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LinkedInはキャリアを自分で管理し、学び続けるための仕事効率化ツール - Joi Ito
by TARO MATSUMURA @taromatsumura 2011.06.16 18:35
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LinkedIn(www.linkedin.com)は米国のビジネスSNSとして知られているサービスで、2011年5月18日に株式上場をし、予想を遙かに上回る1株45ドルで売り出され、LinkedInの時価総額は42.5億ドル(約3500億円)に達しました。
ちょうどIPO当日の朝、創業者のReid Hoffman氏に電話をかけていたのが、今回インタビューした伊藤穣一氏(Joi)。「ちょっと待ってて、今からニューヨーク証券取引所の鐘を鳴らしに行かないといけないから、後で話そう」というフレーズはとても印象的です。
伊藤氏についての最近のビッグニュースといえば、マサチューセッツ工科大学(MIT)Media Labの所長に就任したこと。日本人として、そして大学を中退して学位を持っていない人としては異例の抜擢であり、副所長も日本人の石井裕氏であることから、とても面白いことがこれから起きるのではないか、とワクワクしている限りです。
さて、伊藤氏が「MIT Media Labの所長として本格的に活動する前の最後のプロジェクト」と位置づけているのがLinkedInの日本でのマーケティングです。少しお話を聞いていきましょう。
---LinkedInとの関わりはどのようなところから始まったのですか?
もともとReidとは友達で、彼が2002年にLinkedInを始めるときから見守ってきた。その当時は僕自身は投資できなかったけれど、ずっと議論する仲間でした。彼はもともと、ゲームなどのバイラルなソーシャルネットワークに投資したりしながら取り組んできて、SNSの盛り上がりなどを体験してきました。一方で彼自身はとてもまじめな性分で、遊びではない、人生の役に立つSNSを作りたい、という意識を非常に強く持っていました。その答えがLinkedInというわけです。
僕自身、昔のLinkedInに1度アクセスするかどうか、という位置づけでした。ちょうど「転職SNS」というブランドが先行していた頃です。しかしLinkedInは変化してきました。今では毎日必ずアクセスするし、僕が投資するかどうかを判断するときの1つの材料にすらなってきています。
LinkedInはソーシャライズの世界。プロフェッショナル同士がどんな関係性で、今どんな仕事をしているのか、と言うことが分かるようになり、また自分のキャリアを自分でコントロールする、と言う考え方を可視化してくれるツールだと考えています。
---LinkedInが日本に特化したマーケティングを行おうとしているのはなぜですか?
LinkedInが日本へのマーケティングをやろうと考えたのは2007年からでした。しかしIPOも済んだ2011年に入って、本気で取り組もうと展開し始めることにしたのです。事実、米国外の国々では、ある程度LinkedInを自然に使い始めているので、サポートを充実させるだけでも良いかも知れません。しかし日本はそういうわけではない、ととらえているのです。
彼らにとって日本は、「最も洗練されたビジネス領域」というポジションで見ています。裏を返せば、気をつけてきちんと導入して行く必要があるマーケットであり、日本でかっこわるいことはできない、と考えているのです。またReidも非常に関心を持っている国です。
日本の洗練された商慣習に対応するサービスが作れたとき、むしろこれを海外に対して輸出することもできるのではないか、と考えています。
---日本の大学生や若手のビジネスパーソンに対して、アドバイスをお願いします。
まず名刺交換はなくなるんじゃないでしょうか。アドレスブックとも同期してくれて、この手のサービスの中ではちゃんと動いています。その人の肩書きが変わるのも、自動的に反映されます。自分のプロフィールをアップデートすることに対しても、価値を感じるのではないか、と思います。
米国の大学生でも、仕事や就職を考え出した人は使い始め、そうでなくても外の人と接触する機会が多い人はFacebookとともにLinkedInでビジネスネットワークの構築をし始めます。そして個人のプロフィールがあるのと同時に、会社のプロフィールがある場でもある。そういう環境を日本でも作りたい、と思っています。
人材の流動化の時代では、個人のバックアップとして非常に有効に働くと思います。もちろん、無理に日本で人材の流動化を起こそうとは思っていないのですが。
世の中は変わっていて、我々は学び続けなければなりません。自分が学ぶために投資したり、大学を出てから学べる職場を見つけて、個人として価値を常に高めていかなければならない、つまりサバイバル・キャリアの考え方です。
大企業に入ったとしても、自分のキャリアを自分でデザインし続ける、と言う考え方が必要です。繰り返しますが、世の中は変化し続けていて、会社も変わり続けます。同じ会社に残る確率は、驚くほど低くなっていると言えるでしょう。つまり、個人が、人間として価値を持たなければならない時代になっているのです。
日本は震災の影響もあり、仕事の仕方、キャリア形成などがこれからどう変わるか分からないのが現状です。しかし、会社も、人も、グローバルで活躍して欲しいと思っています。
LinkedInの日本でのマーケティングをサポートすることは、日本の会社や人の更なるグローバルでの競争力向上にプラスになると信じています。
---ありがとうございました。
「キャリアを自分でデザインし、コントロールする」という考え方をLinkedInが日本に持ち込む。そんな強い意志が感じられた伊藤氏からへのインタビューでした。
ふと自分が教鞭を執る大学に目を移すと、2012年新卒の就職活動は震災で途切れてしまったり、企業が採用できなくなるなど、非常に混乱している状況です。大学生は自分のキャリア感を持った上で、つながっている先輩等を通じてキャリアを自分とつながっている人ともにデザインする、と言う考え方に切り替える必要があるでしょう。
既にキャリアを築きつつある人も、何が自分の能力を生かせるのか、そしてどんなつながりに自分の成長を求められるのか、と言うことを考えるきっかけとしてLinkedInに触れてみてはいかがでしょうか。
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