TOKYOTODAY
八十八夜、新茶作り - 茶ノ木神社、人形町
by TARO MATSUMURA - 2010.05.02 16:07

♪夏も近づく八十八夜、と歌われているその八十八夜が今日5月2日。茶摘みの最盛期にも当たる今日、近所にある人形町・茶ノ木神社で献茶祭が行われた。なんと東京のど真ん中で茶摘みをし、その場で緑茶の茶葉を作り、献茶しようという、まさかの非日常的なイベントである。

まず驚いたのが、茶ノ木神社の社の脇に植わっていた植生が、なんとお茶の木だったということ。よく考えれば確かにそうしておくべきだとは思うんだけれども、まさかいつも見ている植え込みがお茶の木だとは思わなかった。さて、まずは茶摘みからスタートだ。

新芽が出てから30日ほどで摘み取るとちょうど良いという。摘み取るときは「一芯二葉」、つまり新芽を葉っぱ2つ分摘み取るのだ。今年は新芽が出てからの4月、ずっと雨が多かったり寒かったりして、茶色く傷んでいる葉も多かった。それにしても、摘み取るときの柔らかな感触は何ともたまらない初夏の微動である。



ここから、緑茶の茶葉を作る作業に入る。まず摘み取った新茶は水でさっと洗い、50gずつお皿に盛る。そして電子レンジで2分かけて、ホットプレートの上に敷いた紙の上に開けてほぐす。50g分を4セット、200gの茶葉からスタートだ。とにかく、水分を飛ばしていく作業が続く。あついのではじめはお箸で紙の上にのばして水分を飛ばし、再び1分電子レンジへ。そしてまた紙の上で乾かす。

次に、ふきんにくるんで、茶葉をよく押しつぶす。ここからは繊維を切るようにして、つぶしたり、たたいたり。

そしてここから、手もみの作業。手のひらに茶葉を蓄え、指先の方から茶葉を落としていく。やはり乾かしつつも、茶葉がよれていくように。あまり力を入れすぎると粉々になってしまい、これまた価値が下がる。団子みたいになったら、玉ほどきを適宜やって、ほぐしていく。


手もみと1分ほどの電子レンジを繰り返すこと4回ほど。はじめ200gあった茶葉は50g程度にまで減って軽くなってきた。そして黄緑だった茶葉は、しまいにはからからになり、濃い緑色になってくる。ここまで90分だったが、本来は7時間も8時間もかける作業なのだ。

そしてお茶を入れて試飲。さすがに、素人が即席で作ったお茶なので、味わいはとにかくとして、しかし新茶の甘い香りとほのかな渋みが口の中に広がった。素敵な新茶体験が、まさか近所でできるとは。これもまた、下町の風情の良いところですね。
Author
松村太郎 Taro Matsumura
ジャーナリスト・企画・選曲。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。ビジネスブレイクスルー大学講師。テクノロジーとライフスタイルの関係を探求。モバイル、ソーシャルラーニング、サステイナビリティ、ノマドがテーマ。スマートフォンに特化した活動型メディアAppetizer.jp編集長。 read more & contact
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