TAROSITE.NET: TOKYOTODAY
Addict Of Metro
by TARO MATSUMURA @taromatsumura 2005.05.18 15:09
もうトーキョーの地下鉄にはまってしまって仕方ない。連日書いているけれど、消化不良だった『真下正義』の中から、トーキョーの地下の秘密、という面白い視点を見出して、色々本を探して買ってみているのだが、浅葉俊さんが書いている本は僕のツボにビビビっと来てしまう。もともと後藤新平さんの帝都復興計画の話なんかを読んでいたことがあったので、そこと時期も土地も一致してきて、脳みその中で何とも良いブレンドが出来上がっているのだ。
帝都復興計画は後藤新平さんが関東大震災の後に紆余曲折しながらまとめ、実行に移されつつあったプランで、未だにトーキョーのどこかで、このプランに沿った工事が行われていたりする、トーキョーの最初で最後かもしれないマスタープランと言うべき計画だった。現在のトーキョーという街の成り立ちを、都市のインフラという側面から支えているこのプランの陰に隠れる格好になっているのが、トーキョーの地下のプランなのかもしれない。
秋庭さんの本の面白いところは、地図の観察から話が膨らんでいっているところだ。もちろんテレビ朝日の記者だったという経験から物事をどのようにして追いかけていくのか、と言う手法の部分では経験豊富な方なのだろうと思うけれど「国会議事堂前駅で丸ノ内線がクロスしている地図と、していない地図が存在する」という発見から、真実はどちらなのだろう、と調べるところから86の疑問を導くに至っているのは、観察→邪推・調査→アーカイヴという僕の好きな手順の鏡みたいな存在。
それ以上に自分が住んでいる街の調べようがない、知られざる真実を追いかけていく、と言うリアルなミステリーもまた面白いし、身近にも知られていない地下道があるのではないか、という追いかけてはいけないロマンすら抱かせてくれる。という上手い言い回しが出てくる当たり、ハマりすぎな自分が怖い。読んでいて、邪推をしているだけでも、黒ずくめの人たちに追いかけられるんじゃないか、と言うスリル感を味わえるのもまた、不思議な面白さだ。
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