかけて先生をリクルートしています。例えば書類や先生本人のパフォーマンス、ポートフォリオ等を見ます。そして筆記試験を経て、面接や模擬レッスンなどを行ってもらい、始めてCyta.jpの登録コーチになることができます。だいたい、100人中11人が合格します。
プライベートコーチなので、一緒に取り組む姿勢やコミュニケーション能力などは非常に求められます。このような努力をして、初期のよい先生のクラスターをしっかり作り上げることに注力している
---システム面での工夫は?
バックエンドシステムを作り込んでいます。アフターフォローはとても大切で、最大の満足度を示す指標は、その生徒さんがその先生でレッスンを続けてもらえることです。
レッスンが終わったら、先生がレッスンノートをケータイから書き込み、学習記録がきちんと残るようになっています。例えば今習っている先生に飽きて来たら、他の先生に引き継ぐこともできるんですが、カルテで引き継ぐことで、生徒のレベルや目標などを新しいコーチにも的確に伝えます。
「学習履歴」=「レッスンカルテ」に、Facebookのようなウォールを採用して、コーチにも書き込んでもらう事で、モチベーションをアップさせているのです。
---レッスンの進捗なども分かるシステムなんですね。
レッスンについては、Web寄り、あるいはリアル寄りのどちらに振るか、常々考えさせられています。しかし海外を見ると、Web寄りのサービスは閑古鳥状態でうまくいっていません。やはりリアルなレッスンを主体とした、それをしっかりとサポートするシステム、という関係性で進めていく必要があるのではないか、と思います。
---コーチも、働き方の提案として新しいですよね
ほとんどの人が仕事を持っている人です。休日や隙間時間にレッスンをするという人が多いですね。お金のため、というよりは、教えることに生きがいを感じている人が多いように感じています。
目標としては、働き方としても、ならい方としても、プライベートコーチを当たり前にすることです。
また「やりたい!ならいたい!」とモチベーションが芽吹く瞬間もサポートしていきたいと思っています。
ここではWebにある動画が非常に大きな武器になると思っています。例えばブレイクダンスを習い始めた人に聞くと、オタクの人がかっこいいブレイクダンスを踊っていて、やりたいと思った、と言う人もいます。そこで先生にはブログをつけてもらって、そこに出てくるアーティストや、その分野で有名な人をタグにし、動画を自動的に検索する仕組みをつけました。こうしてやりたい、と思う気持ちを引き出す工夫も進めています。
---Cyta.jpはきっかけが与えられる人の集団になってますね
そうですね。習う前の人にもっとリーチしていけたら面白いと思っています。やってみたいな、と思ってもすぐにできないことが多いのが現実で、新しいことを始める敷居はものすごく高い。
今までの生活に新しい時間を割りこませることが大切ですが、そのための努力はサイトの中でも惜しまず進めていこうと思っています。先生が顔がわかったり、ブログを書いていたりというのは全部敷居を下げるためです。
よいきっかけを与えられれば始められるが、そのキーとなるのは人。プライベートコーチのコンセプトも含めて、人とその関係性という資源を充実させながら、成長させていきたいと考えています。
---ありがとうございました。
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